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検索結果 914 件

  • 九州のブナ林と下層植生の現状

    上森 教慈, 小山田 美森, 市橋 隆自, 菱 拓雄, 片山 歩美 九州大学農学部演習林報告 105 17-36, 2024-03-22

    ...九州は日本におけるブナの分布西限および南限地域であり,山岳地帯に太平洋型のブナ林が分布する。近年,九州ではシカによる過食害が森林における下層植生の衰退を引き起こしており,森林環境や森林生態系の劣化が問題となっている。しかし,九州のブナ林の調査はシカ食害が目立ち始める2000 年代初頭を最後にほとんど行われていない。...

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  • ブナ林土壌の保水機能の定量的評価

    大貫 靖浩, 小野 賢二, 森下 智陽, 野口 麻穂子, 延廣 竜彦, 山下 尚之, 星崎 和彦, 新田 響平, 和田 覚 日本地理学会発表要旨集 2024s (0), 42-, 2024

    ...さらに、演者らが過去に調査を行った、ブナ林以外のいくつかの森林土壌においても両機能を定量化し、東北地域のブナ林土壌との比較を試みた。その結果、ブナ林かそうでないかを問わず、土層の厚さは気候条件や地質、火山灰の影響の有無に左右されることがわかった。...

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  • 白神山地ブナ林の100 年モニタリング ―世界遺産白神山地ブナ林モニタリング調査会―

    中静 透, 石田 清, 蒔田 明史, 山岸 洋貴, 石田 祐宣, 石橋 史朗, 赤田 辰治, 神林 友広, 齋藤 宗勝, 松井 淳, 神 真波, 平川 久仁夫, 野原 七恵, 須々田 秀美, 渡辺 陽平, 大野 美涼, 板橋 朋洋, 坂田 ゆず 自然保護助成基金助成成果報告書 32 (0), 211-219, 2023-10-31

    ...<p>白神山地世界遺産核心地域に分布する典型的でかつ構造の異なる3つのタイプのブナ林について,動態と更新に関するモニタリングを1999年から行っている.調査は,研究者,地域市民ボランティアや学生ボランティアにより行われており2022年で24年目となる.2021-2022年度も調査を継続したが,新型コロナウィルスの感染拡大だけでなく,2022年には豪雨によりアクセス道路が不通となり,調査を縮小せざるをえなかった...

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  • 岡山県鏡野町白賀渓谷における生物多様性に関する緊急総合調査 ―東中国山地自然史研究会―

    西本 孝, 狩山 俊悟, 片岡 博行, 小林 秀司, 託見 健, 布目 三夫, 平井 仁智, 森 あずさ, 丸山 健司, 齊木 孝, 山田 勝, 橋本 智明, 八田 奈穂, 八田 真生, 村上 勇, 塩見 宅栄, 山田 智美, 齋藤 達昭, 有吉 優希, 金子 大輝, 釜井 友紀, 竹門 康弘, 吉鷹 一郎, 森 生枝, Liu Yixuan, 中村 亮太, 脇村 圭, 古川 美由姫, 上西 実, 稲田 和久 自然保護助成基金助成成果報告書 32 (0), 251-270, 2023-10-31

    ...<p>岡山県鏡野町白賀渓谷を囲む山頂域にて,風力発電所建設計画が進められていることを受けて,緊急総合調査を実施した.その結果,この地域は暖温帯域と冷温帯域の境界域にあり,両温度領域に分布の中心を持つ生物群の逃避地(レフュジア)となっているだけでなく,過去のブナ林が作り出した良質な土壌環境を反映して小型哺乳類相は健全に保たれ,多様な環境を反映して希少な鳥類相が多く生息するとともに,豊かな底生動物相が見...

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  • 低木の展葉フェノロジーがブナ稚樹の光獲得と成長に与える影響

    Kaede Sato, Masami Tsukahara, Kosuke Ito, Rei Shibata 日本森林学会大会発表データベース 134 (0), 355-, 2023-05-30

    ...調査は新潟県魚沼市の旧薪炭ブナ林に形成された6カ所の人工ギャップにて2022年5月から10月にかけて実施した。計196個体の4年生のブナ稚樹を対象に各年の伸長量と展葉前後の光環境を調査した。また、ブナ稚樹および6種の低木樹種について展葉フェノロジーを調査した。...

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  • 旧薪炭ブナ林における間伐がブナ実生の生存・成長に与える影響

    Yuzuha Izumi, Masami Tsukahara, Kosuke Ito, Rei Shibata 日本森林学会大会発表データベース 134 (0), 363-, 2023-05-30

    ...<p>多雪地に広く分布する旧薪炭ブナ林は用材林として持続的に活用することが期待されており、伐採後の確実なブナ林再生手法が求められている。本研究では天然更新に着目し、ブナ実生の生存率・伸長量に対する伐採と周囲の環境による影響を明らかにする。調査地は新潟県魚沼市大白川の旧薪炭ブナ林とした。豊作により2019年春に芽生えたブナ実生を調査対象とした。...

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  • 天然分布以北におけるブナの種子生産変動

    今 博計, 長坂 晶子 日本森林学会大会発表データベース 134 (0), 453-, 2023-05-30

    ...分布以北の種子の充実率は38%であり、分布域内のブナ林5ヶ所での充実率(50~63%)に比べる値が低く、集団サイズが小さいため花粉制限が働いていると考えられた。一方、分布以北の虫害率は45%であり、分布域内の虫害率(58~69%)に比べて低くなっていた。これは種子食スペシャリスト昆虫が生存しにくいことが影響していると考えられた。...

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  • 魚沼市大白川地区のブナ間伐施業による伐採木のカスケード利用

    齋藤 智之, 御田 成顕, 梶本 卓也, 橘 和明, 浅井 守雄, 紙谷 智彦 日本森林学会大会発表データベース 134 (0), 579-, 2023-05-30

    ...これらの問題点を克服し、持続的なブナ林経営を行なっている事例が、新潟県魚沼市大白川地区の大白川生産森林組合である。持続的なブナ林経営の成立要因を明らかにするため、過去5年間の森林経営に関する聞き取り調査と伐採搬出および用材利用の現地調査を行った。...

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  • 苗場山ブナ林における細根への窒素分配

    野口 享太郎, 韓 慶民, 壁谷 大介, 稲垣 善之, 藤井 一至 日本森林学会大会発表データベース 134 (0), 66-, 2023-05-30

    ...苗場山の約90年生ブナ林において、2015年~2017年にイングロースコア法により深さ0-20 cmの土壌中における細根成長量を推定した結果、約260~500 g/m<sup>2</sup>/yearであった。...

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  • 山形県置賜地方におけるブナ二次林の皆伐後の更新

    澤田 佳美, 酒井 敦, 齋藤 智之, 直江 将司, 野口 麻穂子, 太田 敬之, 高橋 文 日本森林学会大会発表データベース 134 (0), 331-, 2023-05-30

    ...<p> 多雪地域である置賜地方ではブナ林が広く分布し、かつて薪炭利用が盛んだった地域にはブナ、ミズナラを主とする二次林が成立している。こうした二次林では現在もパルプ利用等を目的とした皆伐が実施されており、今後の安定的な資源供給を考える上では、その後の更新状況を把握する必要がある。...

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  • マルチスペクトルドローンを用いたブナの光合成と黄葉色づきの関係解析

    小出 大, 小林 誠 日本森林学会大会発表データベース 134 (0), 454-, 2023-05-30

    ...そこで本研究は新潟県の標高の異なるブナ林3地点において、マルチスペクトルドローンを用いて晩夏に観測した光合成活性と、秋における黄葉の色づきの強さを観測し、個々の樹冠ベースで両者の関係を明らかにすることを目的とした。解析の結果、光合成活性を測る植生指数の1つであるNDRE(正規化レッドエッジ指数)と、黄葉の色付きの強さを測る指数であるVARI(可視大気抵抗指数)との間に負の相関が見られた。...

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  • 施業履歴の異なるブナ林の20年間の動態と地上部現存量変化

    野口 麻穂子, 齋藤 智之, 直江 将司, 酒井 敦, 澤田 佳美, 八木橋 勉, 太田 敬之, 櫃間 岳, 正木 隆, 杉田 久志 日本森林学会大会発表データベース 134 (0), 452-, 2023-05-30

    <p>森林の地上部現存量(AGB)は、炭素蓄積をはじめとする森林の生態系機能の重要な指標のひとつである。本研究では、奥羽山系のブナ老齢林におけるAGBの長期変化と、施業による撹乱後の回復過程の解明を目的として、2002年から2022年までの20年間にわたる毎木調査データを解析した。老齢天然林および、1969年の皆伐母樹保残施業後に刈払いを1回もしくは3回実施した林分にそれぞれ設置された、計3試験…

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  • 上空からのレーザ計測によるブナ林の単木情報解析

    許 明琪, 村上 拓彦 日本森林学会大会発表データベース 134 (0), 296-, 2023-05-30

    ...<p> 新潟県ではブナ材ヘの関心が高まっており、ブナ林の計画的な間伐・伐採を積極的に進めるため、ブナ林の資源量把握が必要とされている。この資源量把握において、上空からの三次元レーザ計測は効率性の面でおおいに期待できる。本研究では、ラジコンヘリを用いたレーザ計測により得られた点群データを利用して、ブナ林における本数、樹高、胸高直径、材積の推定を検討している。...

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  • 異なる温度環境に生育するブナ非同化器官の成長・維持における呼吸特性

    小松 亮, 飯尾 淳弘, 水永 博己, 楢本 正明 日本森林学会大会発表データベース 134 (0), 423-, 2023-05-30

    ...試験地は新潟県苗場山の標高550 mから1500 mに設置された4つの異なる標高のブナ林である。各試験地で幹の呼吸速度と肥大成長の季節変化を計測し、成長呼吸と維持呼吸を分離して種々の解析を行った。</p>...

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  • ブナ林冠木における光合成能力の高温レジリエンスと窒素・リン利用

    斎藤 秀之, 岡崎 裕平, 前田 唯眞, 川江 萌々香 日本森林学会大会発表データベース 134 (0), 425-, 2023-05-30

    <p>気候変動が森林樹木の光合成生産に与える影響を理解する上で、光合成能力の高温に対するレジリエンスを理解することは重要である。本研究は、ブナ天然林の陽樹冠の葉を対象に、窒素濃度(N)およびリン濃度(P)と葉緑体リボソーム量の関係、ならびに光合成能力の高温(35℃・2時間)に対するレジリエンス(抵抗力および回復力)との関係を調べた。NおよびPと葉緑体リボソーム量はそれぞれと有意な正の相関を示した…

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  • 太平洋側の温暖な低地に生育するブナの水利用効率

    小坂 泉, 片桐 花音, 梁瀬 裕生, 瀧澤 英紀, 阿部 和時 日本森林学会大会発表データベース 134 (0), 509-, 2023-05-30

    ...<p> 現在、日本の冷温帯を代表する樹種であるブナ(<i>Fagus crenata</i>)は、鹿児島から北海道まで分布しているが、本州の低標高域のブナ林は温暖化の影響で大幅に減少する予測が報告されている。筆者らは、ブナ林の分布適域から外れる暖温帯に生育するブナの生理的な環境応答特性を評価することを念頭におき、太平洋側の温暖な低地に植栽されたブナのガス交換特性に関する研究を開始した。...

