近世イギリスのフォレスト政策 : 財政封建制の展開

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近世イギリスのフォレスト政策 : 財政封建制の展開

酒井重喜著

(Minerva西洋史ライブラリー, 98)

ミネルヴァ書房, 2013.10

タイトル読み

キンセイ イギリス ノ フォレスト セイサク : ザイセイ ホウケンセイ ノ テンカイ

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注記

文献目録: p351-360

内容説明・目次

内容説明

「経常費は国王私財で賄うべし」という国王自活原則は、近世国家の形成に伴う経常費の膨張と価格革命による「国王私財」の減価によって遵守できなくなった。議会が経常費のための課税を頑なに拒否したため、国王は減価する「国王私財」の反転増収をはかる財政封建制を展開した。13世紀の憲法闘争期以降衰微していたフォレストが、この「国王私財」活用策のために俄に表舞台に立たされた。その財政的活用は、フォレスト法の指定解除と復活強化の両面政策という「冷笑的な法操作」によってなされた。庶子的収入の増収をはかるこの政策は、フォレスト制度の焼尽前の燃え盛りであり、長期議会によって処断され歴史の後景に再び退いて行く。

目次

  • 第1部 「緑と肉」の保護区としてのフォレスト(フォレストの目的と管理体制;フォレスト村落と共同地・共同権)
  • 第2部 フォレストの財政的活用の伝統的政策—フォレスト法を前提とする改革(王有林の売却と貸出、樹木販売、開拓地摘発;王領地改革と「国王代理人」)
  • 第3部 フォレストの財政的活用の非伝統的政策(1)—フォレスト法解除による改革(フォレスト法解除による土地分割—フェクナム・フォレストの場合;フォレスト法解除と戦争債務)
  • 第4部 フォレストの財政的活用の非伝統的政策(2)—フォレスト法の解除と復活の両面展開(フォレストの縮小と拡大の両面政策;チャールズ一世のフォレスト法復活とその示談)
  • 第5部 フォレストの財政的活用と共同地・共同権の矛盾(フォレストの財政的活用と住民の共同権の対立—ディーン・フォレストの場合)

「BOOKデータベース」 より

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