危機下の中古文学
Author(s)
Bibliographic Information
危機下の中古文学
武蔵野書院, 2021.3
- 2020
- Other Title
-
危機下の中古文学2020
- Title Transcription
-
キキカ ノ チュウコ ブンガク
Available at 55 libraries
  Aomori
  Iwate
  Miyagi
  Akita
  Yamagata
  Fukushima
  Ibaraki
  Tochigi
  Gunma
  Saitama
  Chiba
  Tokyo
  Kanagawa
  Niigata
  Toyama
  Ishikawa
  Fukui
  Yamanashi
  Nagano
  Gifu
  Shizuoka
  Aichi
  Mie
  Shiga
  Kyoto
  Osaka
  Hyogo
  Nara
  Wakayama
  Tottori
  Shimane
  Okayama
  Hiroshima
  Yamaguchi
  Tokushima
  Kagawa
  Ehime
  Kochi
  Fukuoka
  Saga
  Nagasaki
  Kumamoto
  Oita
  Miyazaki
  Kagoshima
  Okinawa
  Korea
  China
  Thailand
  United Kingdom
  Germany
  Switzerland
  France
  Belgium
  Netherlands
  Sweden
  Norway
  United States of America
Search this Book/Journal
Note
その他の執筆者: 浅田徹, 安藤徹, 乾澄子 [ほか]
本論集発起人: 神田龍身, 福家俊幸, 外山敦子
文献: 論文末
2020年は、人類の生存に関わる自然と人為的な脅威が多発した。そのような1年を、文学に関わる研究者はどう過ごしたのか。42名の中古文学研究者が、この問いに対する回答を研究論文集としてまとめる。
Contents of Works
- 河内本源氏物語の校訂方法 : 若紫巻を中心として(上) / 浅尾広良 [執筆]
- 散佚物語「あまのもしほび」について : 物語と戦乱 / 浅田徹 [執筆]
- 『源氏物語』研究の遠近法 : コロナ禍を契機に考える / 安藤徹 [執筆]
- 「契り」と「宿世」 : 『夜の寝覚』論に向けて / 乾澄子 [執筆]
- 異界と現実を橋渡す古代物語を読む : 二〇二〇年の試みから / 井上眞弓 [執筆]
- 紅葉賀の行幸 : 平成の『源氏物語』研究の源流をさぐる / 今井上 [執筆]
- 『狭衣物語』異本系本文の世界 : 「親子の情」に見る改変の論理 / 今井久代 [執筆]
- 古典教育から考える、見えない「疫病史」 : 『枕草子』における授業実践から / 勝亦志織 [執筆]
- 『枕草子』の「菖蒲・あやめ草」 : 「アンチエイジング」の言葉 / 亀田夕佳 [執筆]
- オンライン時代の学会運営とICT活用 : 中古文学会のオンラインシンポジウムを企画して / 河添房江 [執筆]
- 『源氏物語』の終り方 : 浮舟=落下したかぐや姫 / 神田龍身 [執筆]
- 『紫式部日記』の成立 : 読み手の想定を手がかりに : 補遺 / 久保朝孝 [執筆]
- 早稲田大学図書館蔵富士谷成孚書入れ本『源氏物語』について : 書入れに見える父・成章の影響と成孚独自の源氏学の進取性 / 栗山元子 [執筆]
- 危機下の「文」の機能とその力 : 空海の場合 / 河野貴美子 [執筆]
- 『土佐日記』誤写考 : "貫之自筆本"本文を疑う / 後藤康文 [執筆]
- 中古文学と学習指導要領の改定 : 二〇一九年度中古文学会秋季大会シンポジウムを振り返る / 小森潔 [執筆]
- 「女」の時間の『とはずがたり』 : 分裂をつなぐ主人公二条 / 斎藤菜穂子 [執筆]
- 『栄花物語』「世の中騒がし」小考 : 疫病の流行をめぐる表現として / 桜井宏徳 [執筆]
- 『堤中納言物語』「虫めづる姫君」の主人公と女房たち : 異質さとのかかわり方 / 陣野英則 [執筆]
