心の理由律と当事者の心理療法
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心の理由律と当事者の心理療法
日本教育研究センター, 2017.12
- タイトル読み
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ココロ ノ リユウリツ ト トウジシャ ノ シンリ リョウホウ
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注記
文献: p127-128
内容説明・目次
内容説明
因果律(因果関係)は存在しない。本書は、この衝撃的な事実を出発点に、因果律を私たちが日常使用する素朴心理学として捉える。素朴心理学としての因果律は、D.ヒュームによって精緻に規定されたが、それでもこの類いの因果律では正しい世界了解(特に、心的できごとの了解)を得ることは到底できない。そこで筆者は、因果律に代替して高山守が提唱する理由律(引き起こす思い/結果・帰結)およびそれに近似する思考のフレームワークとしてのABC分析(B:A→C)の活用を提起した。両者を併用することにより、説明に終始する心理療法を乗り超え、「理由‐自己」分析を中心とする「当事者の心理療法」へと進展することが可能になる。
目次
- 第1部 因果律への懐疑(「原因」と「理由」の語用論—言葉の使い方;因果律は成立するか—高山守の因果律批判)
- 第2部 素朴心理学としての因果律(素朴心理学としての因果律の精緻化—D.ヒュームの因果論を中心に;因果律の制作とタイプ)
- 第3部 当事者の心理療法と理由律(アドラー心理学から見た心理療法の分水嶺;思考のフレームワークとしてのABC分析と理由律;当事者の心理療法の構築)
- 補遺 情動の因果律(『驚きの因果律あるいは心理療法のディストラクション』再録)
「BOOKデータベース」 より