性的不能の文化史 : "男らしさ"を求めた男たちの悲喜劇
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書誌事項
性的不能の文化史 : "男らしさ"を求めた男たちの悲喜劇
作品社, 2016.8
- タイトル別名
-
Impotence : a cultural history
性的不能の文化史 : 男らしさを求めた男たちの悲喜劇
- タイトル読み
-
セイテキ フノウ ノ ブンカシ : "オトコラシサ"オ モトメタ オトコ タチ ノ ヒキゲキ
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注記
原著 (University of Chicago Press, 2007) の全訳
参考文献: p517
内容説明・目次
内容説明
「性的不能」とは“歴史的なタブー”だった。西洋世界では、この烙印を押されることが「同性愛者」や「狂人」と同じく“社会不適格者”とみなされたからである。男たちは、必死に“男らしさ”を競い続け、中世では股間に物を詰めて誇張する服装すら流行した。ところが歴史上の著名人には、じつは不能者も多い。彼らは、この苦難を一生隠蔽し闘いつづけたのだ。本書は、古代メソポタミアの呪文から、古代ギリシアの薬草、中世の「性的不能者裁判」、近世の“インチキ”治療薬や外科手術、そしてバイアグラの現代までの、男らしさを追い求めた、知られざる男性の受難と苦闘の歴史である。
目次
- 第1章 挿入させない挿入者—“本物の男”を求めた古代ギリシア・ローマ
- 第2章 性器は時に不服従の態度を示す—勃起・挿入・射精の実証を求めた中世キリスト教会
- 第3章 「お馬がレリダで立ち往生」—性的不能が嘲笑の対象となったヨーロッパ初期近代
- 第4章 普及する科学、理想化される愛—啓蒙の時代、繊細さを求められるようになった男たち
- 第5章 新婚初夜を恐れた男たち—19世紀、女性への恐怖と脅かされる男らしさ
- 第6章 「一粒で驚きの精力増大…」—ヴィクトリア朝時代、医学とインチキ医学の闘い
- 第7章 「セックスこそ幸せな結婚の条件」—フロイトとマリー・ストープス、精神分析による新たな定義
- 第8章 睾丸移植、ホルモン療法—戦間期の外科的治療と回春療法、そして優生学
- 第9章 性の解放と「インポテンツ急増中」—キンゼーとマスターズ&ジョンソン、性革命、ピル、ウーマンリブ
- 第10章 バイアグラと“男らしさ”の現在—幸福な解決策か、新たな不幸の誕生か
「BOOKデータベース」 より