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  • 南八甲田山系櫛ヶ峯広葉樹林の新緑期森林環境色彩

    松村 哲也 日本森林学会大会発表データベース 134 (0), 574-, 2023-05-30

    ...本報告では、青森県南八甲田山系櫛ヶ峯北麓の5月残雪期ブナ林の森林内照明条件と環境色彩を測定・分析し、適切な高視認性色彩の算出と使用法の提言を行なった。 ※本研究の一部は科研費(18K11951)の支援によるものです。</p>...

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  • 苗場山亜高山帯における植生景観とその成立条件

    山縣 耕太郎, 根津 裕 日本地理学会発表要旨集 2023s (0), 287-, 2023

    ...推測された.山頂付近の平坦面において,溶岩流上面の平坦な凹地形の部分には湿原が発達し,線状の凸地形の部分にはオオシラビソ林がみられる.そして両者の境界部分にササ原が分布する.土壌水分は,凸地形の部分では低く,凹地では高いという傾向が見られた.また,溶岩流末端では,傾斜が急になるにつれ土壌水分量が低くなり,それに伴って湿原からササ原,オオシラビソ林へと移行する様子が見られた.さらには,山地帯に分布するブナ...

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  • ジュラ紀付加体における流域圏の自然環境

    苗村, 晶彦, 齋藤, 圭, 猪股, 弥生, 奥田, 知明, 山本, 博文 日本海地域の自然と環境 : 福井大学地域環境研究教育センター研究紀要 = Nature and Environment of The Sea of Japan Districts 29 59-65, 2022-12-02

    ...上流部にジュラ紀付加体が広く分布している福井県美浜町を流域とする耳川において,NOx からの二次物質である大気中のO3 および河川水中のNO3- を軸に調査した.耳川流域近郊の三方におけるO3濃度は,首都圏の中心地・東京タワーよりも1.3 倍高く,アジア大陸の越境汚染の可能性が推測された.耳川流域では源流において,NO3- 濃度が相対的にかなり高かった.近々の調査でブナ林が優占する第四紀の鳥取県大山滝...

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  • 丹沢山地でシカの採食圧を 20年以上受けた後に設置された植生保護柵の内外における絶滅危惧種の多年草の回復

    田村 淳, 中西 のりこ, 赤谷 美穂, 石川 信吾, 伊藤 一誠, 町田 直樹, 永井 広野, 野辺 陽子, 長澤 展子 保全生態学研究 27 (2), 263-, 2022-10-20

    ...本研究では、 1980年代後半からシカの強い採食圧を受けてきた丹沢山地のブナ林に 1997年に設置された 3基の柵( 1997年柵)と 2003年に設置された 4基の柵( 2003年柵)、2010年に設置された 3基の柵( 2010年柵)を用いて、シカの個体数管理が行われている柵外も加えて、神奈川県絶滅危惧種の多年草の種数と個体数を継続して調べた(ただし、柵により不定期調査)。...

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  • 森林での分布調査のためのUAV画像入データベースの開発

    中村 彰宏, 木田 和泉, 木寺 由樹, 唐木 優歌 日本緑化工学会誌 48 (1), 200-203, 2022-08-31

    ...大阪府和泉葛城山のブナ林を対象に,ブナの開花調査で活用できるデータベースを作成した。UAVから撮影した斜面画像や,オルソ画像にブナ個体位置を入れた分布図を格納したデータベースを作成でき,個体探しに活用できた。複数年の開花期および紅葉期のオルソ化した樹冠画像によって樹冠内の開花状況の変化も把握でき,UAVの有用性も再確認できた。</p>...

    DOI Web Site 参考文献1件

  • 天城山ブナ林の江戸時代末期における状況―現状との比較―

    井出 雄二 日本森林学会誌 104 (4), 193-204, 2022-08-01

    ...目通り直径は現在ブナ林の胸高直径範囲に収まった。中径木から胸高直径100 cm超の大径木まで様々な直径のブナが生育し,そのサイズ構造は現生ブナ林と類似していた。直径の分布型から大半の場所で大径化していたことが示された。一方,分布がやや細い直径階に偏る場所もあり,部分的な若い個体の加入も考えられた。...

    DOI Web Site 研究データあり 参考文献2件

  • 旧薪炭ブナ林における樹木の空間分布情報を用いた天然更新予測モデリング

    和泉 柚子葉, 塚原 雅美, 伊藤 幸介, 柴田 嶺 日本森林学会大会発表データベース 133 (0), 320-, 2022-05-30

    ...<p> 多雪地に広く分布する旧薪炭ブナ林は用材林として活用することが期待されている。これらを持続的に活用するためには、伐採後にブナ林として確実に再生させる必要がある。本研究では再生方法として天然更新に着目した。天然更新を成功させるためには、伐採前に林床に十分な密度のブナ前生実生がいることが必要である。...

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  • UAV空撮データを用いたブナ林の樹冠セグメンテーション

    村上 拓彦, 塩野谷 瑞己 日本森林学会大会発表データベース 133 (0), 296-, 2022-05-30

    ...<p>現在,旧薪炭ブナ林を用材林として有効利用しようという動きがあり,そのための資源量推定が必要とされている。バイオマス推定手法として樹冠径法が存在するが,ブナ林の樹冠サイズ推定を念頭におき,ブナ林の樹冠セグメンテーションに取り組んだので報告する。対象地は新潟県十日町市浦田地区に所在する旧薪炭ブナ林である。用いたUAVはMavic 2 Proである。...

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  • ブナ二次林における土壌・光環境がブナ天然更新に及ぼす影響

    秋田 大輝, 塚原 雅美, 伊藤 幸介, 永野 博彦, 柴田 嶺, 和泉 柚子葉 日本森林学会大会発表データベース 133 (0), 321-, 2022-05-30

    ...<p>日本海側豪雪地に広く分布する旧薪炭ブナ林を用材林として持続的に活用することが期待される。先行研究では、十分な密度・大きさの前生実生・稚樹がブナ林での天然更新施業の成功のために必要であることが示された。本研究では、新潟県内の旧薪炭ブナ林において、土壌・光環境などの環境要因がブナ実生の密度・大きさに及ぼす影響を明らかにする。...

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  • ブナ林の歴史的分布変遷がヒメオオクワガタの遺伝構造に及ぼす影響

    上木 岳, 東城 幸治 日本森林学会大会発表データベース 133 (0), 602-, 2022-05-30

    ...<p>日本列島の植生の中核を成すブナ林は、第四紀の氷期-間氷期サイクルにともなう分布域の拡大縮小を繰り返し、現在のブナ林の分布様式の地域差とブナの地理的な遺伝構造を創出した。このようなブナ林の歴史的な分布変遷はブナ林に生息する生物種群の遺伝的多様性の創出にも強く影響したと思われるが、その影響を検証した研究は少ない。本研究ではブナ強依存のヒメオオクワガタの遺伝構造や集団動態を解明した。...

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  • ブナ、タムシバ、クロモジにおける夏と秋の抗酸化成分の相違

    山口 智子, 石井 みのり, 増元 りる花, 三亀 啓吾, 紙谷 智彦 日本森林学会大会発表データベース 133 (0), 627-, 2022-05-30

    ...演者らはブナ林構成樹種を対象に、健康機能性を有する飲料への利用に向けた研究を行っている。今回は、新潟県魚沼市大白川地区に生育するブナとともに、芳香性を有する樹種として、中高木のタムシバ及び低木のクロモジに着目して、抗酸化成分の季節と部位による違いを明らかにすることを目的とした。...

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  • 南限域の紫尾山におけるブナの分布状況

    金谷 整一, 舟戸 陽介, 作田 耕太郎, 手塚 賢至, 勝木 俊雄, 古市 真二郎 日本森林学会大会発表データベース 133 (0), 472-, 2022-05-30

    ...将来的に当該地におけるブナ林の保全を進めていくためには,生態的および遺伝的な知見の整理に加え,それらを基にした適切な施業・管理の実施が重要である。特に,地域内における分布状況の把握および天然更新の可否を検討することは,今後の自生地保全をすすめる上で急務である。そこで,紫尾山全域におけるブナ生残木の分布と林分状況について調査した。...

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  • 新潟県上越市不動地区における集落合併の要因ー人口分析による把握ー

    佐藤 周平, 山下 詠子, 竹本 太郎 日本森林学会大会発表データベース 133 (0), 219-, 2022-05-30

    ...<p>新潟県上越市不動地区は豪雪地帯にある過疎山村で、水源のブナ林「不動山」を背後に抱える。同地区を構成する3集落が2020年3月に「集落合併」した。本報告では、集落人口の推移と世代(コーホート)の動向を分析することにより、集落合併が行われた要因を検討した。集落の広域化は政策現場を中心に議論されてきたが、市町村の合併と異なり、集落合併に関する事例検討は見当たらない。...

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  • 太平洋側の温暖な低地に生育するブナの光合成速度の季節変化

    矢ヶ崎 真衣, 小坂 泉, 大庭 流維, 瀧澤 英紀, 阿部 和時 日本森林学会大会発表データベース 133 (0), 425-, 2022-05-30

    ...<p>日本のブナの分布は暖かさの指数と密接な関係にあり,その分布下限は暖温帯と冷温帯の境界と概ね一致することが知られているが、本州の低標高域のブナ林については、今後の気候変動に伴う温暖化の影響で大幅に減少する予測が報告されている。...

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  • ブナ実生の生存時間に影響する光環境を規定する要因の相対的重要性

    板橋 朋洋, 赤田 辰治, 石田 清, 石橋 史朗, 大野 美涼, 坂田 ゆず, 松井 淳, 渡辺 陽平, 蒔田 明史, 中静 透 日本森林学会大会発表データベース 133 (0), 452-, 2022-05-30

    ...ブナ林において特にササはブナの更新を阻害することがよく知られており、本研究の結果はそれらと矛盾しない。本発表ではこれらの結果をもとに、白神山地におけるブナの実生の長期的な動態に対する各要因の影響について議論する。</p>...

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  • 筑波山におけるブナの開花結実の年変動

    星野 恭宏, 佐藤 春佳, 田中 信行, 松下 範久, 福田 健二 日本森林学会大会発表データベース 133 (0), 455-, 2022-05-30

    ...<p>近年、太平洋側のブナ林分の多くで更新不良が報告されている。これまでブナの開花状況については北海道でのみ、結実状況は東北地方や北海道などどちらもブナの生育に適した多雪地域で主に行われており、衰退が進む太平洋側ブナ林において長期間の調査を行った例は少ない。...

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  • 森林群集・集団内構造と父性繁殖成功の関係

    鳥丸 猛, 成田 真智子, 赤田 辰治 日本森林学会大会発表データベース 133 (0), 471-, 2022-05-30

    <p>樹木集団内における個体の父性繁殖成功には花粉親と母樹の間の物理的距離や花粉親の繁殖量が影響を及ぼすことが知られているが、同じ距離が離れたとしても花粉親と母樹の間の植生の疎密の程度に応じて実際の花粉移動の生じやすさ(透過性)は変化する可能性も考えられる。そこで本研究は、白神山地高倉森(青森県)に設置された1.4ha(100m×140m)の固定調査区において、虫媒花をもつハウチワカエデ成木(胸…

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  • 苗場山の異なる標高に分布するブナの成長と幹呼吸

    小松 亮, 飯尾 淳弘, 水永 博己, 楢本 正明 日本森林学会大会発表データベース 133 (0), 422-, 2022-05-30

    ...新潟県苗場山の標高550 mから1500 mに分布するブナ林において、2010年代の胸高直径の相対成長速度は1970年代に比べて低標高で大きくなり、林齢が若く密度の高い標高900 mのプロットでは減少した。幹呼吸速度はいずれの標高でも季節変動を示したが、これは標高ごとに異なる成長フェノロジーを反映した可能性がある。...

