憑依と背後の身体空間 : 共同信憑から個人信憑へ
Author(s)
Bibliographic Information
憑依と背後の身体空間 : 共同信憑から個人信憑へ
(脳・心のサイエンス, 5)
日本教育研究センター, 2021.4
- Title Transcription
-
ヒョウイ ト ハイゴ ノ シンタイ クウカン : キョウドウ シンピョウ カラ コジン シンピョウ エ
Available at 7 libraries
  Aomori
  Iwate
  Miyagi
  Akita
  Yamagata
  Fukushima
  Ibaraki
  Tochigi
  Gunma
  Saitama
  Chiba
  Tokyo
  Kanagawa
  Niigata
  Toyama
  Ishikawa
  Fukui
  Yamanashi
  Nagano
  Gifu
  Shizuoka
  Aichi
  Mie
  Shiga
  Kyoto
  Osaka
  Hyogo
  Nara
  Wakayama
  Tottori
  Shimane
  Okayama
  Hiroshima
  Yamaguchi
  Tokushima
  Kagawa
  Ehime
  Kochi
  Fukuoka
  Saga
  Nagasaki
  Kumamoto
  Oita
  Miyazaki
  Kagoshima
  Okinawa
  Korea
  China
  Thailand
  United Kingdom
  Germany
  Switzerland
  France
  Belgium
  Netherlands
  Sweden
  Norway
  United States of America
Search this Book/Journal
Note
文献: p79-81
Description and Table of Contents
Description
確信成立の条件を明確化するE.フッサールの現象学の立場からすると、キツネ憑きや悪魔憑きなど、民俗社会でみられる憑依は、憑くもの(憑依者)を媒介とする、被憑依者、祈祷師、コミュニティの人たちの共同的‐間主観的信憑(共同信憑)として記述することができる。被憑依者は、自己身体の背後(後ろ)の身体空間に憑依意識性を感じながらも、ある機会に憑依者(何ものか)が外部から内部へ侵入することで、被憑依者は人格変換(継時性二重人格)を起こす。ところが、近代化・都市化の進展にともない、共同信憑としての憑依は、個人単位の信憑(個人信憑)としての“変身”に遷移してきた。憑依の本質は変身であるが、現在の“変身”は、自己に自己が憑く、他者不在のニセの憑依にすぎない。とはいえ、憑依という知恵は、ポストモダンセラピーの中で外在化の技法や外在化する会話としていわばメタ憑依として活かされている。本書は、憑依の民俗学的アプローチをとらずに、専ら、憑依の形式的構造や憑依の身体空間の構造を記述することを目的としている。
Table of Contents
- 1 憑依と現象学—「確信=信憑」成立条件の解明(知覚の現象学;言葉の現象学;共同信憑としての憑依)
- 2 憑依の現象学(憑依とは何か;憑依の関係性;憑依する他者;憑依の共同信憑の構造)
- 3 憑依の精神病理学(症状としての憑依;憑依の身体空間;憑依意識性と実体的意識性;気配過敏と背後)
- 4 憑依から変身へ—共同信憑と個人信憑
- 5 メタ憑依の活用としての外在化の技法—不登校事例と問題行動事例を通して(憑依の応用としての外在化の技法;外在化する会話;祈祷療法)
by "BOOK database"