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失われたもの

斎藤貴男 [著]

みすず書房, 2016.11

タイトル読み

ウシナワレタ モノ

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内容説明・目次

内容説明

社会が変わってしまったと感じる人は多いのではないか。失われたものは、誇りを持って生きていける自営業の暮らしと経済。自律した在り方を許容する社会。少年漫画の熱狂。「みんなが手と手を合わせれば」の歌。「ネーミング詐欺」ではない政治の言葉。なぜ自分は危機的状況をうがつ仕事を続けてきたのだろう。経済ジャーナリストである著者は、自らの根っこを掘り下げる。11年間シベリアに抑留された父と東京大空襲の被災者だった母、戦争をひきずる両親は東京・池袋で鉄屑屋を営み、必死に昭和を生き抜いた…。いわゆる戦後民主主義は共同幻想だったのかもしれない。現実には戦争も差別もあった。しかし体験に裏づけられた夢だった。当時と、平和と平等の理想さえ抱けない現在との差は、とてつもなく大きい。時代は新たな殖産興業・富国強兵、米国に寄り添う新しい大日本帝国に向かっているように見える。このままいけば、やがて言いたいことを言う自由さえ消えうせるだろう。「今、大きな渦があって、私たちはその縁にいる…」漫画家ちばてつや氏との25年ぶりの対話を収録。著者の初めてのエッセイ集は、会心の庶民史となった。

目次

  • 自分にとって一番たいせつなもの
  • 東京都豊島区立竹岡養護学園
  • いのちは言葉から壊れる
  • 走るエイトマンとジャーナリストへの憧れ
  • 戦後・自営業者共同体の街で出会った“知”
  • 酒と煙草と大人の世界
  • 池袋の夜・魔物と暴走の時間
  • 非効率分野に「選択と集中」のシナリオ
  • 『私たちが拓く日本の未来』の主権者
  • みんなが手と手を合わせれば

「BOOKデータベース」 より

詳細情報

  • NII書誌ID(NCID)
    BB22612533
  • ISBN
    • 9784622085423
  • 出版国コード
    ja
  • タイトル言語コード
    jpn
  • 本文言語コード
    jpn
  • 出版地
    東京
  • ページ数/冊数
    203p
  • 大きさ
    20cm
  • 分類
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