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  • 芽吹きのブナの葉の酸化ストレスが光合成の季節変化に及ぼす遅発性後遺症

    斎藤 秀之, 岡﨑 裕平 日本森林学会大会発表データベース 133 (0), 427-, 2022-05-30

    ...<p>ブナ林の温暖化影響において、春季は気温の上昇と振幅の増大、融雪時期の早まりと地温ならびに土壌水分の変化など、多数の環境因子が樹木に複合的な環境ストレスを与える可能性がある。一方で個葉にとって芽吹き時期は葉の発達途中の構造的に脆弱な時期であり、環境変動の影響を受けやすいと予想される。よって芽吹き時期の環境ストレスが光合成能力の季節変化に与える影響を明らかにすることは重要である。...

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  • ブナ林土壌の保水機能の定量的評価

    大貫 靖浩, 野口 麻穂子, 延廣 竜彦, 山下 尚之, 小野 賢二, 星崎 和彦, 新田 響平, 和田 覚 日本地理学会発表要旨集 2022s (0), 53-, 2022

    ...<p>東北地域に広く分布するブナ林土壌は、古くから保水機能(水源涵養機能)が高いとされてきた。しかしながら、ブナ林土壌がどのくらい高い保水機能を有するのか、量的に評価した研究はほとんどない。...

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  • 林内外の雨滴粒径分布の違いを活用した樹冠内の雨水流路の推定

    南光 一樹, Keim Richard, Hudson Sean, Levia Delphis 水文・水資源学会研究発表会要旨集 35 (0), 277-, 2022

    ...15台の自作のレーザー雨滴計(ディスドロメータ)を設置し、アメリカブナ林で落葉前後での樹冠通過雨の雨滴測定を行った。林内外の雨滴粒径分布の違いを利用して、樹冠通過雨を直達雨、飛沫雨、葉を主体とした滴下雨、枝を主体とした滴下雨に分割した。降雨イベント間の比較では、落葉に伴い、直達雨と飛沫雨が増えた一方で、葉を主体とした滴下雨は減少し、枝を主体とした滴下雨はあまり変わらなかった。...

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  • 白神山地ブナ林の100年モニタリング ―世界遺産白神山地ブナ林モニタリング調査会―

    中静 透, 石田 清, 蒔田 明史, 石橋 史朗, 赤田 辰治, 神林 友広, 齋藤 宗勝, 松井 淳, 神 真波, 中山 隆志, 平川 久仁夫, 野原 七恵, 渡辺 陽平, 大野 美涼 自然保護助成基金助成成果報告書 30 (0), 102-111, 2021-09-30

    ...<p>白神山地世界遺産核心地域に分布する典型的でかつ構造の異なる3つのタイプのブナ林について,動態と更新に関するモニタリングを1999年から行っている.調査は,研究者,地域市民ボランティアや学生ボランティアにより行われており2020年で22年目となる.2019-2020年度も調査を継続したが,2020年は新型コロナウィルスの感染拡大により調査を縮小した.20年間で胸高断面積は増加していたが,森林構造...

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  • 天城山八丁池北西斜面における枝下の極端に低いブナの分布とその成因

    井出 雄二, 齊藤 陽子 中部森林研究 69 41-46, 2021-05-30

    天城山の稜線部に生育する大径ブナは枝が多く主幹がない樹形を示し,この成因は風衝と推定されている。一方,枝下高の極端に低いブナが山腹部にも存在する。そこで,このような樹形のブナの成因を明らかにするため,ブナの分布と形態を調査した。結果,枝下高が3mに満たない個体が相当数認められ,特に,DBH100cm以上個体の60%がそうした個体であった。枝下が低い大径木は生育過程で周囲木との競合が少なかったと考…

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  • ブナの乾燥関連性遺伝子における一塩基多型の探索と地域間の遺伝的分化

    榊原 朱望, 鳥丸 猛, 赤田 辰治, 石原 正恵, 石井 弘明, 東 若菜, 戸田 求 中部森林研究 69 5-8, 2021-05-30

    日本海側(大山,白山,白神山地)と太平洋側(段戸山,三峰山,鷹ノ巣山)のブナ天然林を対象に,ヨーロッパブナで報告された乾燥関連性遺伝子27遺伝子領域の一塩基多型(以下,SNP)のブナへの適用可能性を試みた。その結果,10遺伝子領域がブナに適用可能であり,このうちSNPの変異性の高い4遺伝子領域を選別した。日本海側と太平洋側の地域間における遺伝的分化は非翻訳領域・同義置換領域で認められたが,非同義…

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  • 旧ブナ薪炭林における用材生産のための伐採が天然更新に与える影響

    和泉 柚子葉, 塚原 雅美, 伊藤 幸介, 柴田 嶺 日本森林学会大会発表データベース 132 (0), 324-, 2021-05-24

    ...<p>多雪地に広く分布する旧ブナ薪炭林は用材林として活用することが期待されており、持続的に活用するためには、伐採後確実にブナ林を再生させる必要がある。本研究では再生方法として天然更新に着目し、ブナ実生の成長量・個体数分布に対する伐採と周囲の環境による影響を明らかにすることを目的とした。調査地は新潟県魚沼市大白川の旧ブナ薪炭林とした。...

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  • 福島原発事故の影響を受けたブナ類大径木の放射性セシウム分布

    中島 芳, 大久保 達弘, 逢沢 峰昭, 飯塚 和也, 深澤 瑛一 日本森林学会大会発表データベース 132 (0), 475-, 2021-05-24

    ...栃木県北部高原山では101,926Bq/kgの初期沈着がみられたことから、ブナ林では事故後の時間経過に伴って、ブナおよびイヌブナ樹体内に放射性Csが取り込まれている可能性がある。...

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  • 新潟県苗場山の長期固定試験地におけるブナの肥大成長の変化

    小松 亮, 楢本 正明, 水永 博己, 飯尾 淳弘 日本森林学会大会発表データベース 132 (0), 318-, 2021-05-24

    ...</p><p>苗場山のブナ林は標高550 mから1500 mにかけて分布し、6標高9地点の試験地が設けられ、現在まで断続的に毎木調査が行われている。肥大成長と気候要素との解析を行ったところ、年輪が形成される年の3月、4月の平均気温に正の相関が認められた。...

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  • 大阪府和泉葛城山におけるブナの開花結実特性

    木田 和泉, 木寺 由樹, 中村 彰宏 日本森林学会大会発表データベース 132 (0), 455-, 2021-05-24

    ...<p> 太平洋側のブナ林の多くは衰退が懸念されているが、そのメカニズムは十分に解明されていない。大阪府和泉葛城山の山頂付近のブナ林は国の天然記念物に指定(8.1ha)されているが、寡雪地域で隣接するブナ林(大阪府金剛山)から約23km離れて分断化され、衰退が報告されている。そこで、繁殖状況評価を目的に、天然記念物指定区域周辺の個体密度の低いブナ林で開花調査と結実調査を行った。...

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  • 北進するブナの遺伝的動態

    北村 系子 日本森林学会大会発表データベース 132 (0), 165-, 2021-05-24

    ...本発表では、分子マーカーを用いた個体群統計遺伝的手法による北限付近のブナ林が示す特徴的な性質を紹介する。さらに、北限のブナ林における未解決の課題の紹介を含めて今後の研究のヒントを提供したい。</p>...

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  • 丹沢山地ブナ林における森林性野ネズミの生息に対する植生保護柵の効果

    大石 圭太, 山根 正伸 日本森林学会大会発表データベース 132 (0), 136-, 2021-05-24

    ...</p><p> そこで、林床植生が著しく退行した神奈川県丹沢山地のブナ林で、設置後約25年経過した柵の内外で2019年と2020年に野ネズミの標識再捕獲調査を実施した。調査地は、1990年代半ばの柵設置時点で30~40頭/km<sup>2</sup>のシカが生息し、過採食でスズタケ群落がほぼ消失し、草本層植被率は20%以下であった。...

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  • UAVを用いたブナ林の樹幹抽出における斜め画像の有効性

    稲月 理央, 村上 拓彦 日本森林学会大会発表データベース 132 (0), 285-, 2021-05-24

    ...本研究の目的は、UAV空撮画像を用いたブナ林の樹幹抽出である。落葉広葉樹が秋から春先にかけて落葉し、樹幹が捉えやすくなる状況に注目し、落葉期の空撮データを使用して現像処理、SfM解析を施した。解析後、生成された樹幹の点群データを用い、ブナの樹幹がどの程度抽出できているのか確かめた。特に本論では,斜め視空撮画像の有効性の是非を確認することを主たる検討課題としている。...

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  • ブナ林の樹冠発達が堅果生産量に及ぼす影響

    塚原 雅美, 伊藤 幸介, 高野瀬 洋一郎 日本森林学会大会発表データベース 132 (0), 366-, 2021-05-24

    <p>大豊作年のブナ二次林の堅果生産量は,林分の総樹冠体積と平均胸高直径によって比較的高い精度での推定が可能である。一方,大豊作以外の年の堅果生産量の推定は行われておらず,経年的な林分の発達を考慮した関係についても明らかになっていない。そこで,2005年の大豊作年に堅果生産量が推定されたブナ二次林7林分とその他の1林分において,2009年から12年間継続して堅果生産量と林分の発達状況を調査した。…

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  • 世界遺産白神山地ブナ林の20年間の動態と構造の変化

    板橋 朋洋, 赤田 辰治, 石田 清, 齋藤 宗勝, 松井 淳, 大野 美涼, 渡辺 陽平, 神林 友広, 神 真波, 中山 隆志, 平川 久仁夫, 石橋 史郎, 佐藤 七恵, 坂田 ゆず, 蒔田 明史, 中静 透 日本森林学会大会発表データベース 132 (0), 440-, 2021-05-24

    ...</p><p> そこで、人為的攪乱の影響が少ない世界遺産白神山地核心地域内のブナ林(1ha×3地点)を対象として、1999年から2019年にかけて取得された生育段階別のモニタリングデータから、将来的なブナ林の衰退の兆候が見られるかどうか検討した。...

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  • ドローン空中写真によるブナ林の生物物理量の季節変化の把握

    小谷 英司, 安田 幸生, 齋藤 武史 日本森林学会大会発表データベース 132 (0), 71-, 2021-05-24

    ...<p>岩手県安比高原の国有林のブナ林で、ドローンに搭載したマルチスペクトルカメラ Rededge-Mを用いて、春の開葉期から秋の落葉期までのブナ林の林冠の季節変化を把握した。同時に生物物理量であるLAIをLAI-2000で、林冠クロロフィル量をSPADで、日NEPをフラックスタワーにより計測した。計測期間は、積雪期を除いた2018年の9月から11月、2019年の5月から9月であった。...

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  • クマゲラの生態と本州における研究小史

    藤井 忠志 日本鳥学会誌 70 (1), 1-18, 2021-04-23

    ...<p>本州に生息するクマゲラ<i>Dryocopus martius</i>は,高度経済成長期におけるブナ林伐採により,生息地を奪われ,北東北のブナの自然林が残存した地を拠点とし,種を維持してきたが,研究者も少ないことから未解明な生態が多い.本論文では,本州におけるクマゲラの生態と研究小史に焦点をあて,これまで何が既に解明されており,何が未だ解明されていないかを整理し,次に解決すべき課題が何かを明白...

