歴史のなかの政教分離 : 英米におけるその起源と展開

書誌事項

歴史のなかの政教分離 : 英米におけるその起源と展開

大西直樹, 千葉眞編

彩流社, 2006.3

タイトル別名

The separation of church and state : its English origin and American development

タイトル読み

レキシ ノ ナカ ノ セイキョウ ブンリ : エイベイ ニオケル ソノ キゲン ト テンカイ

内容説明・目次

内容説明

政教分離の第一の顔は、国家と教会(宗教団体)との制度的結託、政治権力と宗教権力との制度上の融合を回避し、両者の領域および権限における分離を要求し、相互に各領域の固有の自立性の根拠を承認すること。こうした独立した関係にあることが、双方にとって有益であり、社会全体にとっても好ましいという考え方である。第二の顔は、内面的かつ実質的価値で、教会(宗教団体)および市民社会の側からいえば「信教の自由」、「寛容」、「良心の自由」の保障を意味することにほかならない。本書は、この二つの顔の変遷を、十七世紀イングランドのピューリタン革命を起点にしつつ、アメリカ植民地時代の統治と教会、建国期とその後の教会と国家ないし宗教と政治、さらには現代アメリカにおける政教関係にいたるまで、歴史的文脈において分析する。

目次

  • 歴史のなかの政教分離
  • ピューリタン革命と政教分離
  • ロジャー・ウィリアムズに見る政教分離論の相剋
  • オランダのトマス・フッカーと政教分離の生成過程
  • 一八世紀初頭の王領植民地マサチューセッツにおける教会・国家関係
  • ジョン・ロックの寛容論—政教分離の原理と思慮の政治
  • 政治構造と政教分離—イギリス「複合」帝国とアメリカ諸植民地
  • 初期アメリカにおける政教分離と信教の自由
  • 民主主義社会における宗教の役割—トクヴィルの宗教論
  • 女性と政教分権—逆説の政治文化
  • ファンダメンタリズムと政教分離
  • 政教分離・信教の自由・連邦制—ロック対デイヴィの位相
  • アメリカにおける政治と宗教の現在—新帝国主義とキリスト教原理主義

「BOOKデータベース」 より

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