勝敗の構造 : 第二次大戦を決した用兵思想の激突

書誌事項

勝敗の構造 : 第二次大戦を決した用兵思想の激突

大木毅著

祥伝社, 2024.2

タイトル読み

ショウハイ ノ コウゾウ : ダイニジ タイセン オ ケッシタ ヨウヘイ シソウ ノ ゲキトツ

注記

主要参考文献: p253-263

内容説明・目次

内容説明

第二次世界大戦が終結して以来およそ八十年、戦後すぐに形成され、世界的に横行していた「伝説」や「神話」は、長足の進歩をとげた歴史研究によって打ち砕かれ、あらたな像が描かれつつある。本書は、そうした成果を取り入れ、主としてヨーロッパ戦線の戦闘を題材として、ともすれば旧来のイメージにとらわれがちだった日本での認識を刷新せんと試みた。戦略・作戦・戦術から成る「戦争の諸階層」、「指揮文化」、「戦闘有効性」―用兵思想の概念を用いた議論は、エル・アラメイン会戦やクルスクの戦い、アルデンヌ攻勢などの大戦闘を縦横無尽に解析し、指揮と組織の優劣、戦略環境等、「勝敗の構造」を定めたファクターをあぶりだす。不幸にも戦乱が身近に感じられるようになった現代日本において、軍事の要諦を知るための必携書である。

目次

  • 第1章 ドクトリンなき「電撃戦」―ドイツの西方侵攻(一九四〇年五月‐六月)
  • 第2章 見果てぬ夢の終わり―英本土上陸作戦(一九四〇年九月?)
  • 第3章 砂漠機動戦の序幕―英伊軍の激突(一九四〇年九月‐四一年二月)
  • 第4章 無用の出費―クレタ島の戦い(一九四一年五月‐六月)
  • 第5章 幻想の「重点」―「バルバロッサ」作戦(一九四一年六月‐十二月)
  • 第6章 戦略的失敗だったのか?―真珠湾攻撃(一九四一年十二月八日)
  • 第7章 勝つべくして勝つ―第二次エル・アラメイン会戦(一九四二年十月‐十一月)
  • 第8章 「物語」の退場―クルスク会戦(一九四三年七月‐八月)
  • 第9章 第二の「タンネンベルク会戦」とワルシャワ蜂起(一九四四年八月)
  • 第10章 壮大な戦略と貧弱な手段―アルデンヌ攻勢(一九四四年十二月‐四五年一月)
  • 第11章 即興の勝利―レーマーゲン鉄橋攻防戦(一九四五年三月)

「BOOKデータベース」 より

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