人生論
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人生論
(角川文庫, 13355)
角川書店, 2004.5
新版
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ジンセイロン
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Description and Table of Contents
Description
「愛は真実の生命に満ちあふれた一つの活動である」「死んだ人人の生命はこの世から消えてしまうものではない」—。トルストイが晩年にたどりついた人生観、世界観は悲痛な心の叫びである。真の人間生活、理性的な生き方、存在と死への恐怖、そして宗教とは…ひとつひとつ、心の奥底から考え、「人生とは何か」「なぜ人は苦しむのか」の意味を誠実に考察した、魂の彷徨を伝える書。
Table of Contents
- 人間生活の根本矛盾
- 人生の矛盾は大昔から人類によって意識されている。人類の教師たちは人生の定義を人々にしめして、この内面の矛盾を解決したのに、パリサイの徒と学者はそれを人々の目からかくしている
- 学者のあやまち
- 学者たちは、人間の生命という観念を人間の動物的生存という目に見える現象ととりちがえていて、人生の目的についても、そうしたまちがった観点から、結論をくだしている
- パリサイの徒と学者たちのにせの教えは、真の生活の意味も、生活の指針も、しめしてくれはしない。こうして、いま、人々の生活の指針となっているのは、唯一つ、理性的な意味などなにもない生活のただの惰性だけである
- 現代人の意識の分裂
- 意識の分裂は人間生活と動物生活との混同から起こる
- 分裂や矛盾はない。そうしたものは、まちがった教えにとらわれているときにだけ、あらわれるものにすぎない
- 人間のうちに秘められた真の生命の誕生
- 理性とは人間によって認められている法則で、人生はそれにのっとって完成されなければならない〔ほか〕
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