ヴァーグナーと反ユダヤ主義 : 「未来の芸術作品」と19世紀後半のドイツ精神

書誌事項

ヴァーグナーと反ユダヤ主義 : 「未来の芸術作品」と19世紀後半のドイツ精神

鈴木淳子著

(叢書ビブリオムジカ = Bibliomúsica)

アルテスパブリッシング, 2011.6

タイトル別名

ヴァーグナーと反ユダヤ主義 : 未来の芸術作品と19世紀後半のドイツ精神

タイトル読み

ヴァーグナー ト ハンユダヤ シュギ : ミライ ノ ゲイジュツ サクヒン ト 19セイキ コウハン ノ ドイツ セイシン

注記

博士論文「リヒャルト・ヴァーグナーの『未来の芸術作品』と反ユダヤ主義 : 十九世紀後半のドイツ文化における一現象」(東京大学, 1998年)を内容的にほぼそのままのかたちで再現したもの

参考文献: p266-275

内容説明・目次

内容説明

ヴァーグナー芸術の特徴である理想主義には、恐るべき現実性がひそんでいた。「反ユダヤ主義」—古来ヨーロッパ精神に伏流し、19世紀後半ドイツにおいて異常な高まりを見せ、20世紀にナチスによる大破局を招くことになる思想が、ひとりの作曲家の精神構造にどのような影響を与え、その芸術にどのような刻印を残したか。これまで観念的に語られてきたヴァーグナー芸術と反ユダヤ主義との関係を、彼の音楽作品、論文、書簡、妻コージマの日記、同時代の資料などをもとに徹底的に洗い直し、実証した画期的研究。

目次

  • 第1章 ヴァーグナーと反ユダヤ主義(ヴァーグナーの革命志向とユダヤ人問題の結びつき;コージマの『日記』に見られるヴァーグナーの反ユダヤ観発展の諸相と同時代のドイツにおける反ユダヤ主義;ヴァーグナーとユダヤ人との交友)
  • 第2章 ヴァーグナーの舞台作品に見られる反ユダヤ的思想(「ユダヤ的」貨幣経済と『ニーベルングの指環』;『ニュルンベルクのマイスタージンガー』におけるユダヤ人カリカチュア;『パルジファル』における腐敗)
  • 第3章 「未来の芸術作品」と19世紀後半のドイツ精神(「未来の人類」のために—時代精神からの「ドラマ」の誕生;理想と現実)

「BOOKデータベース」 より

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