    DOI Web Site Web Site 参考文献8件

  • ニホンジカが生息する宮城県金華山における31年間(1975-2006年)の森林域の変化

    菅野 洋, 高橋 綾子, 阿部 鴻文, 早坂 みどり 景観生態学 26 (2), 87-93, 2021

    ...<p>ニホンジカの長期間の採食圧による森林植生への影響を明らかにするするため,シカが高密度(40-60頭/km<sup>2</sup>)で生息する宮城県金華山において,1975年と2006年の空中写真の判読により,31年間における森林域の変化について調査を行った.その結果,森林域は大きく減少しており,代表的な森林植生のモミ林域およびブナ林域の範囲では,それぞれ12.8 haと14.9 haが森林として...

    DOI Web Site 参考文献8件

  • ブナ林土壌の保水機能の二面的定量評価

    大貫 靖浩, 小野 賢二, 安田 幸生, 釣田 竜也, 森下 智陽, 山下 尚之 森林立地 62 (2), 91-100, 2020-12-31

    ...他地域のブナ林の土壌断面と比較した結果,現場含水率が下層土で特に高いことが共通しており,本調査地はより湿潤な湿性型ブナ林であると推察された。スギ林土壌の保水機能との二面的比較を行ったところ,水持ちはブナ林土壌が,容量はスギ林土壌がそれぞれ大きい結果となった。</p>...

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site

  • 秋田県におけるブナの開花結実年変動と地域間同調性

    和田 覚, 長岐 昭彦, 新田 響平 東北森林科学会誌 25 (2), 29-36, 2020-10-31

    ...秋田県内5カ所のブナ林で,シードトラップを用い,ブナの開花及び結実の状況を最長で18年間調査した。健全種子が200個/m²以上落下した豊作が複数の調査地で観測された年は,2005年,2013年,2015年,2018年の4回で,豊作の間隔は最短2年,最長8年,平均約5年であった。...

    DOI Web Site

  • 岩手県のブナ択伐天然更新施業地における伐採30年後までの森林動態

    杉田 久志, 高橋 利彦, 酒井 敦, 八木橋 勉, 櫃間 岳, 高橋 和規, 大谷 達也 日本森林学会大会発表データベース 131 (0), 120-, 2020-05-25

    ...本研究は択伐天然更新施業が実施されたブナ林の構造変化を伐採30年後までモニタリングした。調査地は岩手県雫石町国見地区、1989年に材積で30%程度の伐採が行われたが、部分的にはもっと高率のところもあった。林床ではチシマザサが密生するが、刈払いなど更新補助作業は行われなかった。...

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  • 落葉広葉樹林と針葉樹人工林およびその移行部における土壌呼吸特性

    重藤 皓一, 楢本 正明, 水永 博己 日本森林学会大会発表データベース 131 (0), 495-, 2020-05-25

    <p> 土壌呼吸はCO2放出源となるリターや根の影響を受けるほか、環境因子によって変化する。これまで様々な森林を対象に測定された土壌呼吸が報告されており、異なる種のリター分解速度に関する報告もある。一般的には、広葉樹リターの分解速度は針葉樹リターに比べて大きいことが知られているが、同一地域・環境に存在する異なる森林を対象とした土壌呼吸の報告例は少ない。そこで、本研究では冷温帯広葉樹林と針葉樹人工…

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  • 白神山地のブナ天然林の森林動態のサイト間比較

    鳥丸 猛, 赤田 辰治, 石田 清 日本森林学会大会発表データベース 131 (0), 799-, 2020-05-25

    <p>固定調査区のデータに基づく森林群集の動態研究は盛んに行われており、日本全国のさまざまな気候環境と立地環境に成立している群集間での広域的な森林動態の比較が可能となっているものの、一方、気候環境は同程度だが立地環境の異なる地域内の複数の森林群集の動態を比較した試みは立ち遅れている。そこで本研究は、青森県白神山地の尾根部に位置する高倉森(標高約800m)と渓流沿いのサンスケ沢(標高約250m)に…

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  • 2つの分布北限、黒松内低地帯周辺と奥尻島

    北村 系子 日本森林学会大会発表データベース 131 (0), 235-, 2020-05-25

    ...さらに、本州以南のブナ林と異なり北限付近のブナ林が示す特徴的な点として、地滑り等によって形成された森林の空白地帯にいち早く侵入定着するパイオニア的な性質、その他生態的な特徴として初産齢が低い、実生の生残率が高いことなどを紹介し、今後北限のブナ林における研究課題のヒントを提供したい。</p>...

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  • 大津市比良比叡地域における森林管理と道のネットワーク

    深町 加津枝 日本森林学会大会発表データベース 131 (0), 378-, 2020-05-25

    ...比良山地は変化に富んだ地形を基盤に、滝や湿地や池が点在し、ブナ林など多様な森林、そして長年にわたって続く多様な里⼭の文化がある。近年では、地域の豊かな自然と歴史・文化の魅力を内外に広く発信し、地域の活性化を図るため、山稜を結ぶ約50kmの道を「びわ湖比良比叡トレイル」と名づけ、ルート整備するなどの活動が展開されるようになった。...

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  • 福島原発事故後9年間のブナ林における落葉の放射性セシウムの空間分布

    深澤 瑛一, 逢沢 峰昭, 飯塚 和也, 大久保 達弘 日本森林学会大会発表データベース 131 (0), 513-, 2020-05-25

    ...栃木県北部高原山のブナ林(初期沈着量101,926Bq/m<sup>2</sup>)では2011年5月から現在まで放射性セシウムの長期モニタリングが行われている。ここでは1haプロット内に尾根から斜面下部にかけて16基のシードトラップが設置され、毎年4月から11月まで月に1回内容物の回収が行われている。...

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  • 福島原発事故8年後の栃木県高原山におけるブナ樹体内の放射性セシウム分布

    中島 芳, 深澤 瑛一, 逢沢 峰昭, 飯塚 和也, 大久保 達弘 日本森林学会大会発表データベース 131 (0), 514-, 2020-05-25

    ...栃木県北部高原山では101,926Bq/kgの初期沈着がみられたことから、事故後の時間経過に伴ってブナ林では、ブナ樹体内に放射性Csが取り込まれている可能性がある。そこで、2018年10月の台風によるブナの風倒木1個体(胸高直径72.1cm, 樹高24m)から、高さ2mおきに円盤を採取し、放射性Csの樹体内分布を調べた。また、ブナ個体の根と周辺土壌についても分布を調べた。...

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  • 栃木県高原山ブナ林林床のミヤコザサ群落の放射性セシウム動態

    大久保 達弘, 齋藤 智之, 深澤 瑛一, 飯塚 和也, 逢沢 峰昭 日本森林学会大会発表データベース 131 (0), 535-, 2020-05-25

    ...その餌資源であるブナ林林床のミヤコザサの放射性セシウム(RCs)モニタリングを、2014~2019年にかけて栃木県北部高原山イヌブナ天然林で行った。ミヤコザサ当年葉の開葉後の6月下旬に林床に1mx1mの方形区を5ヶ所設定し、ミヤコザサ群落の地上部、地下部、堆積有機物層(A<sub>0</sub>)、層別土壌(0-5, 5-10cm)を採取した。...

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  • 落葉期ブナ林のUAV空撮データを用いた樹幹抽出

    村上 拓彦, 阿部 正幸, 紙谷 智彦 日本森林学会大会発表データベース 131 (0), 95-, 2020-05-25

    ...<p>近年,新潟県ではブナ材への関心が高まっており,ブナ林の資源把握の必要性が生じている。本研究の目的は,ブナ二次林を対象とし,UAVで取得した落葉期ブナ林の空撮データをSfM解析し,得られた点群データから樹幹の抽出を行うことである。対象地は新潟県十日町市浦田に所在するブナ林である。検証用の立木位置データは現地調査により求めた。...

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  • 寡雪気候下の辺縁生育域で衰退するブナ個体群における開花結実の現状

    星野 恭宏, 佐藤 春佳, 田中 信行 日本森林学会大会発表データベース 131 (0), 484-, 2020-05-25

    ...<p>寡雪の低標高域のブナ林の衰退が各地で報告されている。ブナの更新に重要な結実や種子散布の実態を明らかにする為に、筑波山のブナ林において2018・2019年に開花から結実の過程を調査した。比較の為、多雪地の新潟県十日町2地点のブナ林でも調査を実施した。調査は、77~99本のブナ個体の開花と結実を記録した。筑波山では、開花したブナ5個体の樹冠下で落下果実を採取し、種子の状態を調べた。...

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  • 沼ノ平地すべり地域における植生の多様性

    松浦 隆介, 崎尾 均 日本森林学会大会発表データベース 131 (0), 479-, 2020-05-25

    ...本研究では,ブナ林と認識されているこの地域に成立する植生を分類するとともに、植生と地形との関係を明らかにすることを目的とした。...

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  • 段階的な目標林型を設定した多雪斜面における木本緑化

    相浦 英春, 杉田 久志, 長谷川 幹夫 日本森林学会大会発表データベース 131 (0), 540-, 2020-05-25

    ...<p>対象とした多雪斜面はブナ林の皆伐、スギの植林後に発生した雪食崩壊の跡地であり、積雪や表土の移動も継続していたため天然更新による水源林の再生は望めなかった。...

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  • 福島県只見地域における過去1万年間のブナ林変遷

    志知 幸治, 池田 重人, 岡本 透, 菊地 賢, 内山 憲太郎, 中野 陽介 日本森林学会大会発表データベース 131 (0), 837-, 2020-05-25

    <p>福島県只見地域ではブナの優占する植生が広がっているが、沼ノ平地区では複雑な微地形上にブナと混生して多様な林分が成立している。本研究では過去の植生変遷と地形変化の関係を明らかにする目的で、沼ノ平地区の湿地で調査を行った。この湿地は、地すべりにより形成された沼が土砂や植物体によって徐々に埋まり湿地化したと考えられる。湿地から採取した堆積物コアの放射性炭素測定から深度と年代の関係を決定した。コア…

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  • 岐阜県飛騨地方の深洞湿原・深洞原生林のコウモリ相

    山本 輝正 森林野生動物研究会誌 45 (0), 19-22, 2020-03-31

    ...<p>2018年5月~9月に,岐阜県飛騨北部の深洞湿原を含む深洞原生林にあるブナ林内においてコウモリ類の調査を行い,5種13頭のコウモリ類を捕獲した.森林性コウモリ類としてヒナコウモリ,ヒメホオヒゲコウモリ,モリアブラコウモリおよびコテングコウモリが,洞穴性コウモリとしてキクガシラコウモリが確認された.ヒメホオヒゲコウモリの出産哺育も確認された.</p>...

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  • 白神山地ブナ林の100年モニタリング ―世界遺産白神山地ブナ林モニタリング調査会―

    中静 透, 石田 清, 蒔田 明史, 石橋 史朗, 谷口 哲郎, 赤田 辰治, 神林 友広, 齋藤 宗勝, 松井 淳, 神 真波, 中山 隆志, 成田 真智子, 日下部 玄 自然保護助成基金助成成果報告書 28 (0), 263-271, 2020-01-10

    ...<p>白神山地世界遺産核心地域に分布する典型的でかつ構造の異なる3つのタイプのブナ林について,動態と更新に関するモニタリングを1999年から行っている.調査は,研究者,地域市民ボランティアや学生ボランティアにより行われており2018年で20年目となる.2018年度は,これまでの調査の継続と共に,白神山地世界遺産指定25周年,およびモニタリング20週年を記念するシンポジウムを開催したほか,記念イベント...

