自由の国と感染症 : 法制度が映すアメリカのイデオロギー
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書誌事項
自由の国と感染症 : 法制度が映すアメリカのイデオロギー
みすず書房, 2021.12
- タイトル別名
-
The pox of liberty : how the constitution left Americans rich, free, and prone to infection
- タイトル読み
-
ジユウ ノ クニ ト カンセンショウ : ホウセイド ガ ウツス アメリカ ノ イデオロギー
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注記
原タイトル: The pox of liberty
原著 (University of Chicago Press, 2015) の翻訳
内容説明・目次
内容説明
ワクチン接種義務や検疫のように個人や商業の自由を大きく制限する措置は、合衆国憲法の規定のもとではさまざまな軋轢を生んだ。一方、上下水道システムが充実して公衆衛生が大きく改善されたのは、合衆国憲法が私有財産権を保障して信用市場の安定を促したためだった。公衆衛生とはこのように、国家構造を規定するイデオロギーや市民の選好が互いに影響を及ぼしあった結果である。本書では、天然痘・腸チフス・黄熱病という三つの感染症の事例について、アメリカの法制度との関係を中心に精緻に考察する。ハミルトンら合衆国憲法の起草者たちが各条項に込めたイデオロギーはどのようなものであったか。トクヴィルはアメリカ社会をどのように観察したか。諸外国ではどうか。そして実際に何が起こったのか。本書の洞察は現今のアメリカ社会だけでなく、日本をふくむ世界各国の国家構造と公衆衛生との関係を考える手がかりとなるだろう。
目次
- 第1章 はじめに
- 第2章 タウンシップのイデオロギーから細菌説の福音へ
- 第3章 健康と繁栄の憲法的基盤
- 第4章 自由という伝染病
- 第5章 財産権保護による信用回復
- 第6章 帝国、連邦制、そして黄熱病の突然の終焉
- 第7章 結論
「BOOKデータベース」 より