- 今上帝はなぜ、いつまでも譲位しないのか? : 「朱雀王統」と薫・その二 / 助川幸逸郎 [執筆]
- 『紫式部日記』の歌の場面を読む : 歌の背景に思いを寄せて / 鈴木裕子 [執筆]
- 『古今和歌集』の羇旅歌について : 旅の歌の創造 / 鈴木宏子 [執筆]
- 蜻蛉日記における外出と自然賞美 : 付、「紅葉狩」考 / 高木和子 [執筆]
- 『大鏡』天変地異に見る歴史認識 : 怨霊と疫病 / 高橋麻織 [執筆]
- 扇をさし隠す夕霧 : 『源氏物語』「夕霧」巻における夕霧の小野再訪をめぐって / 竹内正彦 [執筆]
- 歌舞伎から『源氏物語』を考える : 長編性と短編性 / 田坂憲二 [執筆]
- 『源氏物語』若菜巻の「ぬるし」と六条院 : 迫りくる危機を警告する「装置」として / 外山敦子 [執筆]
- 関屋巻の音風景 : 「音 (ね) 泣く」空蟬の変容と逢坂の関 / 内藤英子 [執筆]
- 『枕草子』「小白河結縁八講」章段攷 : 散文化した「歌ことば」の機能 / 中田幸司 [執筆]
- 読みの「ゆらぎ」と古典化の力学 : 『狭衣物語』による『源氏物語』若紫巻の再構成をめぐって / 中西智子 [執筆]
- このような時代に、文学を読み、学び、研究すること、あるいは文化と関わること : COVID-19を映し鏡として / 新美哲彦 [著]
- 『紫式部日記絵巻』に描かれた装束についての検証 : 装束描写の文字化と冬の冠直衣姿 / 畠山大二郎 [執筆]
- かぐや姫の帰郷の論理・話型で読む『竹取物語』 : 「どのように」語られているのか・「語り」と「言説」の再検討 / 東原伸明 [執筆]
- 平安私家集の古写断簡 : 存続と資料価値の付加 / 日比野浩信 [執筆]
- 丸山眞男「忠誠と反逆」に導かれて、日本版「リベラル」の可能性を古典テクストのうちに探る : 二〇二〇年度後期「文学」講義シラバス / 深沢徹 [執筆]
- 『和泉式部日記』とゴシップ : 宮は軽率なのか / 福家俊幸 [執筆]
- 「聖徳太子の家」考 : 『平中物語』三六段の謎解き / 本田恵美 [執筆]
- 『土佐日記』の海賊 : 姿を現さない危機 / 松岡智之 [執筆]
- 『源氏物語』柏木の結婚について : 父太政大臣の野心 / 松本美耶 [執筆]
- 『堤中納言物語』「花桜折る少将」末尾の解釈 : 「中将の乳母」は本当に姫君の乳母なのか? / 山田利博 [執筆]
- 室生犀星の王朝小説「虫姫物語」 : 「虫の章」「何処の野に」「虫姫日記」から / 横溝博 [執筆]
- 『山路の露』小考 : 『源氏物語』の「最終巻」として / 吉井美弥子 [執筆]
Description and Table of Contents
Description
総勢42名の中古文学研究者はこの危機下で何をなそうとしたのか?2020年は、気候変動による甚大な自然災害の多発、新型悪性感染症の世界的蔓延、新自由主義経済が招来する貧富差の拡大、国家・民族・人種間の分断、民主主義の脆弱さの露呈、そして核兵器を中心とする軍事力拡大競争など、人類の生存に関わる自然と人為的な脅威が多発した年、危機下の一年として、いずれ回想されることになろう。そのような一年を、文学に関わる者として我々はどう過ごしたのか。将来そう問われたときに、何と答えるべきか。中古文学研究という場において、我々は何をなし得たのか、あるいは何をなそうとしたのか。本書は、この問いに対する回答を研究論文集として一書にまとめ、広く江湖に提示するものである。
Table of Contents
- 河内本源氏物語の校訂方法—若紫巻を中心として(上)
- 散佚物語「あまのもしほび」について—物語と戦乱
- 『源氏物語』研究の遠近法—コロナ禍を契機に考える
- 「契り」と「宿世」—『夜の寝覚』論に向けて
- 異界と現実を橋渡す古代物語を読む—二〇二〇年の試みから
- 紅葉賀の行幸—平成の『源氏物語』研究の源流をさぐる
- 『狭衣物語』異本系本文の世界—「親子の情」に見る改変の論理
- 古典教育から考える、見えない「疫病史」—『枕草子』における授業実践から
- 『枕草子』の“菖蒲・あやめ草”—「アンチエイジング」の言葉
- オンライン時代の学会運営とICT活用—中古文学会のオンラインシンポジウムを企画して〔ほか〕
by "BOOK database"