病縁の映像地域研究 : タイ北部のHIV陽性者をめぐる共振のドキュメンタリー
著者
書誌事項
病縁の映像地域研究 : タイ北部のHIV陽性者をめぐる共振のドキュメンタリー
(地域研究叢書, 38)
京都大学学術出版会, 2019.11
- タイトル読み
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ビョウエン ノ エイゾウ チイキ ケンキュウ : タイ ホクブ ノ HIV ヨウセイシャ オ メグル キョウシン ノ ドキュメンタリー
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注記
博士論文「北部タイにおけるHIVをめぐる関係のダイナミクスの映像ドキュメンタリー制作 : リアリティ表象における映画作成者の視点」(京都大学, 2015年) を加筆・修正したもの
参考文献: p205-222
内容説明・目次
内容説明
フィールド研究における動画利用が急速に進んでいる。確かに映像には、文字では記録しきれない、社会関係の多様さとその背景にある文化を映し込む力がある。一方で、例えばカメラの前では人々が晴れ着に着替えるといったように、映像には、社会関係自体に介入してしまう強い浸透力があり、撮影者(調査者)による映像選択の恣意性の入り込む余地も大きい。映像作家として、エイズ発症の恐怖や差別と闘いながら生きるHIV陽性者の日常に寄り添う中から地域研究の道に進んだ筆者が、自らの変容も語りながら、映像地域研究の方法論的確立を模索する。QRコードによる参照動画付き。
目次
- 序論
- 第1部 HIVをめぐる関係のダイナミクス—ドキュメンタリー映画制作からの考察(HIV/AIDS表象;共同性の生成—『いのちを紡ぐ‐北タイ・HIV陽性者の12年』制作からの考察;日常生活におけるHIVをめぐる関係性—『アンナの道‐私からあなたへ…(完全版)』制作からの考察)
- 第2部 映像表現の可能性と限界—「共振のドキュメンタリー制作」におけるリアリティ生成と制作者の視点(リアリティ表象における映画制作者の視点;撮影論—撮影者と撮影対象者の共振;編集論—映像と文章の往還;上映論—公共空間の生成)
- 結語
「BOOKデータベース」 より