近世の開幕と貨幣統合 : 三貨制度への道程
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近世の開幕と貨幣統合 : 三貨制度への道程
思文閣出版, 2017.8
- タイトル読み
-
キンセイ ノ カイマク ト カヘイ トウゴウ : サンカ セイド エノ ドウテイ
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内容説明・目次
内容説明
歴史上には、かつて数々の貨幣(通貨)統合が存在した。日本においては、「三貨制度」と呼ばれる貨幣様式の統一が知られている。一六世紀に民間で自生的に成立した貨幣システム(金貨・銀貨・銭)をベースに、信長・秀吉・家康政権の時代を通じて、近世的な貨幣統合が政策的に達成された。本書は、地域別の定点観測的な事例研究に基づき、その統合過程を復元しようという試みである。現在の貨幣システムや貨幣統合を考えるためのヒントが、近世開幕期にある。
目次
- 問題の所在—三貨制度の形成過程を考える
- 交通集中点に生まれた近世的銭統合の萌芽—近江の状況(一)
- 金・銀の普及と羽柴秀次のインフラ整備—近江の状況(二)
- 江戸幕府の貨幣統合政策と彦根藩の対応—近江の状況(三)
- 東西結節点に見られる近世への傾斜—紀伊の状況
- もう一つの東西結節点はどう特殊か—伊勢の状況
- 京都隣接地域の独自性・共時性—摂津の状況
- 生野銀山を挟む南北の対称と非対称—播磨・但馬の状況
- 毛利領国における銭の未統合—出雲の状況
- 瀬戸内海南岸の銭秩序—伊予・讃岐の状況
- 江戸幕府に先行する銭生産—九州北部の状況
- 国産銭に関する江戸開幕以前の法制
- 紙幣前史—中世手形類の技術的到達点
- 近世貨幣統合の経緯を振り返る
- 三貨制度成立過程の政策史的ロードマップ
- 醍醐寺僧房玄は夢を見る
「BOOKデータベース」 より