臣道の巻
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臣道の巻
(三国志 / 吉川英治著, 4)
1万年堂出版, 2016.8
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名作小説
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シンドウ ノ マキ
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Note
その他のタイトルはジャケットによる
底本: 吉川英治歴史時代文庫(講談社1989年刊)
付: 三国志ガイド(1枚)
年譜: 巻末
Description and Table of Contents
Description
呂布も強い。関羽も強い。武勇の面では優劣がないだろう。しかし、心の持ち方には、天地雲泥の差があった。呂布は、富貴、栄達が約束されると、主君を殺して敵方に身を翻した。美女、妻子の言葉に迷い、貫く信念もなかった。まさに「偉大なる煩悩将軍」である。やがて曹操の大軍に包囲されると、家臣の裏切りにあって捕らえられ、処刑されていく。因果応報だ。関羽は、どんな苦境に追い込まれても、主君との誓いを守り、信義を貫いた。その姿勢は、敵将の曹操をも「ああ麗しい人だ。忠義な人だ」と感動させるほどであった。関羽は、曹操の大軍に包囲される。惨敗を認め、潔く討ち死にを覚悟した時、意外にも曹操から「忠義を貫いたまま生きる」道を与えられた。信義を大切にする関羽の生き方が、絶対絶命のピンチを救ったのである。
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