永遠を背負う男
著者
書誌事項
永遠を背負う男
(新・世界の神話)
角川書店, 2005.11
- タイトル別名
-
Weight
- タイトル読み
-
エイエン オ セオウ オトコ
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内容説明・目次
内容説明
ギリシア神話に登場する、ティタン神族の巨神アトラス。高潔で不屈な彼の精神に、かつて大陸アトランティスの住人たちは忠誠を誓った。しかし神ゼウス対ティタンの激しいオリュンポスでの戦いに敗れると、過酷な罰が与えられた—未来永劫、そのもてあます巨躯で天空を背負え、と。そして世界の西の果てで、孤独に重荷を支えることになる。唯一の慰めは、彼の目に映る「ヘスペリデスの園」。女神ヘラの宝である黄金のリンゴの木と、守りをする娘たちの姿だ。そんなアトラスのもとを訪れたのはヘラクレス。ゼウスが人間の女に生ませ、幼くして女神ヘラの乳を飲み不死身となり、恐れを知らぬ英雄として数々の怪物を退治してきた。ヘラのリンゴを奪う使命を受けた彼は、アトラスに仕事の交換を持ちかける。そしてヘラクレスが天を代わりに背負い、アトラスは黄金のリンゴを取りにゆく…。いっときの自由を味わったアトラスが、自らの重荷に疑問を抱き、背負わされた運命を自らの手で変えようとしたら。世界は、どうなるのだろうか。文学の自由を謳歌してきた表現者ウィンターソンが、自らの半生を重ねてアトラス神話を、そして宇宙の始まりを創造する、渾身の一作。
「BOOKデータベース」 より