東アジア国際通貨と中世日本 : 宋銭と為替からみた経済史

書誌事項

東アジア国際通貨と中世日本 : 宋銭と為替からみた経済史

井上正夫著

名古屋大学出版会, 2022.2

タイトル別名

東アジア国際通貨と中世日本 : 宋銭と為替からみた経済史

タイトル読み

ヒガシアジア コクサイ ツウカ ト チュウセイ ニホン : ソウセン ト カワセ カラ ミタ ケイザイシ

注記

参照文献: p541-553

収録内容
  • 序章
  • 国際通貨としての宋銭
  • 遼北宋間における宋銭の循環
  • 高麗における流通銅銭不在の苦悩
  • 和同開珎銀銭の流通より見た市場動向の独自性
  • 無文銀銭の価値と和同開珎の公定価値の問題
  • 市場と貨幣に対する律令政府の支配力の限界
  • 平安中期の使庁権力拡充と銅銭流通途絶
  • 日本への宋銭流入
  • 南宋の銅銭流通量の問題
  • 北宋四川における交子の発生過程について
  • 金における紙幣流通の拡大と宋銭の移動
  • 元明時代の紙幣流通の盛衰と流通貨幣の変化
  • 11世紀の返抄を媒介とした為替
  • 割符のしくみとその革新性
  • 為替文言の割符の割印の問題
  • 原初的替銭の特質
  • 中世日本における金融の拡大と縮小
  • 17世紀における朝鮮半島での銅銭流通
  • 貨幣金融史上における宋銭流通の意義
内容説明・目次

内容説明

新たな貨幣・金融史。貨幣、この自由にして御しがたきもの—。宋・遼・金・元・明・日本・朝鮮など、東アジア各地に流通した宋銭は、それぞれの政権の思惑を超え、為替や紙幣を誘発しつつ、経済・社会・政治を大きく動かしていった。文献と考古学的知見を踏まえた丹念な検証により、従来の見方を一新する画期的労作。

目次

  • 第1部 東アジアの国際通貨(国際通貨としての宋銭—王安石の通貨政策の再評価;遼北宋間における宋銭の循環—太平銭偽造の背景 ほか)
  • 第2部 古代日本における自国銅銭流通の意義(和同開珎銀銭の流通より見た市場動向の独自性;市場と貨幣に対する律令政府の支配力の限界 ほか)
  • 第3部 宋銭の移動と中国大陸における貨幣の変貌(日本への宋銭流入—12世紀末期の宋銭排除論とその背景;南宋の銅銭流通量の問題 ほか)
  • 第4部 中世日本における金融の発達(11世紀の返抄を媒介とした為替;割符のしくみとその革新性—2種類の割符の並存理由 ほか)
  • 第5部 宋銭の時代の終焉(中世日本における金融の拡大と縮小—宋銭の時代の終焉;17世紀における朝鮮半島での銅銭流通—宋銭の終着駅)
  • 貨幣金融史上における宋銭流通の意義

「BOOKデータベース」 より

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