中江藤樹の教導思想
著者
書誌事項
中江藤樹の教導思想
ぺりかん社, 2023.11
- タイトル別名
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近世における「学問」の誕生 : 中江藤樹の教導思想
- タイトル読み
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ナカエ トウジュ ノ キョウドウ シソウ
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注記
2013年3月に東北大学に提出した学位請求論文「近世における「学問」の誕生 : 中江藤樹の教導思想」を大幅に改稿したもの
内容説明・目次
内容説明
“近江聖人”は、人間もまた「生きる虫」にすぎないと考え、苦闘したのではないか?―近世前期を生きた中江藤樹(1608‐48)は道徳的な人格者として、儒学を門人・弟子たちに伝授した思想家として有名である。しかし、藤樹の“教示”“感化”は困難を極めた。藤樹といえども挫折と試行錯誤に明け暮れた「苦悩する教師」に他ならなかった。「陽明学」「教育」といった近代的枠組・制度では捉えきれない藤樹の思想を、その著作と書簡、門人たちの著述を詳細に読み込んで解明することにより、学問の着手や挫折の問題、志向を欠いた学習者への対処といった“学び”の根源的課題に迫り、思想史研究の実践と意義を考える。
目次
- 序論 中江藤樹を問い直す
- 第1章 問題の所在
- 第2章 「福善禍淫」の論理と「人と禽獣の弁別」
- 第3章 初学者に向けた教示の模索
- 第4章 二つの「持敬図」
- 第5章 『翁問答』から見る“教示”対象の顕在化
- 第6章 学習者に求める振る舞い―独学から議論へ
- 第7章 「慎独」の重視、あるいは「慎独」に挫ける「同志」たち
- 第8章 「立志」を“教示”することの問題
- 終章 中江藤樹の思想史的位置と藤樹後学たちのたたかい
- 補論1 藤樹書院と中江常省
- 補論2 淵岡山における「藤樹学」の自覚
- 補論3 会津藤樹学派の展開と“藤樹の教え”
- 結論 中江藤樹研究の現代的意義
「BOOKデータベース」 より