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  • カメラトラップをもちいた攪乱の少ないブナ林における哺乳類相の評価:白神山地の事例

    江成 広斗, 江成 はるか 野生生物と社会 8 (0), 1-4, 2020

    <p> 白神山地には日本海側冷温帯林を代表する景観であるブナ(<i>Fagus crenata</i>)林を主とした人為的攪乱の少ない生態系が広域的に残されてきた.そこで,本研究では白神山地北東部に位置する高倉森南域(40 ha,平均標高414.5 m)に50台のカメラトラップ(設定:昼間・夜間ともにカラー静止画,3枚連写,5分間インターバル)を空間的にランダムとなるように配置し,哺乳類相と,そ…

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  • ブナ林土壌の保水機能の定量的評価

    大貫 靖浩, 小野 賢二, 安田 幸生 日本地理学会発表要旨集 2020s (0), 68-, 2020

    ...測定の結果、平常時の土壌の保水機能という観点からみると、安比のブナ林の土壌は最表層を除けば水を保持しやすいと言えた。一方、水を容れられる容量としては、大雨の際に雨水を地下に浸透させやすいものの、全体的には土壌が薄く貯水可能量は大きくないと推察された。つまり、土壌中の水の「貯金」は十分だが、もしもの時の「保険」はそれほど大きくない。...

    DOI

  • スギ花粉症に隠れたブナ科の花粉症

    藤井 まゆみ 耳鼻と臨床 65 (5), 125-130, 2019-09-20

    ...コナラ属、クリ・シイ属の花粉飛散期の予防を促し、ブナ林を散策する季節は注意させたい。また、ブナ目樹木の花粉はバラ科の果実と交差反応があるので、口腔アレルギー症候群に気をつけるよう指導したい。</p>...

    DOI 医中誌

  • ブナ林下層に生育するチシマザサ(<i>Sasa kurilensis</i> Makino et Shibata)の群落構造に影響を与える環境要因

    呉 崇洋, 田中 凌太, 藤好 恭平, 服部 一華, 赤路 康朗, 廣部 宗, 坂本 圭児 日本緑化工学会誌 45 (1), 103-108, 2019-08-31

    ...本研究はブナ林の下層を優占するチシマザサの群落構造に影響を与える環境要因について検討した。その結果,凹地形でチシマザサの地際直径が小さかったのは,凹地形では表土移動が起こりやすいためと考えられた。ホオノキ林冠下とミズメ林冠下の方がブナ林冠下よりチシマザサの稈密度が高く地上部乾重が大きかったのは,フェノロジカルギャップがその一因であると考えられた。...

    DOI Web Site Web Site 参考文献6件

  • シカの採食圧により林床植生被覆率が異なるブナ林斜面におけるリター移動機構

    飯野 貴美子, 石川 芳治, 白木 克繁, 若原 妙子, 内山 佳美, 宮本 尚子 水文・水資源学会誌 32 (4), 170-181, 2019-07-05

    ...<p> シカの採食圧を受け,林床植生が減少している森林と植生保護柵によって林床植生が回復した森林で林床リターの移動要因を検討した.ブナ林の斜面上に林床植生被覆率の異なる3個の試験プロット(2 m×5 m)を設置し,林床リター移動量の観測を行い,季節毎に各試験プロットで環境要因と林床リター移動量について重回帰分析を行った.その結果,影響の大きな要因は,林床植生が最も多い植生保護柵内のプロットで春季に期間積算降雨量...

    DOI Web Site Web Site 参考文献10件

  • 丹沢山地の天然林におけるシカ柵研究からわかってきた植生回復の限界と期待

    田村 淳 水利科学 63 (2), 134-146, 2019-06-01

    ...<p>自然植生の回復のためにシカ柵(以下,柵)を設置したとしても,必ずしも以前の植生に戻るわけではないこと,また,柵を設置したら数十年スケールで維持する必要があることを,丹沢のブナ林とモミ林の研究事例から紹介した。ブナ林の事例では,同一斜面上の設置年の異なる2基の柵において,柵内各1群と柵外から1群の計3群の土壌を採取して,撒きだし試験により埋土種子の組成を調べた。...

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site

  • 苗場山ブナ林における土壌有機炭素分解に対する温暖化影響

    寺本 宗正, 梁 乃申, 楢本 正明, 曾 継業, 趙 昕, 冨松 元 日本森林学会大会発表データベース 130 (0), 137-, 2019-05-27

    ...そこで本研究では、微生物呼吸の温暖化に対する長期的な応答を把握するため、苗場山(標高900 m)のブナ林に、国立環境研究所が独自に開発した自動開閉チャンバーシステムと、土壌に対する温暖化操作のための赤外線ヒーターを設置した。本講演では、2008年から2014年までの観測期間における、微生物呼吸の温暖化に対する量的な応答を示し、その変動因子に関して議論する。</p>...

    DOI

  • 旧薪炭ブナ林における主要林床樹木の葉の抗酸化活性と総ポリフェノール量

    山口 智子, 中嶋 千佳, 紙谷 智彦 日本森林学会大会発表データベース 130 (0), 479-, 2019-05-27

    ...2018年5月から7月まで毎月、新潟県魚沼市大白川地域の旧薪炭ブナ林において、高木種のブナおよび芳香性を有する中高木種のタムシバ(ニオイコブシ)、低木種のオオバクロモジの葉を採集し、抗酸化活性と総ポリフェノール量を測定した。さらに、自然乾燥させた葉の熱水浸出液についても同様の測定を行うとともに、官能評価による嗜好性調査を行った。...

    DOI

  • 旧薪炭ブナ林から収穫したブナ丸太と挽板の特性

    紙谷 智彦, 箕口 秀夫, 村上 拓彦, 塚原 雅美 日本森林学会大会発表データベース 130 (0), 112-, 2019-05-27

    ...これらダメージ材であっても、新潟駅新幹線待合室などのベンチ、テーブル、椅子などに使われ始めていることから、持続的なブナ林業の可能性がみえてきた。</p>...

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  • 富山県立山のブナ林における森林動態と広域大気汚染の影響

    久米 篤, 藤本 万結, 中島 春樹, 石田 仁 日本森林学会大会発表データベース 130 (0), 727-, 2019-05-27

    ...大陸側に面したブナ平(ブナ林・標高1190m)、ブナ坂(ブナ-スギ混成林・標高1110m)におけるデータを解析した結果、いずれの林分でもブナの直径成長速度は2008年以前と比較して増加していた。一方、内陸側にある有峰(ブナ林・標高1350m)ではそのような傾向は見られなかった。...

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  • 薬剤を樹幹注入したブナ林の樹冠昆虫と鳥類の生息状況

    谷脇 徹 日本森林学会大会発表データベース 130 (0), 180-, 2019-05-27

    ...本研究ではこれら影響に関する情報を蓄積するため、ブナハバチによるブナ林衰退が著しい神奈川県西丹沢の檜洞丸において、注入木と非注入木で昆虫類、注入林分と対照林分で鳥類の生息状況を調査した。昆虫類について2016~2018年に樹冠スウィーピング調査を行った結果、注入木ではブナハバチ幼虫数が若齢段階から少なかったが、樹冠を訪問したハエ目昆虫等は注入の有無で個体数の差はなかった。...

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  • 栃木県北部ブナ林における樹上葉および落葉の放射性セシウムの季節変化

    深澤 瑛一, 大久保 達弘, 逢沢 峰昭, 角田 賢亮, 飯塚 和也 日本森林学会大会発表データベース 130 (0), 361-, 2019-05-27

    ...2011年5月以降、栃木県塩谷郡塩谷町高原山ブナ林で腐葉土利用再開に向けた放射性Csモニタリングのためにリタートラップによる落葉採取を開始した。原発事故後8年間(2011~2018)で落葉中の放射性Cs濃度は大きく減少したが、毎年夏季(7月~9月)に一時的な濃度上昇が見られた。...

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  • 天城山に現存するブナの成立年代

    井出 雄二, 畑 尚子, 渡邉 邦宏, 吾妻 直彦, 齊藤 陽子 日本森林学会大会発表データベース 130 (0), 624-, 2019-05-27

    ...高齢ブナ林と山系全域の調査では、多くの個体が幕末から明治期に更新したのに対して、丸山の更新は大正から昭和の初めであった。</p>...

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  • 空中写真から得られる樹冠サイズを用いたブナ二次林の材積推定

    篠原 朋恵, 村上 拓彦 日本森林学会大会発表データベース 130 (0), 248-, 2019-05-27

    ...<p> 新潟県内にはかつて薪炭林として利用されたブナ林が存在するが、半世紀前の家庭用エネルギーの化石燃料への切り替えによりそれらの多くが利用されず管理放棄されてきた。現在、旧薪炭ブナ林を用材林として活用する動きがあり、ブナ林の資源量推定が必要とされている。しかし、林相が不均一な天然林ではサンプル調査のみでは的確な資源評価が難しいことに加え、全域を満遍なく地上調査することは事実上不可能である。...

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  • 結実による落葉樹個体内の窒素循環への影響

    韓 慶民 日本森林学会大会発表データベース 130 (0), 762-, 2019-05-27

    ...ここでは、日本代表的な落葉樹のブナ林を対象に、各繁殖器官と栄養器官の窒素濃度の季節変化、個体レベルの貯蔵窒素量または結実による影響、更に、安定同位体ラベリング技術を用いた土壌から窒素の吸収及びその新しいシュートの繁殖器官と栄養器官への配分について、報告する。</p>...

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  • ブナ葉のリボソーム遺伝子発現におけるエピジェネティック制御

    斎藤 秀之 日本森林学会大会発表データベース 130 (0), 130-, 2019-05-27

    ...本研究はブナの葉を対象にリボソームに関連する遺伝子の発現パターンについて、全国25ヶ所のブナ林における健全木と衰退木の比較、壮齢木と過熟木の比較、硫酸・硝酸・過酸化水素などの酸化ストレス操作実験により影響を調べた。またエピジェネティック制御機構のひとつであるDNAメチル化を定量的に調べ、転写量との関係からエピジェネティック制御の可能性について検討した。...

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  • ミニライゾトロン法による苗場山ブナ林における細根動態の解析

    野口 享太郎, 壁谷 大介, 藤井 一至, 韓 慶民 日本森林学会大会発表データベース 130 (0), 803-, 2019-05-27

    ...そこで本研究では、新潟県・苗場山の約90年生ブナ林において、ミニライゾトロン法により細根生産速度の経時変動について解析を行った。2014年6月から8月にかけて10本のブナ個体を選び、それぞれの根元に透明アクリル管(ミニライゾトロン)を地表面に対し約30-60°の角度で埋設した。設置後の2014年10月から2017年11月の期間、これらのミニライゾトロンの表面に出現する細根を専用のカメラで撮影した。...

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  • 摘葉後の経過と連続摘葉がブナ当年枝の木部水分通道組織構造に与える影響

    植村 恭子, 上田 正文 日本森林学会大会発表データベース 130 (0), 295-, 2019-05-27

    ...<p> 丹沢山地のブナ林の保全に向け、ブナに対するブナハバチの食害防除対策について知見を得るため、ポット植えのブナ苗木と圃場に生育する中型のブナに摘葉強度を変えて摘葉処理を施し、摘葉の繰り返しと摘葉後の経過年数がブナの木部水分通道組織構造に与える影響を調べた。摘葉処理当年は、摘葉強度の上昇とともに、平均道管内径が低下し、道管密度が上昇する傾向が認められた。...

