灰色の季節をこえて
著者
書誌事項
灰色の季節をこえて
武田ランダムハウスジャパン, 2012.4
- タイトル別名
-
Year of wonders
- タイトル読み
-
ハイイロ ノ キセツ オ コエテ
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注記
原著 (c2001) の翻訳
内容説明・目次
内容説明
1665年春、イングランド中部の村がペスト渦に襲われた。村に腰を落ち着けたばかりの仕立て職人が、首にできた瘤から悪臭を放って死んだ日が始まりだった。すべてを燃やせ!—仕立て職人の遺した言葉も村人は聞く耳を持たなかった。まもなく病は燎原の火のように広がりはじめた。18歳の寡婦アンナの家も例外ではなく、幼い息子二人をたちまち死神が連れ去った。底知れぬ絶望と無力感に覆われた村では、やり場のない怒が人々を魔女狩りへと駆り立て、殺人事件さえ起きた。アンナが仕える若き牧師夫妻は近隣に疫病が広がるのを防ぐために、村を封鎖してこの地にとどまり、病に立ち向かうよう呼びかけた。だが、有力者一族は村を見捨てて立ち去り、死者はとめどなく増え続ける…。史実をもとに、巧みなストーリーテリングと瑞々しい感性で綴られる、絶望と恐怖、そして再生の物語。著者を歴史小説界の頂点に押し上げた記念すべきデビュー長篇。
「BOOKデータベース」 より