三島由紀夫 : なぜ、死んでみせねばならなかったのか
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三島由紀夫 : なぜ、死んでみせねばならなかったのか
(シリーズ・戦後思想のエッセンス)
NHK出版, 2020.10
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三島由紀夫 : なぜ死んでみせねばならなかったのか
- Title Transcription
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ミシマ ユキオ : ナゼ シンデ ミセネバ ナラナカッタ ノカ
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Note
三島由紀夫年譜: p136-139
Description and Table of Contents
Description
ノーベル賞候補だった日本社会のスーパースターは一九七〇年、自衛隊に乗り込んで派手な自決を遂げる。この事件のもつ意味を、どうすれば理解できるのか?その最大の鍵は、自伝的作品『太陽と鉄』にあった。「これがわかれば、僕のやっていることが全部わかる」と三島自身が評した本作に基づいて、本書は、「言葉」と「現実」の関係の必然的な展開として、作風の変遷と作家の「思想」の構造を精確に描き出す。衝撃の「三島事件」から半世紀後にようやく登場した、気鋭の批評家による簡明かつ本格的な三島由紀夫論。
Table of Contents
- 序章 「本当のことを話して下さい」(三島由紀夫のドッペルゲンガー—「荒野より」;三島由紀夫の「秘められた思考」—『太陽と鉄』の弁証法;三島由紀夫の「思想」を読むということ—本書の方法)
- 1 「椿事」を夢見る少年(「女の部屋」から生まれた文学—三島由紀夫の幼少年期;白蟻に蝕まれた白木の柱—『太陽と鉄』(1);少年のナルシシズム—「酸模」と「詩を書く少年」;イロニーとしての「海」—日本浪曼派と「花ざかりの森」;「椿事」を夢みる少年—「煙草」が描く火事)
- 2 古典主義の「resignation(忍苦・諦念)」(「戦後」に生き延びてしまうということ—三島由紀夫の挫折;「夜の思考」から抜け出すために—『盗賊』から『仮面告白』へ;「太陽」に照らし出された「肉体」—『太陽と鉄』(2);古典主義の「rosignation(忍苦・諦念)」—「海と夕焼」;三島由紀夫の「コンフェッション」—『金閣寺』)
- 3 「われら」に向けての跳躍(永続することのない「陶酔」—『鏡子の家』のニヒリズム;「死」を呼び寄せる「肉体」—『太陽と鉄』(3);「至福」というものの姿—「憂国」と二・二六事件;「敗北」の形而上学—「天皇」・『サド侯爵夫人』・『わが友ヒットラー』;「われら」に向けての跳躍—『太陽と鉄』と「文化防衛論」)
- 終章 「肉体」より先に「言葉」が訪れるということ(三島由紀夫の「宿命」—エピローグ「F104」;「安全弁の欠如」について—「林房雄論」;戦後日本とポストモダン—三島由紀夫と私たち)
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