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  • 林床植生の乏しい青森県のブナ天然林における林分構造の18年間の推移

    太田 敬之, 齋藤 智之, 野口 麻穂子, 綱本 良啓, 杉田 久志 日本森林学会大会発表データベース 130 (0), 558-, 2019-05-27

    ...それがないブナ林で天然更新が容易にできるか検証するため、択伐、皆伐を行った林分の動態を調査した。青森県十和田市の三本木ブナ総合試験地は標高550mのササが少ないブナ林である。1958年に1haを皆伐し1980~91年に近隣で択伐を行った。2000年に皆伐区に3カ所(20m×20m)、択伐区に3カ所(50m×30m)のコドラートを設定した。...

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  • 北海道・黒松内低地帯の原生林と二次林における陸産貝類相の比較

    森井 悠太 Venus (Journal of the Malacological Society of Japan) 77 (1-4), 15-26, 2019-05-15

    ...原生林2箇所のうちのひとつ,歌才ブナ林では特に陸産貝類相の多様性が高く,50-cm × 50-cmの区画で平均239.2個体・7.2種もの陸産貝類が採集された。一方,二次林では2箇所の平均で12.3個体・4.8種を記録するのみであった。その中でも,殻長2.0 mm以下の微小貝の個体密度が二次林において有意に低かった。...

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  • ブナ林は本当に水源涵養機能が高いのか?

    大貫 靖浩, 安田 幸生 日本地理学会発表要旨集 2019s (0), 27-, 2019

    ...日本のブナ林は主に湿潤で寒冷な山地に分布し、古くから水源涵養機能が高い森林の代表とされてきたが、それをどのくらい有するのかを定量的に算出した研究はほとんどない。...

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  • 津軽半島のアオバスゲ(カヤツリグサ科)新分布

    沼宮内信之 植物研究雑誌 93 (5), 345-348, 2018-10-20

    ...<p>青森県津軽半島の今別町で,アオバスゲ<i>Carex</i><i> </i><i>papillaticulmis</i><i> </i>Ohwi(カヤツリグサ科)の生育を確認した.アオバスゲはミズナラ林,ブナ林,ヒバ林の林縁で生育していた.また,アオバスゲとヒロバスゲ<i>C....

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  • 西大台ケ原のヒノキ天然林分布に関係する土壌など立地環境の影響

    松井 直弘, 小野 由紀子, 城向 光弥, 石山 麻子, 森田 哲朗, 麻生 泉, 菅沼 孝之 森林立地 60 (1), 1-9, 2018-06-25

    ...ヒノキ林,ブナ林が出現する割合は土層深50 cmが閾値となり,50 cm以上ある場合には均衡していたが,50 cm以下の場合,ヒノキ林の出現する割合は84.2%と,ブナ林の出現する割合15.8%を大きく上回った。またヒノキの植被率と2,000 kPaの圧密土壌が出現する深さとの間には関係が見られず,ヒノキは土層深50 cm以下の土壌が薄い立地環境でも成立していた。...

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site

  • 旧薪炭ブナ林のブナ前生稚樹を被陰する低木7種の下刈りによる光環境改善

    生亀 史恵, 北上 夏陽子, 塚原 雅美, 伊藤 幸介, 箕口 秀夫, 紙谷 智彦 日本森林学会大会発表データベース 129 (0), 262-, 2018-05-28

    ...<p> 本研究は、用材林に誘導した旧薪炭ブナ林において、ブナ前生稚樹の成長を促すための施業方法を検討する。稚樹の成長は、林冠疎開の有無による林冠下の光環境、下刈り前後での低木樹種の被陰強度の変化、高さの異なるブナ稚樹の伸長成長量で評価した。...

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  • 遺伝子発現プロファイルに基づくブナ林の衰退兆候の検出

    斎藤 秀之, 神村 章子, 小林 壱德久, 山口 高志, 和田 尚之, 樋口 亮, 小倉 淳, 瀬々 潤 日本森林学会大会発表データベース 129 (0), 122-, 2018-05-28

    ...さらに、開発した衰退指標を用いて全国各地のブナ林で解析してみると、一見、健全に見えるブナ林においても衰退指数が比較的大きな値を示す林分もあった。このことから、開発している衰退指標は衰退ばかりでなく、衰退の前兆として動き出している遺伝子の発現も検出している可能性がある。...

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  • 日本大学水上演習林における林相と鳥類の出現種数の関連性

    園原 和夏, 織田 歩, 杉浦 克明, 増谷 利博 日本森林学会大会発表データベース 129 (0), 505-, 2018-05-28

    ...対象林分は、コナラ・ミズナラ林、ブナ林、スギ人工林、カラマツ人工林とし、スギ人工林については、枝打ちをした林分とされてない林分の比較も行った。鳥類調査はスポットセンサス法により、越冬期(12月)・繁殖期前期(5月)・繁殖期後期(7月)の計3回行った。この他、林分調査と下層植生調査を行った。その結果、カラマツ人工林と枝打ちをされたスギ人工林で鳥類の出現種数が多い傾向が見られた。...

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  • 早春の写真撮影で得られた混芽数によるブナ種子生産量の広域推定と応用

    丸山 諒子, 小林 誠, 紙谷 智彦 日本森林学会大会発表データベース 129 (0), 467-, 2018-05-28

    ...さらに、ブナ開葉期の衛星画像から抽出した広域に分布するブナ林を対象に、混芽数からブナ落下種子数を推定するとともに、ブナ林の多い2地域においてブナ種子から得られるカロリー分布図を作成した。カロリー分布図からは、潜在的なツキノワグマの生息可能密度や産仔数を予測するための基礎データを得ることができた。</p>...

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  • マスティングによるブナ林の樹冠構造と内部光環境、光合成量の変化

    飯尾 淳弘, 望月 貴治 日本森林学会大会発表データベース 129 (0), 610-, 2018-05-28

    ...新潟県苗場山のブナ林で、結実量、枝構造、樹冠全体の葉分布構造、個葉の光合成特性などを、大量結実のあった2005年から測定してきた。それらの結果を組み合わせ、結実にともなう葉分布構造と内部光環境、光合成量の変化を予測する生理生態モデルを組み立てた。モデル構築の過程で、結実による林分葉面積の低下にはある閾値が存在することや、枝レベルの葉面積の低下には個体レベルの結実量も影響することがわかった。...

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  • 落葉広葉樹林における樹上葉および落葉の放射性セシウムの季節変化

    大久保 達弘, 角田 賢亮, 逢沢 峰昭, 飯塚 和也 日本森林学会大会発表データベース 129 (0), 353-, 2018-05-28

    ...2011年5月以降、栃木県北部の2カ所[塩谷町高原山イヌブナ・ブナ林と那須塩原市関谷コナラ・アカマツ林]で腐葉土利用再開に向けた放射性セシウムモニタリングのためにリタートラップによる落葉採取を開始した。原発事故後7年間(2011~2017)で落葉中の放射性セシウム濃度は大きく減少したが(Cs-137で約1/4)、毎年夏季(7月~9月)に一時的な濃度上昇が見られた。...

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  • ブナ林内で観測した微気象要素と全天空写真画像の季節変化

    齋藤 武史 日本森林学会大会発表データベース 129 (0), 146-, 2018-05-28

    ...<p>森林樹冠層の季節変化が当該森林内における微気候緩和機能の季節変化に及ぼす影響を明らかにすることを目的に、ブナ林内で撮影した全天空写真を解析して得られた樹冠層の計測指標(開空度、Plant Area Indexなど)の季節変化と、当該林分の内外で同時に観測した温湿度、相対照度などの微気象要素の季節変化との関係を解析した。...

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  • 安定同位体パルスラベリングを用いたブナの当年シュート各器官への窒素配分

    韓 慶民, 壁谷 大介, 稲垣 善之 日本森林学会大会発表データベース 129 (0), 121-, 2018-05-28

    ...新潟県苗場山90年生ブナ林において、展葉後に結実と非結実個体を対象にパルス安定同位体標識を行った。その後、定期的に葉や枝、種子などを採取し、各器官の窒素量を分析した。ラベリングした1ヶ月後繁殖による吸い上げる窒素量の増加が見られた。また、その窒素が殻斗の成長に多く利用された。その結果、結実個体では、非結実個体に比較して、葉及び新しい枝への窒素配分量が40%減少した。...

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  • ヒノキ天然更新の初期稚樹密度から30年後の更新成績を予測できるか?

    杉田 久志, 九島 宏道, 三村 晴彦, 楯 直顕, 今村 正之, 齋藤 智之, 酒井 武 日本森林学会大会発表データベース 129 (0), 106-, 2018-05-28

    ...その判断は長期の観察データに基づくべきであるが、そのような検討事例は苗場ブナ林(正木ら,2012)しかなく、事例を増やし、他の森林でも検討する必要がある。本研究では、木曽の赤沢ヒノキ施業実験林(林齢300年、ササなし)における約30年間の継続調査データの解析により、伐採直後の実生密度から伐採30年後の更新成績を予測することが可能かを検証した。...

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  • テフラと樹林形成

    春木 雅寛, 東 三郎, 中須賀 常雄 日本森林学会大会発表データベース 129 (0), 137-, 2018-05-28

    ...道南の歌才ブナ林や土橋ブナ,ヒバ林,和歌山の照葉樹林も同様にテフラ上であった。さらに沖縄本島の西銘岳スダジイ原始林はパミス,豆石,火山ガラスなど,マングローブ林も貝やサンゴ片を交えた火山ガラスなどテフラ上に成立していた。</p>...

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  • 中国山地のブナ天然林における主要構成樹種の24年間の動態

    牧本 卓史, 赤路 康朗, 木下 秋, 宮崎 祐子, 廣部 宗, 水永 博己, 坂本 圭児 日本森林学会大会発表データベース 129 (0), 613-, 2018-05-28

    ...<p>中国山地のブナ林は、高標高域に比較的小面積で孤立し、多くは林床にササ類を伴うため維持及び更新が懸念されている。そこで本研究では、長期にわたる林分動態の解明を目的として、岡山県北西部のブナ天然林に1.2haの調査区を設置し、24年間で4回(1992,1999,2011,2016年)の毎木調査を実施した。...

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  • 広域の旧薪炭ブナ林における異なるスケールでのブナ資源量推定の方法

    成澤 慎太郎, 二宮 浩介, 村上 拓彦, 塚原 雅美, 伊藤 幸介, 箕口 秀夫, 紙谷 智彦 日本森林学会大会発表データベース 129 (0), 245-, 2018-05-28

    ...<p>用材林に誘導された旧薪炭ブナ林の広域資源量と伐採可能量を把握するために、衛星写真、UAV空中写真、航空写真を活用したマルチスケールでの評価を試みた。調査は新潟県魚沼市の大白川生産森林組合が所有する1300haの民有林で行った。最初に、ブナ開葉直後の4月中旬に撮影された衛星写真を画像分類して、ブナ林域を確定した。...

