国家の「余白」 : メコンデルタ生き残りの社会史

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国家の「余白」 : メコンデルタ生き残りの社会史

下條尚志著

(地域研究叢書, 42)

京都大学学術出版会, 2021.2

Other Title

国家の余白 : メコンデルタ 生き残りの社会史

Title Transcription

コッカ ノ「ヨハク」 : メコン デルタ イキノコリ ノ シャカイシ

Available at  / 98 libraries

Note

博士論文「統治と生存の社会史 : ベトナム南部メコンデルタの戦争と社会主義」(京都大学, 2015年提出) を大幅に加筆・修正したもの

参考文献: p521-541

Description and Table of Contents

Description

豊かな自然と世界有数の農業生産を誇り、大都市からも近く、いまはクルーズ観光が人気のメコンデルタ。しかしここは20世紀最大の動乱の舞台でもある。いくつもの国家が、統計・分類、文書化、マッピング、暴力を用いてこの地域の人々を捕捉しようとした。しかし、そうすればするほど動乱が拡大する。民族的混淆、流動する人・モノ・情報、闇市や徴兵忌避の寺院等々、デルタ社会の生態歴史文化的特徴のなか「国家の介入しにくい空間」が如何に作られるのか、そのメカニズムを詳細な民族誌で解き明かす。

Table of Contents

  • 序論(国家の「余白」—メコンデルタ 生き残りの社会史;生き残り策から問い直す動乱;混淆的な他民族社会)
  • 第1部 国家の周縁から「余白」へ(紛争と移動—多民族社会の生成;脱植民地化過程における言語・仏教・帰属)
  • 第2部 戦時下での生き残り(戦時国家による地域社会の再編;二つの政治権力の狭間で;戦時下における不可侵の秩序空間)
  • 第3部 社会主義改造下での生き残り(社会主義改造による地域社会の再編;社会主義改造下のローカルな秩序;生き残り策としての越境)
  • 第4部 過去を踏まえて現在を生きる人々(二一世紀のクメール人越境者とベトナム国家;混淆的な多民族社会における差異の認識;秩序が紡ぎ出される場としての「余白」)

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