小説のフィクショナリティ : 理論で読み直す日本の文学
著者
書誌事項
小説のフィクショナリティ : 理論で読み直す日本の文学
ひつじ書房, 2022.8
- タイトル別名
-
Fictionality
Fictionality and the novel : a new theoretical approach to modern Japanese literature
- タイトル読み
-
ショウセツ ノ フィクショナリティ : リロン デ ヨミナオス ニホン ノ ブンガク
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注記
読書案内--フィクション論主要文献: 巻末piii-xiii
参考文献: 各論末
収録内容
- 序 : フィクション論の地平 / 高橋幸平, 久保昭博, 日高佳紀著
- フィクションと世界 : 指示の理論と可能世界 / 河田学, 高橋幸平著
- フィクションの語法 : 虚構性指標をめぐって / 久保昭博, 日高佳紀著
- フィクションと社会 : 契約/違反のパラダイム / 大浦康介著
- フィクションの経験 : 認知・情動・没入 / 久保昭博, 高橋幸平著
- 小説の自意識 : 森鷗外とフィクショナリティ / 大浦康介著
- フィクションを生きるために : 谷崎潤一郎「秘密」のごっこ遊び / 高橋幸平著
- フィクション論として読む「純粋小説論」 : 『紋章』の「私」と横光利一 / 黒田大河著
- 〈原稿零枚〉のテクスチュアリティ : 小川洋子『原稿零枚日記』と現実性の境界事象 / 中村三春著
- フィクションを現実にするとき : 桜田百華園「西の洋血潮の暴風」と福島事件 / 西田谷洋著
- 漱石は猫の後ろに隠れたか : 『吾輩は猫である』における「送籍」問題と倫理 / 服部徹也著
- フィクション論における作者と読者 : 松浦理英子『最愛の子ども』 / 飯田祐子著
- モデルとフィクションの問題系 : 島崎藤村「並木」とその周辺 / ホルカ・イリナ著
- フィクション共有の慣習と不成立 : 大泉黒石の〈自叙伝〉と〈小説〉 / 山本歩著
- 戦略としての「実話」 : 橘外男「博士 (ドクトル) デ・ドウニヨールの「診断記録 (ヴイザムリペルタム)」」に見る仕掛け / 西川貴子著
- 虚構契約としての〈手紙〉 : 小島信夫『菅野満子の手紙』のフィクショナリティ / 笹尾佳代著
- 自然主義を超えて : 太宰治「女の決闘」におけるフィクションの理論と実践 / 久保昭博著
- 大正期視覚メディアとフィクション : 稲垣足穂『一千一秒物語』の言語表象 / ボーヴィウ・マリ=ノエル著
- 反リアリズムとしての小説 : 村上春樹『1973年のピンボール』の時間表象とフィクショナリティ / 日高佳紀著
内容説明・目次
内容説明
人はなぜ虚構の物語にリアリティを感じるのか。フィクションとファクトの境界はどこに引かれるのか。分析美学の影響下に、ポスト構造主義以降の文学・芸術理論を形成しつつあるフィクション論。欧米の主要な理論的アプローチを概観しながら日本独自の「フィクショナリティ」を照射し、近現代小説の新たな読みを提案する。
目次
- 第1部 フィクション論の争点(フィクションと世界—指示の理論と可能世界;フィクションの語法—虚構性指標をめぐって;フィクションと社会—契約/違反のパラダイム;フィクションの経験—認知・情動・没入)
- 第2部 フィクション論は日本文学をどう読むか(フィクショナリティの在処;フィクションの作用;交錯する虚実;リアリズムを超えて)
「BOOKデータベース」 より