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  • ブナ林下層に生育する低木種と高木種の葉分布と光獲得特性の違い

    安藤 早貴子, 飯尾 淳弘 日本森林学会大会発表データベース 129 (0), 325-, 2018-05-28

    ...ブナ林内の様々な光環境で生育する高木種4種の計28本、低木種3種の計30本を調査の対象とした。各サンプル木の葉面積の3次元分布を推定するために、レーザースキャナーで得られた点群データを0.2m四方の立方体(セル)に分割し、レーザー光線の遮断回数と距離・角度からセル内のLAD(葉面積密度)を算出した。推定LADの精度を検証するため、各樹種8セル内の葉を刈り取り、LADを直接測定した。...

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  • 背負子型LSを利用した大杉谷におけるブナ林の立地環境の把握

    吉田 羽吹, 長島 啓子, 田中 和博 日本森林学会大会発表データベース 129 (0), 332-, 2018-05-28

    ...そこで本研究では,植生と立地条件殿関係把握における地上レーザスキャナの利用可能性を検討することを目的として,奈良県の大杉谷上流部ブナ林の3Dwalkerによる計測を実施した。ブナと地形の関係を解析した。</p>...

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  • 択伐後放棄されたブナ林における下層群集の空間変異と動態

    日下部 玄, 石田 祐宣, 伊藤 大雄, 石田 清 日本森林学会大会発表データベース 129 (0), 326-, 2018-05-28

    ...そこで本研究では、択伐後放棄されたブナ林において択伐の有無及び上層構成種の違いが下層木群集の動態に及ぼす影響を明らかにするとともに、森林の今後の推移を検討する事を目的とした。青森県白神山地において択伐が行われたブナ林を対象に択伐後25~33年目(9年間)に毎木調査を行った。得られた結果から、主要構成種9種について下層木の加入、死亡、成長と伐根の有無及び上層優占種の違いとの関係を分析した。...

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  • 三重大学平倉演習林スギ人工林におけるスギリター被覆率と土砂移動の関係について

    岡井 優樹, 沼本 晋也, 島田 博匡, OKAI Masaki, NUMAMOTO Shinya, SHIMADA Hiromasa 中部森林研究 66 123-126, 2018-05-10

    ...山地斜面において土砂移動の抑制効果が期待される林床被覆状態について,リターが分解・流出しやすいヒノキ人工林や,シカ食害によって下層植生が乏しくなったブナ林での検証事例がある一方,リターが長期的に残存するスギ人工林での検証は多くない。本研究では,スギ人工林斜面に残存するリターが土砂移動を抑制する効果について,リター被覆率と移動土砂量の関係から検討した。...

    DOI 機関リポジトリ HANDLE ほか1件

  • 十日町試験地100年のあゆみ〜雪国の生活から気候変動まで〜

    村上 茂樹 雪氷 80 (4), 345-356, 2018

    ...2017年に創立100周年を迎えた.設立当時は気象観測を行って信濃川下流域に洪水予報を出すことを主な業務としていた(測候所時代).その後,1936年に十日町森林治水試験地と改名し,雪崩を中心とした雪の試験研究を主な業務とするようになった(試験場時代).2001年に森林総合研究所が独法化されると,それまで以上に論文の生産が求められるようになった(研究所時代).試験場時代には雪崩予防施設の設計基準策定,ブナ...

    DOI Web Site 参考文献7件

  • 白神山地ブナ林における蒸発散量の経年変化

    滝野 祐, 石田 祐宣, 伊藤 大雄, 戎 信宏, 佐藤 嘉展, 萬 和明, 山口 弘誠, 中北 英一, 矢吹 正教, 古本 淳一, 高瀬 恵次 水文・水資源学会研究発表会要旨集 31 (0), 142-, 2018

    ...そこで、本研究では白神山地ブナ林における水循環の特徴を明らかにすべく、特に蒸発散に焦点をあてて、その量の影響要因を明らかにすることを目的とする。観測に用いたタワーの全高は34mで、タワーには一般気象および熱・水・CO2フラックスの測定のための機材が取り付けられている。対象期間は2012年~2016年で、蒸発散量は樹高上で測定されている風速と水蒸気密度の乱流データを使用し、渦相関法により求めた。...

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  • 白山国立公園刈込池におけるブナ天然林の群集構造

    牧江 岳, 木佐貫 博光, 鳥丸 猛, MAKIE Gaku, KISANUKI Hiromitsu, TORIMARU Takeshi 中部森林研究 65 25-28, 2017-04-28

    白山国立公園南西部のブナ天然林において成木を対象に毎木調査及び林床と林冠の環境状態の調査を実施した。その結果,25種が出現し,幹密度は421本/ha,胸高断面積合計は37.0m2/haであり,ブナ,トチノキ,イタヤカエデが優占していた。礫や凹凸などの土壌や地形の状態がシダやササなどの林床の植生に影響を及ぼしていた。下層木では傾斜の急な場所や林冠が閉鎖した場所で幹本数が減少したが,上層木では地形や…

    DOI 機関リポジトリ HANDLE ほか1件

  • 北海道下川町上名寄から産出する中新統パンケ層産植物化石群集の古植生解析

    成田 敦史, 矢部 淳, 松本 みどり, 植村 和彦 地質学雑誌 123 (3), 131-145, 2017-03-15

    ...(上名寄植物群)を得た.パンケ層の堆積相解析と植物化石の組成,産状を基に上名寄植物群の示す古植生を復元した.上名寄植物群の示す古植生は,カツラ属や<i>Acer subcarpinifolium</i>(カエデ属),トウヒ属が優占する河畔植生,トクサ属やタケ亜科単子葉類,トウヒ属,ヤナギ属が優占する後背湿地植生,カツラ属やヤナギ属,フジキ属が優占する湖岸植生,湖周辺ではあるがブナ属優占の山地斜面のブナ...

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  • 小面積で分断化したブナ林の取扱い

    小山 泰弘, 清水 香代, 岡田 充弘 長野県林業総合センター研究報告 (31) 27-48, 2017-03

    ...さらにブナ林集団としての遺伝的な多様性も低下しており、種子採取源として不適だった。ブナ孤立林の一つである松本市牛伏寺ブナ林で種子生産状況を詳しく調べたところ、豊作年でも並作年でも種子生産に貢献している成木がごく一部だったことから、子世代の遺伝的多様性はさらに低下することが危惧された。...

    日本農学文献記事索引

  • モミ-イヌブナ林の50年間の林分構造の変化

    若松 伸彦, 石田 祐子, 深町 篤子, 比嘉 基紀, 吉田 圭一郎, 菊池 多賀夫 植生学会誌 34 (1), 39-53, 2017

    ...仙台平野の西縁に位置する青葉山丘陵の鈎取山国有林内で,発達したモミ-イヌブナ林の50年間の遷移を実証的に明らかにし,維持機構を考察した....

    DOI Web Site

  • 八幡平菰ノ森地すべり地におけるオオシラビソ林の立地環境

    今野 明咲香 日本地理学会発表要旨集 2017s (0), 100282-, 2017

    ...一方,この地すべり凹地に隣接する副次的滑落崖部分では,傾斜がやや急になりオオシラビソはほとんど分布せずブナ林に置き換わる。副次的滑落崖での土層断面は,角礫層が表層近くに認められ腐植層は薄く,腐植含有量も相対的に低い。 ・オオシラビソはいずれの調査区においても,他の樹種に比べて岩塊上に成立している個体が多く,その個体のサイズも小~大径木まで様々であった。...

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  • モミ―イヌブナ林における林冠優占種の分布と共存

    吉田 圭一郎, 比嘉 基紀 日本地理学会発表要旨集 2017a (0), 100183-, 2017

    ...<br>宮城県から岩手県南部にかけての東北地方太平洋側は常緑広葉樹林帯(暖温帯)と落葉広葉樹林帯(冷温帯)の植生境界にあたり,常緑針葉樹と落葉広葉樹とが混交するモミ―イヌブナ林が分布する(吉岡 1952).これまでに発表者らは,宮城県仙台市のモミ―イヌブナ林を対象に実施した50年間の植生調査に基づき,モミ-イヌブナ林の林冠層において共存する主要樹種間で更新過程が異なることを示唆した(若松ほか 2017...

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  • 旧薪炭ブナ林におけるブナ稚樹の天然更新

    北上 夏陽子, 箕口 秀夫, 塚原 雅美, 紙谷 智彦 日本森林学会大会発表データベース 128 (0), 261-, 2017

    ...<p> 半世紀前まで炭や薪に活用されていた豪雪地の民有ブナ林は、燃料革命以降放置され、現在では用材として利用可能な大きさにまで成長してきている。ササが極めて少ない旧薪炭ブナ林は、択伐による天然更新に適している可能性がある。本研究は、天然更新稚樹の成長に適した林冠条件、落葉低木との関係を明らかにし、択伐前後の管理方法について検討する。...

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  • 相対成長関係とUAVによる空中写真を用いた旧薪炭ブナ林の資源量推定

    二宮 浩介, 村上 拓彦, 箕口 秀夫, 塚原 雅美, 紙谷 智彦 日本森林学会大会発表データベース 128 (0), 215-, 2017

    ...<p>かつて薪炭林として利用されたブナ林は、地域によっては用材としての利用が期待できるまでに成長している。国内で家具などに使われているブナ材はほとんどがヨーロッパから輸入されたものである。旧薪炭ブナ林を用材林として持続的に利用するためには供給可能な資源量の推定が不可欠である。...

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  • 2015年-2016年における苗場山ブナ林の細根動態

    野口 享太郎, 韓 慶民, 壁谷 大介, 稲垣 善之, 古澤 仁美 日本森林学会大会発表データベース 128 (0), 752-, 2017

    ...そこで本研究では、新潟県・苗場山の約90年生ブナ林において、イングロースコア法により細根生産量の解析を行った。イングロースコアの埋設期間は2014年11月-2015年11月、2015年11月-2016年11月の2生育期間で、イングロースコアには直径3.2 cmのプラスチックメッシュ円筒(穴径2 mm)を使用した。...

    DOI 被引用文献1件

  • 苗場山ブナ林における異なる標高での土壌呼吸季節変化

    楢本 正明, 堀内 桜 日本森林学会大会発表データベース 128 (0), 620-, 2017

    ...本研究では、冷温帯を代表するブナ林を対象に、異なる標高での土壌呼吸速度の測定から、標高間での土壌呼吸季節変化の比較を目的とする。 新潟県苗場山のブナ林は標高550m~1500mにかけて分布し、本研究では550m・700m・900m・1500mに試験地を設けた。各試験地において6月下旬から11月中旬まで土壌呼吸速度の測定を行った。測定時には、併せて気温、地温、土壌水分を測定した。...

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  • 八甲田山麓ブナ林内の紅葉期環境色彩分布

    松村 哲也 日本森林学会大会発表データベース 128 (0), 586-, 2017

    ...本報告では八甲田山麓のブナ林を対象として、2016年10月12−13日にかけて、紅葉期のブナ林内を撮影したデジタルスチルカメラ画像から環境色彩を測定・分析し、その色彩値の分布を求めた。※本研究はJSPS科研費15K00683「林業労働の死傷事故を予防低減する機能性色彩デザイン」の助成を受けたものである。</p>...

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  • ブナ林における樹洞形成とそれを利用する土壌動物群集

    吉田 智弘 日本森林学会大会発表データベース 128 (0), 595-, 2017

    ...そこで本研究では、ブナ林において樹洞形成に関わる環境因子と樹洞内部の土壌動物群集を調査した。樹洞が多く観察される福島県南会津郡只見町において調査を実施した。2016年10~11月に、5か所のブナ林において、林分の傾斜角、ブナの胸高直径、樹洞数、樹洞の形状・サイズ(開口面積・深さ・容量)を計数・測定した。...

