シクロフスキイ規範の破壊者
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シクロフスキイ規範の破壊者
南雲堂フェニックス, 2006.7
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シクロフスキイ : 規範の破壊者
シクロフスキー規範の破壊者
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シクロフスキイ キハン ノ ハカイシャ
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Note
博士論文「ヴィクトル・シクロフスキイ : 規範の破壊者」 (早稲田大学, 2002年) に訂正・加筆したもの
ヴィクトル・シクロフスキイの肖像あり
参考文献: p282-292
Description and Table of Contents
Description
ロシア・フォルマリズムの主導者ヴィクトル・ボリソヴィチ・シクロフスキイ(1893‐1984)。彼が提唱した芸術の手法としての「異化」理論は、帝政の崩壊を背景として、文学の伝統的形式の破壊と権威の転覆を呼びかける、まさに芸術の革命を象徴するものであった。あらゆる伝統、規範、権威、そして時代の要請、社会主義リアリズムのイデオロギーさえもすべて破壊して異化すべきコード、そこから離散して異なる世界(流動的なカオス)を創造すべきシステムとして認識し規定したシクロフスキイ。彼にとって規範の破壊こそが芸術のプロセスであり、その生涯は規範の設定と破壊活動の永続革命であった。本書では彼の小説、シナリオ、エッセイ、芸術論など晩年に至るまでの数々の実験的な創作を通じ、「異化」の概念やフォルマリズムの理論とその実践、および機械主義等を丹念に考察していく。その過程で私たちは記号論、受容理論、知覚理論、身体論、メディア論、情報理論、さらにはフェミニズムに至る問題がさまざまなかたちで関わりを見せ、「異化」の幹からそれぞれに枝葉を延ばしていくのを認めることになるだろう。
Table of Contents
- 第1章 「異化」の発見(物理的制約から知覚を解放すること、あるいは「異化」における非合理;「異化」の発見—もっとも重要なのは異化のメカニズムである ほか)
- 第2章 理論—規範の破壊にむけて(「異化」からフォルマリズム;指標としての「動機付け」 ほか)
- 第3章 実践—規範を破壊する(シクロフスキイの『ZOO』はいかにつくられたか;『ZOO』における動機付け—ジャンルのレヴェル ほか)
- 第4章 「異化」としてのメディア(知覚の方法としての機械、そして映画;機械主義とは ほか)
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