ロシア・ナショナリズムの深層 : ドストエフスキーの視線から

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ロシア・ナショナリズムの深層 : ドストエフスキーの視線から

植田樹著

彩流社, 2019.3

Other Title

B Глубине русского национализма : --из размышлений Ф.М. Достоевского

ロシアナショナリズムの深層 : ドストエフスキーの視線から

Title Transcription

ロシア・ナショナリズム ノ シンソウ : ドストエフスキー ノ シセン カラ

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ソ連崩壊後の混乱と怒りと屈辱感は、今から150年前のクリミア戦争の敗北から農奴解放、革命へと向かう一大転換期の時代と類似点が極めて多い。ドストエフスキーはこの時期、大作の執筆の傍ら、雑誌に連載した『作家の日記』の評論で、スラヴ派の論客として政治、社会評論家として精力的に活動したが、その主張や当時の対ヨーロッパについての屈折した視点や感情は、現代のロシアの行動を理解する上では不可欠である。プーチンに率いられる現代ロシアの強力なナショナリズム、大国意識の底にあるスラブ主義の本質に迫る。

Table of Contents

  • 第1部 沸騰するロシア・ナショナリズムのマグマ(ソビエト連邦の崩壊;チェチェン人との戦い)
  • 第2部 爆発するロシア・ナショナリズム(モルドヴァの“沿ドニエストル共和国”;グルジア(ジョージア)のアブハジアと南オセチア ほか)
  • 第3部 ロシア・ナショナリズムの源流(領土に固執する民族の“遺伝子”;ロシア・ナショナリズムの形成 ほか)
  • 第4部 ドストエフスキーとロシア・ナショナリズム(一九世紀後半の東方問題;ドストエフスキーと『作家の日記』 ほか)
  • 第5部 付録:ペトラシェフスキー事件—ロシア思想史の断章(ロシア民族の進むべき道をめぐって;ドストエフスキーの弁明と真相)

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