幾度もソクラテスの名を
著者
書誌事項
幾度もソクラテスの名を
みすず書房, 1986
- 1 1946-1965
- 2 1966-1986
- タイトル読み
-
イクドモ ソクラテス ノ ナ オ
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内容説明・目次
- 巻冊次
-
1 1946-1965 ISBN 9784622003663
内容説明
著者にとって「哲学」と「生きること」は同義であった。古代ギリシア世界を終始一貫みつめつづけた著者は、そこにみられる人間の驕慢を現代に確認しながら、「問いと答えの連鎖からなる長い論理的なことば、つまり対話」をとおして人間の有限性の自覚を要求したソクラテス的生を、みずからに課した。本書は、著者の生前、41年間にわたり発表されたものを遺文として集めたものである。第1巻はエンペドクレス、ニーチェ論など31篇、いずれも豊かな学殖と鋭い洞察に裏うちされた名品である。
目次
- 『反復』前後のケルケゴール—「単独者」の概念誕生の一挿話
- ニーチェとクラッスィッシェ・フィロロギー
- エンペドクレス—「自然」と「浄め」
- プラトンとデルフォイ—『ファイドン』解釈の一試み
- ディオゲネス—非現代的な典型
- バートランド・ラッセルのこと
- アリストテレスのエレウテリオテース
- ショペンハウエルの遺言状
- ソフィアー・カイ・ゲラスィーノス
- モアの『ユートピア』
- アカデーメィアの創始者—ソクラテスとプラトン〔ほか〕
- 巻冊次
-
2 1966-1986 ISBN 9784622003670
内容説明
著者のアイロニーとユーモアは「概念の内に秘められた莫大なエネルギー」への思いから生じている。語の濫用や牽強付会、事大主義など哲学の頽廃現象への痛烈な警鐘であった。稀有の毒舌、無類の文章家の晩年の作品34篇。
目次
- ギリシアの輪廻思想と神秘主義—インド思想への一つの手がかり
- 自然法と倫理—ヘラクレイトスの場合
- ギリシアにおける「思惟と存在との同一」説の成立
- 神の墓—ギリシア人の心
- 恥と死—ホメーロスの場合
- アリストテレスと歴史
- 幾度もソクラテスの名を
- 徳と幸福—アリストテレス
- 四つの徳—プラトン
- Be動詞について
- 煙草と『形而上学』
- 自殺について—ギリシア哲学の場合
- 伊藤勝彦『拒絶と沈黙』
- カール・レーヴィットの『ヘーゲルからニューチェへ』
- プラトン『饗宴』解説〔ほか〕
「BOOKデータベース」 より