国宝「三十帖冊子」修理から見えてきたもの
著者
書誌事項
国宝「三十帖冊子」修理から見えてきたもの
勉誠社, 2023.11
- タイトル別名
-
Sanjūjo-sasshi
国宝三十帖冊子修理から見えてきたもの
- タイトル読み
-
コクホウ サンジュウジョウ サッシ シュウリ カラ ミエテ キタ モノ
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注記
監修: 総本山仁和寺
内容説明・目次
内容説明
最新の仏教学を学ぶために唐に渡った弘法大師空海が、当地の仏教経典・儀軌類を書写し、日本に随身秘蔵してきた冊子本、国宝「三十帖冊子」。第六世守覚法親王の時代より京都・仁和寺にて尊ばれ、伝持されてきた同書は、空海の入唐中の学問のありかたを伝える密教将来の至宝として、また、空海や橘逸勢ほか、多くの唐の写経生がその書写に関わり、かつ冊子のかたちとして最も古い装訂とされる粘葉装の日本最古の例として、文化財としても特筆すべき意義を有している。国宝「三十帖冊子」は、どのように守られ、伝えられてきたのか。六か年の歳月をかけて行われた修理の全容と、それによって見えてきた新知見を多くのカラー図版とともに紹介。さらには、「三十帖冊子」の伝来と流転、奈良朝経典訓読や漢籍訓読の諸問題、空海の学問と書、高解像度デジタル顕微鏡による料紙分析と写本学とのコラボレーション、文化財修理のこれまでとこれから等、多角的な観点から「三十帖冊子」を把捉する決定版。掲載図版三〇〇点超!
目次
- 第1部 修理・書誌篇(国宝「三十帖冊子」修理報告―修理の概要と調査報告;「三十帖冊子」の修理を振り返って;「三十帖冊子」の料紙に残された痕跡の伝えるもの―保存修理の視点から;装訂や料紙から見た国宝「三十帖冊子」;「三十帖冊子」を飾る染織品;料紙を見る)
- 第2部 典籍篇(「三十帖冊子」の借覧と返納をめぐって;「三十帖冊子」の仁和寺移動と仁和寺伝持の歴史;空海将来経論の書写をめぐって―「三十帖冊子」に関連して;仁和寺蔵「三十帖冊子」の訓点から観た漢籍訓読の一問題;典籍保存修理の歩み―昭和から令和へ)
「BOOKデータベース」 より