無法松の影
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無法松の影
毎日新聞社, 1995.11
- タイトル読み
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ムホウマツ ノ カゲ
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注記
主な参考文献:p299-303
内容説明・目次
内容説明
それは、疾風怒濤の1930年代、鉄錆色した北九州・小倉に舞い降りた。小説「富島松五郎伝」。俗に「無法松の一生」として知られる物語。その後、映画に、舞台に、歌に、劇画に、さまざまな表現に活け直され、日本人の心深く生き続けた、とされるあの“無法松”は、しかし、「自由」と「民主主義」の視線に、身ひとつで街の底を生きる誇り高き男から誰もが大好きな“みんなの松さん”へとその姿を変えてゆく—この国の“男らしさ”をめぐる末だ語られぬ領域に果敢に挑み、「リアル」な歴史の再生に腕まくりした、気鋭の民俗学者の書き下ろし長篇。
目次
- 道よぎる雲の影のように—“松のおいちゃん”の方へ
- 無法松、1930年代の岩下俊作に舞い降りること
- 岩下俊作、無法松捜しの世間に辟易すること
- 岩下俊作、細部に至る確かさを重ねること
- 岩下俊作、「力」を宿す風景に瞠目すること
- 無法松、異なる近代をとっととっとっ、と駈けること
- 無法松、民俗調査されて自己疎外の祇園太鼓を打つこと
- 無法松、異国人の視線を有する森鴎外に説教すること
- 無法松、さらに桃中軒雲右衛門を乗せて走ること
- 無法松、さまざまに複製され読み直されてゆくこと
- 吉岡良子、戦後民主主義にかりそめの自由を獲得したりすること
- ハナ肇、無法松と化し戦後民主主義を戦車で通り過ぎること—無法松の戦後的変貌
「BOOKデータベース」 より