唐代伝奇小説論 : 悲しみと憧れと
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唐代伝奇小説論 : 悲しみと憧れと
岩波書店, 2014.3
- タイトル別名
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唐代伝奇小説論 : 悲しみと憧れと
- タイトル読み
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トウダイ デンキ ショウセツ ロン : カナシミ ト アコガレ ト
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内容説明・目次
内容説明
人々は、憧れを抱くゆえに、現実の中で、多くの悲しみに遭遇せざるを得ない。貫くことの難しい恋人との関係や、思うにまかせぬ立身出世。唐の士大夫階層に属する作者たちの小説創作は、どのような価値観にかたちを与えようとする営みだったのか。一面の古鏡の喪失に託して一門の衰亡を悲しむ「古鏡記」、女性を捨てたことを自己弁護しつつ、悔恨をにじませる「鶯鶯伝」、長安という大都市に集中した、様々な階層の伝承の上に成り立つ「李娃伝」、女性のせつない願いに背いた主人公が受ける応報を描く「霍小玉伝」などの代表作品を取り上げ、唐代の社会の中で伝奇小説が果たした役割を読み解く。
目次
- 序論—語りの場から作品へ(語りの場;語りの内容と形式;作品の形成—伝と伝奇)
- 第1章 古鏡記—太原王氏の伝承(「王度古鏡記」の形成;「文中子中説」の形成;太原王氏の伝承;門閥の命運と宝器)
- 第2章 鶯鶯伝—元白文学集団の小説創作(伝奇小説と歌行詩;尤物論;夢遊春;婚仕の際)
- 第3章 李娃伝—長安のまちと人々(李娃の性格;下降から上昇へ;「李娃伝」の多層構造)
- 第4章 霍小玉伝—伝奇小説の挫折(「霍小玉伝」のあらすじ;李益と蒋防;色愛と婚仕と;豪侠たち;伝奇小説の挫折)
「BOOKデータベース」 より