「戦時下」のおたく
著者
書誌事項
「戦時下」のおたく
角川書店, 2005.10
- タイトル別名
-
戦時下のおたく
- タイトル読み
-
センジカ ノ オタク
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内容説明・目次
内容説明
おたく文化が「戦時下」を敏感に察知し、他方で「国策」と無邪気に結びつきうるのは何故か。それは「おたく文化、もしくは、アニメ・コミックの戦時下の起源」という問題と関わっている、とぼくは考える。おたく文化領域の表現上の技法や美意識のいくつかは確実に「戦時下」に成立したものを無意識に継承している。それが結果として「戦時下」と「おたく文化」の無邪気な野合を産んでいる。—「戦争、したいんでしょ。」サブカルチャーとナショナリズム、反復する歴史の波の中で、日本のまんが・アニメの現在を問う。ササキバラ・ゴウ、上野俊哉、榎戸洋司、大澤信亮、斎藤環、更科修一郎、中塚圭骸による評論アンソロジー。
目次
- おたく文化の戦時下起源について:第1部 戦時下のおたく論(おたくのロマンティシズムと転向—「視線化する私」の暴力の行方;池上遼一右往左往;国策化する「おたく」と脱歴史化;『南回帰船』注釈ノート)
- 第2部 戦時下のアニメ2004(『忘却の旋律』と二〇〇四年のまんが・アニメ;『忘却の旋律』序論—からっぽの概念を忘却することなく、貫く矢を放つために;インタビュー 「大人」になること、「世界」と向き合うこと;アニメと大人と老いたオタクたち;断絶された世界の前で立ちつくす「私」—新海誠『雲のむこう、約束の場所』をめぐって)
- 第3部 対談・座談会(ライトノベルをめぐる言説について;おたく・新人類・ナショナリズム;「おたく男」が目をそらしてきたもの—「萌え」と「やおい」の並行世界のゆくえ)
「BOOKデータベース」 より