慈悲のポリティクス : モーツァルトのオペラにおいて、誰が誰を赦すのか

書誌事項

慈悲のポリティクス : モーツァルトのオペラにおいて、誰が誰を赦すのか

奥村隆著

(クリティーク社会学)

岩波書店, 2022.1

タイトル別名

慈悲のポリティクス : モーツァルトのオペラにおいて誰が誰を赦すのか

タイトル読み

ジヒ ノ ポリティクス : モーツァルト ノ オペラ ニ オイテ、ダレ ガ ダレ オ ユルス ノカ

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注記

文献: p177-186

内容説明・目次

内容説明

仇敵の息子を一方的に赦し解放する太守セリム(『後宮からの逃走』)、自分を裏切った夫に慈悲を与える伯爵夫人ロジーナ(『フィガロの結婚』)、愛と赦しを説くザラストロ(『魔笛』)…モーツァルトのオペラに表現された「慈悲」や「赦し」を精緻に解釈することで、そこに内在する無差別な愛や慈悲の不可能性やジレンマ、そしてそれを乗り越える世界のありようを導き出す。社会学者によるモーツァルト読解を通じた、愛と慈悲をめぐる画期的な共同体論。

目次

  • 第1章 慈悲の問題系—モーツァルトのオペラにおける「赦し」(慈悲とその困難;モーツァルトのオペラと「赦し」—『イドメネオ』と『後宮からの逃走』;ふたつの世界の葛藤—エリアスの仮説から)
  • 第2章 赦しによる共同体—『フィガロの結婚』(中断された赦し—『フィガロの結婚』第一幕・第二幕;三つの和解—『フィガロの結婚』第三幕・第四幕;「赦し主」と共同体)
  • 第3章 ふたつの赦しなき世界—『ドン・ジョヴァンニ』と『コジ・ファン・トゥッテ』(愛の無差別主義者たち;赦しを拒絶する自由—『ドン・ジョヴァンニ』;不完全なものとしての平等—『コジ・ファン・トゥッテ』)
  • 第4章 無差別な慈悲の残酷—『皇帝ティートの慈悲』(一七九一年のオペラ・セリア;無差別主義的な慈悲—『皇帝ティートの慈悲』第一幕;重唱に加わる皇帝—『皇帝ティートの慈悲』第二幕)
  • 第5章 慈悲のポリティクスからの自由—『魔笛』(無力な王子—タミーノの物語;復讐者と赦し主の系譜—夜の女王とザラストロ;慈悲の共同体からの自由—パミーナの物語)

「BOOKデータベース」 より

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