消えたい : 虐待された人の生き方から知る心の幸せ
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書誌事項
消えたい : 虐待された人の生き方から知る心の幸せ
(ちくま文庫, [た36-4])
筑摩書房, 2017.2
- タイトル読み
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キエタイ : ギャクタイ サレタ ヒト ノ イキカタ カラ シル ココロ ノ シアワセ
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注記
2014年3月筑摩書房刊の文庫化
叢書番号はブックジャケットによる
内容説明・目次
内容説明
精神科医である著者は、虐待された人たちが「死にたい」ではなく「消えたい」という表現で「自殺への欲求」を語ることに気付いた。そこには、前提となる「生きたい」がないのだ。彼らがどのように育ち、生き延びて、どんな苦しみを背負っているのかを、丁寧にたどる。そして、立ち直っていった経緯を明らかにする中で、人間の存在の不思議さと、幸せの意味に迫る。
目次
- 第1章 もうこの世から消えてしまいたい(光の首飾り;被虐待児の人生から教えてもらったこと)
- 第2章 異なる世界で生きる人々(私には日にちがない;私には過去がない、それを返してほしい;社会的存在ができあがる仕組み;異邦人—“社会的存在になれなかった被虐待者”;この地上には異なる二つの世界がある—心理カプセルの内と外)
- 第3章 児童虐待とはどういうものか(虐待かどうかの、二つの判定基準;虐待の継続性と異常性—虐待判定その1;虐待は愛着関係を作れない母親のもとで起こる—親の心理状態の評価)
- 第4章 回復—一緒の世界でみんなと手をつなぐ(発達障害と誤診された被虐児、浩樹君の回復;生きる義務感を相対化する;存在の不確かさゆえに効かない精神療法;人からもらう愛情、人に与える愛情を取り戻す;子どもから教えてもらう愛情)
- 第5章 心はさらに広い世界へ(社会的存在の範囲を生き直す;二つの存在を同時に生きる;二つの存在を生きる)
「BOOKデータベース」 より