オデュッセイアの失われた書
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オデュッセイアの失われた書
白水社, 2011.7
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The lost books of the Odyssey
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オデュッセイア ノ ウシナワレタ ショ
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Description
ホメロスの詠ったイタケの王オデュッセウスは、女神アテナの寵愛あつく知略で知られ、トロイア戦争では神への貢ぎ物と偽った巨大な木馬を使って、トロイアを陥落させたのだった。だが、船で帰国する途中、海神ポセイドンの怒りをかい、何年も海上をさまようはめになる。魔女キルケや、美しい歌で船乗りを惑わせて殺すセイレンなど、数々の困難にあい部下も船も失ったすえに、ようやくイタケへ帰還したオデュッセウスは、不在の20年間に妃ペネロペイアにつきまとっていた求婚者らを、すべて討ち果たしたのだった。—ホメロスが採用しなかった「別バージョンの『オデュッセイア』」である本書では、主人公オデュッセウスは戦場で自分の分身にでくわしたり、死んだアキレウスの身代わりにロボットを創りだしたりと、驚きの新冒険をくりひろげる。唖然とする展開あり、みごとなオチに笑わされる話あり、人生や人間心理の哀しみをしみじみと味わう話ありの、奇想と幻想に満ちた短編集である。
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