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物語戦後文学史

本多秋五著

(同時代ライブラリー, 106-108)

岩波書店, 1992.3-1992.5

タイトル読み

モノガタリ センゴ ブンガクシ

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注記

新潮社1966年刊の再刊

下巻巻末:戦後文学年表

内容説明・目次

巻冊次

上 ISBN 9784002601069

内容説明

日本人にとって、戦後とは何だったのか—。焼跡の貧しく奇妙に自由な時代に活躍する作家たちを同時代者の眼できびしく、ユーモラスに描き、戦後体験を思想として定着させた名著。本巻では、『近代文学』創刊、「政治と文学」論争、文学者の戦争責任論争を背景に、石川淳、坂口安吾、野間宏、椎名麟三、花田清輝らが活躍する。

目次

  • 戦後文学のスタート・ライン
  • 『近代文学』創刊のころ
  • 『政治と文学』をめぐる論争
  • 文学者の戦争責任の問題
  • 抵抗の作家石川淳の登場
  • 絶対の夢想者坂口安吾の新声
  • 織田作之助の命をかけた自己燃焼
  • 「占領下の文学」という規定の是非
  • 野間宏最初期の仕事
  • 梅崎春生のデビュー
  • 『1946文学的考察』の三秀才
  • 怪物・椎名麟三の出現
  • 戦後第一期の社会的・思想的状況
  • 手の内見せぬ批評家花田清輝
  • 実生活と芸術の混同を斥ける福田恒存
  • 観念のまどわしを見透す竹山道雄
  • 2・1ストの前後
  • 火中の栗をひろう田中英光
  • 滅亡の歌の歌い手太宰治
巻冊次

中 ISBN 9784002601076

内容説明

二・一スト中止、太宰治自殺、朝鮮戦争…。冷戦の谷間で日本の「戦後」は展開し、文学者たちの文学と思想をめぐる闘いも激しさを加える。大岡昇平、武田泰淳、伊藤整、三島由紀夫、竹内好、安部公房らの活躍が新しい時代を感じさせ、「物語」も作家たちの行動と性癖を余すところなく描き、いよいよ佳境に入る。

目次

  • 石上玄一郎の孤独な歩み
  • 戦争体験の分析者大岡昇平
  • 「滅亡」の認識に出発する武田泰淳
  • 伊藤整の前衛的な理論と実作
  • 戦後派ならぬ戦後派三島由紀夫
  • 戦後文学転機の年
  • 民主主義文学内部の分派闘争
  • 「国民文学」をめぐる論議
  • 国士的風貌の論客竹内好
  • 戦後史の転機としての朝鮮戦争
  • 伝統を切断する鬼才安部公房
巻冊次

下 ISBN 9784002601083

内容説明

若い世代の人々よ、出来うべくんば戦後文学の精神を精神とせよ、たとえそれが戦後文学の徹底的否定になろうとも—。『太陽の季節』の出現で「戦後文学の時代」は終る。しかし、堀田善衛、野間宏、椎名麟三、梅崎春生、武田泰淳らの文学的苦闘が、日本人の思想に刻んだものは何か。波乱の戦後史を描ききった名著の完結篇。

目次

  • 国際関係に眼をひらく堀田善衛
  • 1952年の過渡的状況
  • 野間宏のその後の仕事
  • 椎名麟三のその後の仕事
  • 梅崎春生のその後の仕事
  • 武田泰淳のその後の仕事
  • 堀田善衛のその後の仕事
  • 伊藤整のその後の仕事

「BOOKデータベース」 より

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