Bibliographic Information

裏庭

梨木香歩著

(理論社ライブラリー)

理論社, 1996.11

Title Transcription

ウラニワ

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Description and Table of Contents

Description

中は真っ暗だった。けれど、入ってしまうと眼が慣れてきて、窓からの外光だけで、何とか中の様子がつかめた。年代物のほこりっぽさと、鎮まっていた空気の粒子が一斉にこちらを振り向いたような気配があった。歩くと、ぎーぎーと、床がきしんだ音をたてた。その音が人気のないホールにこだまして、何かがこぞってこちらに注目している感じがした。誰もいないはずなのに、何かがぎっしり詰まっている、濃密な気配を感じる。照美は、自分の一挙手一投足が、息を凝らしている何かに見つめられているような気がした。第1回児童文学ファンタジー大賞受賞作。

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Details

  • NCID
    BN15533715
  • ISBN
    • 4652011261
  • Country Code
    ja
  • Title Language Code
    jpn
  • Text Language Code
    jpn
  • Place of Publication
    東京
  • Pages/Volumes
    323p
  • Size
    21cm
  • Parent Bibliography ID
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