精神の幾何学
著者
書誌事項
精神の幾何学
(叢書・精神の科学, 1)
岩波書店, 1987.7
- タイトル読み
-
セイシン ノ キカガク
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注記
文献: p271-278
内容説明・目次
内容説明
複雑神秘の精神の世界、その病いに対して、精神科医はいかなる方法的規準を持つのか。本書は、人間の精神の働きに対する哲学・心理学・社会学等の議論を展望しつつ、精神医学の明確な座標軸の構築をめざす。独倉的な精神分裂病論として知られるファントム理論を世に問うた著者が、方法論の基盤とする哲学者ウォーコップの考え方を読みときつつ、その精神医学の思想を明らかにし、現代精神医学の最大の主題である言語問題について考察する。ファントム理論のエッセンス、即ち分裂病の「幾何学」的構図を鮮やかに描き出し、「精神の科学」の方法に一石を投じる。
目次
- 第1部 ウォーコップ註釈(説明の性質;生物学;心理学;社会学;時間・空間・数;感覚;美学)
- 第2部 「言語」をめぐる考察(思想の趨勢;精神医学にとっての言語学;シニフィアンとシニフィエ検討;身体器官としての言語;無意識、体験象徴〈Σ〉;脱コード化へ?)
- 第3部 精神病理学的事象(『パターン』逆転;ファントム空間の図式;分裂病のための「仮説」と第1公式Af‐F;Af‐Fの諸性格(続)離人症を中心に;第2公式(AB)‐F—妄想知覚;意味の序列—妄想知覚(続);第3公式E‐eB—させられ体験、擬遊戯性;第4公式E‐(AB)—擬憑依;その他の分裂病症状;分裂病の辺縁領域)
「BOOKデータベース」 より