注意散漫と注意集中の人間学
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注意散漫と注意集中の人間学
日本教育研究センター, 2023.10
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チュウイ サンマン ト チュウイ シュウチュウ ノ ニンゲンガク
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文献: p95-96
Description and Table of Contents
Description
私たち人間の脳は、原始時代の厳しい環境を生き延びるために、注意分散を初期状態(デフォルト)としてきた。つまり、私たちは、マインドワンダリング(アイドリング)を常態としてきたのだ。そのため、私たちが仕事・勉強・練習など、注意を要する活動に意識を向け続けることは、困難なのである。とはいえ、私たちは、過去のできごと、未来のシナリオ、自己の内面への埋没等々、頭の中で渦巻く数多の妄念やチャッターに囚われ、肝心のタスクから注意を逸らしながらも、平然と外の活動に取り組むことができる。たとえスマホ・ソーシャルネットワークの影響で私たちの注意散漫状態がより一層進行していても、である。本書の目的は、デフォルトモードネットワークとワーキングメモリのあいだで繰り広げられている、注意散漫と注意集中の鬩ぎ合いを,等身大の私に立脚して理論的に論述することにある。
Table of Contents
- 序論
- 1 脳の初期状態とは何か
- 2 「脳のデフォルト」モードネットワークとワーキングメモリ
- 3 注意関連システムとしてのワーキングメモリ―音韻ループと視空間スケッチパッド
- 4 デフォルトモードネットワークの圏域―メタ認知・俯瞰と解離
- 5 長期的利益行動と楽しさという報酬―注意・集中の至高としてのフロー体験
- 結語
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