中世仏教絵画の図像誌 : 経説絵巻・六道絵・九相図

書誌事項

中世仏教絵画の図像誌 : 経説絵巻・六道絵・九相図

山本聡美著

吉川弘文館, 2020.2

タイトル別名

A genealogy of imagery in medieval Buddhist paintings : from six realms of rebirth to nine stages of decay

中世六道絵の研究

中世仏教絵画の図像誌 : 経説絵巻六道絵九相図

タイトル読み

チュウセイ ブッキョウ カイガ ノ ズゾウシ : キョウセツ エマキ・ロクドウエ・クソウズ

注記

あとがきに「本書は、二〇〇七年に早稲田大学へ提出した博士学位請求論文『中世六道絵の研究』をもとに、その後現在まで書き継いだ数編の論文を加えて一冊にまとめたもの」とあり

内容説明・目次

内容説明

日本美術史は、仏教との関係を看過して語りえない。漢訳仏典を淵源とする図像が絵巻や掛幅に広く用いられ、時に、世俗の文学や伝承とも結びついて多義的な意味と霊性を獲得した。因果応報観に基づく絵巻、六道輪廻と救済を説く六道絵、朽ちてゆく死体を描く九相図など、中世日本における闇の表象を取り上げ、各々の図像成立と受容の歴史に迫る。

目次

  • 序 日本中世の絵画と経説
  • 1 経説絵巻論(「地獄草紙」「餓鬼草紙」—経説絵巻の手法;「病草紙」—経説から説話へ;「辟邪絵」—経説の痕跡;「伴大納言絵巻」—破戒の図像;「粉河寺縁起絵巻」—救済の図像)
  • 2 宝蔵絵論(後白河上皇と常盤;光長—宝蔵絵誕生と絵師伝説;「放屁合戦絵巻」—中世後期の宝蔵絵再生)
  • 3 六道絵論(「六道絵」の淵源—鳥羽安楽寿院の炎魔天堂;「六道絵」の構成—聖衆来迎寺本「閻魔王庁幅」の位置;「六道絵」の構図—聖衆来迎寺本「地獄四幅」に見る階層構造;「六道絵」の伝来—聖衆来迎寺本の修復と移動;「六道絵」の異本—フリーア美術館本の図像と様式;「六道絵」の終焉—出光美術館本と中世末期南都の信仰)
  • 4 九相図論(九相図の源流—経説から文学へ;九相図の生成—不浄と無常の図像;九相図の変容—転生する身体)

「BOOKデータベース」 より

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