家族の起源 : エンゲルス『家族,私有財産および国家の起源』と現代民族学
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家族の起源 : エンゲルス『家族,私有財産および国家の起源』と現代民族学
九州大学出版会, 2004.4
増補版
- タイトル別名
-
家族の起源 : エンゲルス家族,私有財産および国家の起源と現代民族学
家族の起源 : エンゲルス家族私有財産および国家の起源と現代民族学
- タイトル読み
-
カゾク ノ キゲン : エンゲルス カゾク シユウ ザイサン オヨビ コッカ ノ キゲン ト ゲンダイ ミンゾクガク
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内容説明・目次
内容説明
今日、家族をめぐる混乱(離婚や不婚の増加、少子化など)が先進諸国で生起しているが、このような状況をもたらしている社会的要因は一体何であろうか。著者は基本的にエンゲルスの『家族起源論』に拠りながらも、現代アメリカの文化人類学者M.ハリスの理論をも参照し、この問題の社会科学的解明を企図する。すなわち女子労働をはじめとして女性の社会的進出の気運が高まっているにもかかわらず、伝統的な家族秩序や社会の仕組みのなかにそれを阻む要因(家父長制の残滓)が存在することに、家族混乱状況の基本的な要因があるとみなす。そして「女子労働の発展と家父長制の止揚」という命題を掲げ、本問題の考察を試みるのである。増補版刊行の趣意は、本書初版で扱われなかったこの問題を補完することにある。
目次
- 第1篇 家族史研究と「種の繁殖」の命題(「種の繁殖」の命題に関する問題点;家族史研究と史的唯物論—青山・玉城論争を中心として ほか)
- 第2篇 エンゲルスの『家族起源論』と現代民族学(『家族起源論』の体系と「家族」の起源;原始乱交=集団婚説の批判的検討 ほか)
- 第3篇 補論(原始共同体に関する論争—B.マリノウスキー対R.ブリフォールト;近世自然法論と民族学—動物社会学的家族起源論 ほか)
- 第4篇 増補版補論(女子労働の発展と家父長制の止揚—エンゲルスの『家族起源論』の現代的意義;原始共同体の社会規範と「家と屋敷地」)
「BOOKデータベース」 より