昭和文学史の残像
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昭和文学史の残像
有精堂出版, 1990
- : セット
- 1
- 2
- タイトル読み
-
ショウワ ブンガクシ ノ ザンゾウ
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内容説明・目次
- 巻冊次
-
1 ISBN 9784640310033
内容説明
「昭和」の終焉に触発されたアンビヴァレントな感情と、「昭和」という時代の意味の文学史的な立場からの追求をモチーフに編んだ著者の昭和文学史論。『日露戦後文学の研究』を受けて昭和初期の作家達を論じ、また戦前・戦中の作家に及ぶかたわら無名戦記にも言及、更に昭和の終焉の直前に逝った「なつかしい」人達をはじめとする戦後作家をも取り上げた、昭和・昭和文学史への著者の胸底の残像。
目次
- 第1部 日露戦後から大正・昭和へ(葉山嘉樹論—肉体破砕のイメージ;小林多喜二—「人を殺す犬」と「監獄部屋」 ほか)
- 第2部 芥川龍之介と横光利一
- 第3部 宮沢賢治
- 第4部 中原中也
- 第5部 太宰治
- 第6部 小林秀雄
- 第7部 戦時下の文学(石川淳「マルスの歌」昭和15年の無名戦記10冊)
- 第8部 戦後の出発(大岡昇平『俘虜記』;大江健三郎における敗戦と民主教育;島尾敏雄の〈場所〉)
- 第9部 政治と文学・組織と人間
- 第10部 昭和のルサンチマン(田宮虎彦「絵本」;一色次郎「青幻記」)
- 巻冊次
-
2 ISBN 9784640310040
内容説明
昭和の終焉とともに幕を下した昭和文学史が、なお著者の眼底に、胸奥に揺曵している残像—。昭和期の作家・作品論を中心に編んだ1に対し、2では戦後の文学史像、文学史の方法、方法の一角、昭和文学・人と書物、面影の人々など、文学史論・方法に関わる研究や書評・物故した人々の回想を収める。いずれも、自己の生を過し来たった「昭和」という時代を文学史論のかたちで残そうとした試みである。
目次
- 第1部 戦後の文学史像(戦後20年の「文学史」像;伊藤整『日本文壇史』に寄せて;『近代日本キリスト教文学全集』刊行にふれて;『片岡良一著作集』に寄せて;『稲垣達郎学芸文集』全三巻;寺田透と「明治文学」;猪野謙二『日本文学の遠近1・2』;もうひとつの戦後文学;ある国民文学論のゆくえ)
- 第2部 文学史の方法(文学史研究へのアプローチ;文学史的視点;文学史論の方法;文学史叙述における「私」;研究史論の検討)
- 第3部 方法の一角(少年鼓手浜田謹吾;『ルーツ』の小説構造;近代文学における「私」;虚構の活性化;英訳された日本文学とは何か;歴史叙述と文学・おぼえ書き;近代作家研究と旧軍関係文献)
- 第4部 昭和文学・人と書物
- 第5部 面影の人々(稲垣達郎・磯田光一・前田愛氏;越智治雄『文学の近代』あとがき;「関良一氏を偲ぶ会」から;吉田精一先生追悼;吉田精一先生の面影)
「BOOKデータベース」 より