ゼウスの覇権 : 反逆のギリシア神話

書誌事項

ゼウスの覇権 : 反逆のギリシア神話

安村典子著

京都大学学術出版会, 2021.12

タイトル別名

Challenges to the power of Zeus in early Greek poetry

タイトル読み

ゼウス ノ ハケン : ハンギャク ノ ギリシア シンワ

注記

『Challenges to the power of Zeus in early Greek poetry』(Bristol Classical Press , 2011年刊) を著者自身が日本語に直し、必要な改訂を加えたもの

参考文献: p399-414

内容説明・目次

内容説明

ギリシア文学の嚆矢とも言うべきホメロスの『イリアス』において、ゼウスは「神々の父」としてオリュンポスの神々を圧倒的な力でその支配下においている。オリュンポス諸神はゼウスを頂点とする家父長的な支配構造のもとに統合され、ゼウスの権力は盤石なものと考えられていたようである。しかし、ミュケナイ時代の線文字B文書によれば、ゼウスが他の神々に勝る最上位の地位を得ていたという証拠は見いだせない。むしろ、そこで特権的な地位を確保しているようにみえるのはポセイドンである。ミュケナイ時代以後において、いかにしてゼウスは覇権を確立するに至ったのか。本書はその謎にせまる。

目次

  • 第1章 女神テティスの権能
  • 第2章 ヘレの黄金の鎖
  • 第3章 兄弟神ゼウスとポセイドン
  • 第4章 女神アテネの誕生
  • 第5章 予知の神プロメテウス
  • 第6章 ヘレの息子テュポン
  • 第7章 デメテルとイアシオン
  • 第8章 アプロディテの悲しみ
  • 結び

「BOOKデータベース」 より

詳細情報
ページトップへ