医療戦士かく戦えり : 幕末維新とパンデミック
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書誌事項
医療戦士かく戦えり : 幕末維新とパンデミック
日本医療企画, 2022.7
- タイトル読み
-
イリョウ センシ カク タタカエリ : バクマツ イシン ト パンデミック
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注記
参考文献: p238
内容説明・目次
内容説明
動乱の幕末をコレラが襲う!死のパンデミックに日本人はどう立ち向かい維新と近代化の未来へ踏み出したのか?!ポスト・コロナのための渾身の歴史ドキュメント!
目次
- 第1章 文政五年(一八二二)・第一波—史上初のパンデミックと激変の中央政界(江戸末期、日本にコレラがやってきた;「奇病」は、大坂で『三日コロリ』と呼ばれた;コレラの翌年やってきたシーボルトの功罪;シーボルト事件が、日本を世界に知らしめた;「天然痘」と闘った医師・緒方洪庵の登場;鎖国の終わりが「パンデミック」の始まりになった;突然の開国に、貿易国「オランダ」の対応は?;伝習生を教育したオランダの三人の軍人・軍医;中央政界でのし上がった彦根藩主・井伊直弼;将軍継嗣問題と日米修好通商条約;「南紀派」井伊直弼と「一橋派」島津斉彬の対決を経て;もともと将軍になる気はなかった徳川慶喜)
- 第2章 安政五年(一八五八)・第二波—封じ込んだ「長崎」と感染爆発の「江戸」(西洋技術を最も早く導入した薩摩藩主・島津斉彬;安政五年(一八五八)のコレラ、ついに日本上陸;蘭医・松本順がかかったコレラの症状;攘夷思想のなか、長崎でコレラと闘った軍医ポンペ;感染を封じ込めた、医師の奮闘と長崎奉行所の対応;コレラ蔓延をきっかけに攘夷思想が爆発する;日本初の西洋式病院の誕生と島津斉彬の遺産;江戸のオーバーシュートとデマの蔓延;焼き切れない棺桶が積み上がり、腐臭を放つ地獄絵図;三年前の地震、二年前の台風から立ち直っていなかった;さっぱり効果がなかった「幕府」のお達し;富裕層が白米を配布した「品川宿」、幕府も支給米へ;安政五年のコレラに散った有名人たち)
- 第3章 安政六年(一八五九)・第二波、翌年—全国的拡大と桜田門外の変(江戸から全国への蔓延と立ち上がる蘭医;実力行使に出た井伊直弼の「安政の大獄」;思想犯、政治犯の一斉投獄とコレラの終息;長崎でポンペから直接指導を受ける松本順;コレラによる偏見から解放されたポンペ;ついに「桜田門外の変」が起こる;暗殺実行部隊の戦いとその後;実行グループの薩摩藩士は藩主黙認だった;幕府のバランス路線転向と蘭医の時代)
- 第4章 文久二年(一八六二)・第三波—緒方洪庵と松本順、歴史の表舞台へ(春に「はしか」で夏「コレラ」、最大規模の危機;緒方洪庵、蘭医で初めて幕府の「奥医師」となる;松本順、幕府の西洋医学所副頭取になる;幕末維新のカギを握る大名・島津久光;文久二年の国際問題「生麦事件」の顛末とは;緒方洪庵の急死と薩英戦争で時代は変転する;長州藩がついに「蛤御門の変」で挙兵する;二度の長州征伐の功罪とは;『松本順日記』にみる新選組局長・近藤勇;幕府奥医師・松本順が戦った幕末維新;不平士族の反乱を誘発した「秩禄処分」;日本史最後の国内武力衝突「西南戦争」;西郷自刃と並行して進んだ明治十年のコレラ;長崎から鹿児島に船で来た巡査がクラスター;安房の医師・沼野玄昌を襲った「無知の悲劇」;あとがきにかえて—その後の松本順)
「BOOKデータベース」 より