アイロニーはなぜ伝わるのか?
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書誌事項
アイロニーはなぜ伝わるのか?
(光文社新書, 1044)
光文社, 2020.1
- タイトル読み
-
アイロニー ワ ナゼ ツタワル ノカ
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注記
引用文献: p210-218
内容説明・目次
内容説明
ある晴れた休日、「今日はお出かけ日和だ」と言って意気揚々とAさんが家族をつれてピクニックに出掛ける。ところが、急に天気が崩れて土砂降りになり、「ほんとに今日はお出かけ日和ね」と家族に言われてしまう。Aさんに対する非難のこもったこの発言がいわゆるアイロニー発話と呼ばれるものの典型とされる。この場合、「アイロニー」に「皮肉」という訳語を当ててもかまわないが、アイロニーは「皮肉」よりも幅広いカテゴリーの修辞的表現である。本書では、この「言いたいことの逆を言う」アイロニーがどうして相手に伝わるのかという問題を考える。現実を相対化するための、知的な「武器としてのアイロニー」の可能性も示す。
目次
- 第1章 言葉のアイロニー(アイロニーとは何か?;語用論的アイロニー論;アイロニーのこだま理論;ほのめかし理論;偽装理論)
- 第2章 アイロニーのメンタル・スペース構造(メンタル・スペース理論;アイロニーの多様性を説明する;アイロニーに隣接する修辞法;シグニファイング・モンキー)
- 第3章 文学作品におけるアイロニー(アイロニーはちゃぶ台をかえす;哲学におけるアイロニー;結果が期待を裏切るとき;アイロニーの意図、転倒する価値;もつれるアイロニーと小説;パロディー、パスティーシュ;虚構スペースで遊ぶということ)
「BOOKデータベース」 より