ドイツ観念論の歴史意識とヘーゲル
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ドイツ観念論の歴史意識とヘーゲル
知泉書館, 2006.3
- タイトル読み
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ドイツ カンネンロン ノ レキシ イシキ ト ヘーゲル
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内容説明・目次
内容説明
ヘーゲルの「哲学史」、「歴史哲学」へと彫琢されてゆく、ドイツ観念論の歴史意識とは何か?18世紀から19世紀への転換期、イェーナ大学はラインホルト、フィヒテ、シェリングなど哲学の主流を受け継ぎ、ドイツ観念論の中心舞台であった。1801年、家庭教師生活に区切りをつけイェーナに移ったヘーゲルは、「論理学および形而上学」と「哲学入門」の講義を始めるとともに本格的な論文執筆に入った。彼はラインホルト、バルディリ、ティエデマン、テンネマン、アストらによるドイツ観念論の歴史意識に関わるさまざまな思潮との批判的論争を通して、「哲学史」や「歴史哲学」の概念を形成していく。あらゆる時代の哲学は一つだけであり、それは理性がただ一つであることに基づくとし、哲学史上のすべての論争は“知”の内部の自己検証の契機であり、哲学史の総体を、真理である“絶対的なもの”の知へ至る道として捉え、哲学史の到達点を基礎として自らの哲学を構築していった。著者はヘーゲル哲学がドイツ観念論の最高の華であり、哲学史を通して形成された一つの“知”に他ならないことを明快に論じ、そこから新たなヘーゲル像を探究する。
目次
- 1 哲学と哲学史—ラインホルト、テンネマン、ブーレ、アスト、ヘーゲル
- 2 哲学の歴史が作られる現場
- 3 ラインホルトの根元哲学が目指したもの
- 4 関係と超出—ヘーゲルの思想形成とラインホルト
- 5 歴史が物語られる時—ドイツにおける新旧論争と、シェリング及びヘーゲルにおける歴史哲学の成立
- 6 初期シェリングにおける歴史意識の旅立—物語の解釈から歴史の再構成へ
- 7 歴史と物語—ヘーゲルの歴史哲学における物語
- 8 懐疑の自己実現と無限性—講義と著作を通してイェーナ期ヘーゲルを貫いたモチーフ
- 9 知の内に約束された宥和への途—『精神の現象学』の基底に見る宗教思想の展開
- 10 精神と文字—理解と解釈のよすが
- 11 「哲学史講義」における重層と変奏
「BOOKデータベース」 より