賢治考証
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書誌事項
賢治考証
(近代文学研究叢刊, 45)
和泉書院, 2010.3
- タイトル読み
-
ケンジ コウショウ
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注記
索引: p373-383
収録論文書誌: p389-390
内容説明・目次
内容説明
恣意的な“読み”を排し、客観的に“論証”し得た(と考える)事だけを書くという態度を貫いた書。仏教、就中日蓮・田中智学関係文献に基づく考察の他、「オツベルと象」の象のルーツを帝国図書館所属の「四神地名録」の一節他に求め、那珂(中勘助)『提婆達多』の影響下に「土神ときつね」をものしたと推定し、山男像の曲拠の可能性を刊本の柳田國男『山の人生』及び『廣文庫』の「やまをとこ」の項に探り後者を賢治にとっての“山男情報虎の巻”と結論づけ、家出上京時持参の二冊の「御書」の正体を比定し、新稿「「ビヂテリアン大祭」と「銀河鉄道の夜」」では、従来着目されていなかった“万国宗教大会”関係文献を参看することにより「銀河鉄道の夜」解読に蟠っていた積年の謎を解明した。
目次
- 中有と追善—「ひかりの素足」論
- “二人だけ”の世界—「黄いろのトマト」を手掛りに
- トシの臨終と日蓮遺文・守護経
- 「嘉祥大師讃」について
- 我等の主師親
- ナモサダルマプフンダリカサスートラ
- 求道すでに道である、など
- 永捨から転捨へ—グスコンブドリとグスコーブドリ
- 「オツベルと象」の象、又は白象
- 土神と狐の物語—那珂(中勘助)『提婆達多』からの影響〔ほか〕
「BOOKデータベース」 より