帝国の時代 : 1875-1914
著者
書誌事項
帝国の時代 : 1875-1914
みすず書房, 2023.1
- 2 : 新装版
- タイトル別名
-
The age of empire
- タイトル読み
-
テイコク ノ ジダイ : 1875-1914
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注記
原タイトル:The age of empire
内容説明・目次
内容説明
オーストリアに生まれ、中等学校の卒業祝いに海外旅行をプレゼントされた18歳の良家の子女と、イギリス生まれで船会社に職を得たスポーツ万能の若者が、第一次大戦が始まった直後のエジプトで出会い結ばれ、著者が誕生する。「帝国の時代」を象徴するエピソードで始まる本書は、1875年から第一次大戦勃発までの40年間を、西欧世界が外にあっては国際競争、内にあっては労働運動に動揺する、資本主義内部の矛盾が顕在化する時代と捉える。だが、資本主義は直線的な帝国主義論に沿って変化・発展はしなかった。ホブズボームの語る帝国の時代が出色なのは、時代の変化に対応する資本主義社会を的確に捉えながらも、不安と希望に生きる人々と時代を、それを包み込む経済、政治、科学、文化の諸側面と重ね合わせ論じる点にある。「帝国の時代」の人々、とりわけ西欧世界の多くの人々に共通する言い知れぬ不安やためらい、新・旧が交わる時の価値観のゆらぎを著者は見逃さない。ブルジョワジーのライフ・スタイルと動揺、労働者の意識変化、解放をめざす新しい女性の誕生、教育熱の拡がり、スポーツの変容、科学技術の発達、大衆芸術の出現、マス・メディアの発達、広告産業の興隆等々、歴史小説的な語り口で浮き彫りになる帝国主義の時代の様相に、読者は気づくであろう。今日の大衆社会の起源と問題が、ここにあると。
目次
- 第7章 ブルジョワジーの紳士録—彼らのためらいと不安さ
- 第8章 新しい女性
- 第9章 芸術の変容
- 第10章 確実性の揺らぎ—科学
- 第11章 理性と社会
- 第12章 革命の足音
- 第13章 平和から戦争へ
「BOOKデータベース」 より