母といた夏
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母といた夏
アルマット , 国際語学社 (発売), 2012.10
- タイトル読み
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ハハ ト イタ ナツ
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収録内容
- 春のあとさき
- 父の言葉
- アナザースカイ
- 蒼の時代
- 母といた夏
- 透影
- 天国にそそぐ涙
- 明日への旅
- れくいえむ
- 風河をわたる
- 砂時計
- 秋の残映
内容説明・目次
内容説明
女手ひとつで子供四人を育てた母が河原に佇んでいた。この貧しい生活から抜け出し遠くに行ってしまうのではと、不吉な恐怖心が走った。母にすがりつくと、流れる涙を温かい掌で拭ってくれた。母は僕の躯を強く抱きしめた。「馬鹿ね、死ぬと思うたの?どこも行かんとよ」その感触から伝ってくる温かさは、僕に強く優しく生きて欲しいと願う、祈りそのものだった—貧しさにまみれていた昭和30年代あの夏、僕は母とともにいた。降りそそぐ太陽の下で過ごした夏、蒼穹の彼方に、生きる望みを託した孤独な日々。時の旅人が紡ぐ、表題作『母といた夏』をはじめ、過去から現在までの魂の遍歴を綴る珠玉の12篇。
「BOOKデータベース」 より