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  • ブナ林での薬剤樹幹注入によるブナハバチ防除実証試験

    谷脇 徹, 鶴田 英人, 猪野 正明, 西口 孝雄, 齋藤 央嗣, 相原 敬次, 柳澤 賢一, 岡田 充弘 日本森林学会大会発表データベース 128 (0), 606-, 2017

    <p>丹沢山地の高標高域ではブナハバチによる葉の食害によりブナの立ち枯れが進行している。環境負荷を抑えた効果的なブナハバチ防除事業への展開を想定し、食害による枯死・衰弱が顕著な檜洞丸において、2016年5月の展葉直前にブナ約30本の樹幹周囲15㎝間隔(15㎝区)あるいは25㎝間隔(25㎝区)でジノテフラン8%液剤の標準施用量を注入する実証試験を行った。その結果、薬剤を注入したブナでは注入しなかっ…

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  • 古文書に記録された江戸末期天城山のブナ林

    井出 雄二 日本森林学会大会発表データベース 128 (0), 494-, 2017

    ...その結果、記載のブナ林は天城山西部の稜線上に成立したブナ林であること、目通直径60cm以上の大径木が大半を占めており現在のブナ林に比べると太いブナが多かったこと、また、ほとんどのブナは通直部分の短い多数枝分かれした樹形であったと考えられた。...

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  • 栃木県北部の落葉広葉樹林における樹上葉および落葉の放射性セシウムの季節変化と地表への移行過程

    大久保 達弘, 佐藤 史佳, 飯塚 和也, 逢沢 峰昭 日本森林学会大会発表データベース 128 (0), 435-, 2017

    ...2011年5月以降、栃木県北部の2カ所[塩谷町高原山イヌブナ・ブナ林と那須塩原市関谷コナラ・アカマツ林]で腐葉土利用再開に向けた落葉と表層土壌の放射性セシウムモニタリングを開始した。6年間(2011~2016)で落葉中の放射性セシウム濃度は大きく減少したが(Cs-137で約1/4)、毎年夏季(7月~9月)に一時的な濃度上昇が見られた。...

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  • 島嶼ブナ北限奥尻島集団の遺伝的多様性と分化

    北村 系子, 津田 吉晃, 並川 寛司, 松井 哲哉, 小林 誠 日本森林学会大会発表データベース 128 (0), 368-, 2017

    ...一方、日本海に点在する島嶼にもブナ林が天然分布し、その北限は北海道の奥尻島にあり,日本海島嶼性ブナ林の北限として植物地理学上重要な位置を占める。奥尻島のブナ林は植物社会学的に北海道本土のブナ北限地帯のみならず,本州太平洋側の北上高地のブナ林と共通の要素を示すことが示唆されている。...

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  • 福島県駒止湿原開拓農地跡における植生回復に関する土壌調査

    坂上 伸生, 猪瀬 有美, 郭 永, 西澤 智康, 成澤 才彦, 渡邊 眞紀子 日本地理学会発表要旨集 2017a (0), 100057-, 2017

    ...農地開発のためのブナ林伐採は1967年から1976年まで続き,抜根・整地のためにブナ林下の有機質表層が失われた。天然記念物に指定された1970年以降,湿原の保全対策が次第に強化され,農地からの土砂流入が湿原の生態系に影響を与えていることが指摘されると,2000年までに集水域全体が天然記念物として追加指定された。開拓農地跡は裸地化したが,2000年よりブナ林復元事業が実施された(図1)。...

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  • 火山灰編年からみた高隈山地の斜面安定性とブナ林の分布

    箕田 友和, 永迫 俊郎 日本地理学会発表要旨集 2017a (0), 100031-, 2017

    ...(a)谷壁斜面と(b)山腹急斜面ではブナの分布密度は低い一方,(b)山腹急斜面でも土壌が1m以上ある尾根上の斜面では密度が高くなる.したがって,土壌水分に関わる斜面方位だけでなく,土壌層の厚さや地形的な位置もブナ分布にとって重要な要因であると指摘できる.こうしたブナ林のカテナと重力移動の変遷にもとづいて,最終氷期最盛期以降のブナの分布変遷を推察した....

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  • 奥日光のブナ・ミズナラ林における50年間の森林植生変化

    坂本 祥乃, 逢沢 峰昭, 横溝 康志, 大久保 達弘 日本森林学会大会発表データベース 128 (0), 257-, 2017

    ...9カ所のブナ・ミズナラ林分を探査した結果、ブナ林1カ所およびミズナラ林4カ所の林分で舘脇の調査ポイントを発見できた。そこに同一の調査区を設置し、毎木調査と植生調査を行った。その結果、全林分で優占する高木層の著しい変化はほとんど見られなかった。西ノ湖のブナ林分ではかつてはクマイザサが林床を優占していたが、シカ食害の影響で林床植生がほぼ完全に消失していた。...

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  • 年輪生態学的手法に基づく伊豆半島丸山の広葉樹林の林分動態

    吾妻 直彦, 齊藤 陽子, 井出 雄二 日本森林学会大会発表データベース 128 (0), 259-, 2017

    ...<p>伊豆半島のブナ林の保全・管理のための知見を得るため、天城山系の丸山(標高938m)のブナを含む広葉樹林において林分動態を調査した。国有林伊豆森林計画区156林班ろ小班に2つのプロット(P1:50m×100m、P2:30m×60m)を設置し、胸高直径5cm以上のブナ106個体、エゴノキ34個体、ヒメシャラ33個体の年輪コアを胸高で採取した。...

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  • 景観スケールでのブナ林の種子生産量を混芽数から推定する試み

    丸山 諒子, 紙谷 智彦 日本森林学会大会発表データベース 128 (0), 278-, 2017

    ...その結果、成熟した旧薪炭ブナ林を対象に、豊凶に対応した地域スケールでの種子生産量の偏在から、ツキノワグマの妊娠出産に好適な餌資源分布域が推定できる可能性が示された。さらに混芽数の撮影を広域で行い、全県下で評価すると仮定した場合の有効性と課題について検討した。</p>...

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  • 結実がブナの木質器官への炭素配分動態に及ぼす影響-安定性同位体アプローチによる解析-

    韓 慶民, 香川 聡, 壁谷 大介, 稲垣 善之 日本森林学会大会発表データベース 128 (0), 95-, 2017

    ...新潟県苗場山90年生ブナ林において結実と非結実個体を対象に、定期的に葉や枝、種子などを採取し、それらの安定炭素同位体比を比較し、いつどのような炭水化物が各器官の成長に配分されているのか調べた。その結果、新しい枝の成長には、結実の有無とは関係なく、その年に光合成で作られた新しい炭水化物が主に利用されていた。...

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  • シカ影響下のブナ林に16年間設置した植生保護柵が林床植生と樹木稚樹に及ぼす効果

    田村 淳 日本森林学会大会発表データベース 128 (0), 767-, 2017

    ...<p>シカの採食影響を強く受けてきた丹沢山地の高茎草本型林床のブナ林に植生保護柵(以下、柵)を設置して、16年後に林床植生の種組成と樹木稚樹の更新状況を調べて、林床植生と樹木の更新に及ぼす柵の効果を検証した。林床植被率と出現種数は柵内外で同程度であった。種レベルでみるとハルナユキザサやウバユリなどの高茎草本は柵内で有意に多く出現し、ヒメチドメやミズなどの小型草本は柵外で多かった。...

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  • 用材林に誘導された旧薪炭ブナ林の択伐的利用と天然更新

    紙谷 智彦 日本森林学会大会発表データベース 128 (0), 720-, 2017

    ...本研究は、過去に本数調整が行われた旧薪炭ブナ林を対象に、100年程度の回帰年で毎年択伐する用材林を天然更新による異齢のモザイク構造に誘導することを目標としている。調査地の魚沼市大白川の旧薪炭ブナ林では、UAV撮影による樹冠マップから樹冠面積を測定し、試験伐採木から得られた樹幹データを組み合わせて、立木-丸太-挽板に至る各段階での用材材積の推定を試みている。...

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  • オゾン吸収量に基づいた森林のCO2吸収機能に対するオゾンの影響評価

    北尾 光俊 日本森林学会大会発表データベース 128 (0), 731-, 2017

    <p>東アジアの工業の発展により、我が国においてもオゾン(O<sub>3</sub>)やPM2.5などの越境大気汚染が問題となっている。大気汚染物質であるオゾンは、光合成を阻害することで樹木の成長を抑制することが苗木の実験により報告されているが、実際の森林に対するオゾンの影響については明らかになっていなかった。森林総研では、森林のCO<sub>2</sub>吸収・放出量(CO<sub>2</su…

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  • ブナ林の断片化がブナ集団の遺伝的多様性と繁殖に及ぼす影響

    戸丸 信弘, 井田 秀行, 小谷 二郎, 小山 泰弘, 中島 春樹 日本森林学会大会発表データベース 128 (0), 697-, 2017

    ...その際、断片化しているブナ林で集団サイズが100個体未満の集団を小集団とし、連続しているブナ林、あるいは断片化していても比較的広い範囲に広がるブナ林で集団サイズが100個体以上の集団を大集団と定義した。大集団と比べて小集団では集団内の遺伝的多様性が低く、近縁度が高く、また、他の集団からの遺伝的分化が高かった。...

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  • 複数時期のUAV空撮画像でみるブナ林

    村上 拓彦, 二宮 浩介, 紙谷 智彦 日本森林学会大会発表データベース 128 (0), 466-, 2017

    ...本研究の目的は,ブナ林のUAV空撮画像から点群データを発生させ,樹冠範囲の判読性,樹高推定精度,単木抽出精度などを評価することである。対象地は新潟県魚沼市大白川の2箇所のブナ林分である。2016年9月(着葉期),12月(落葉期)にUAV空撮を実施した。用いたUAVはPhantom 3 Pro.(dji社)とSPREADING WINGS S1000+(dji社)である。...

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  • ブナ乾燥応答性遺伝子<i>FcMYB1603</i>の塩基多型の地理的変異

    鳥丸 猛, 塚本 将司, 赤田 辰治 日本森林学会大会発表データベース 128 (0), 373-, 2017

    ...さらに本報告では、日本海側ブナ林として大山(鳥取)と白山(岐阜・石川・福井)の集団を対象に塩基配列の多型を調査するとともに、非同義置換の集中する領域で中立性解析を行い、各集団が自然選択を受けているかどうかを議論する。</p>...

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  • 丹沢大山の自然再生,地域再生

    糸長 浩司, 藤沢 直樹, 伊藤 秀之, 高橋 明日香 農業農村工学会誌 85 (7), 645-648,a1, 2017

    ...自然破壊,鳥獣被害,地域課題などを総合調査し,①ブナ林の衰退,②人工林の劣化,③ニホンジカの影響,④希少種の減少,⑤移入種の増加,⑥渓流生態系の悪化,⑦自然公園過剰利用,⑧地域の自立的再生の8課題を提示し,再生の基本構想を設定し,その解決活動母体として「丹沢大山自然再生委員会」を設置し10年以上の活動が進められている。...

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  • 犬越路におけるオゾン濃度の経年変化及びブナ生育への影響評価

    武田, 麻由子, 十河, 孝夫, 北見, 丘, 美濃口, 薫 神奈川県自然環境保全センター報告 = Bulletin of the Kanagawa Prefecture Natural Environment Conservation Center (14) 27-32, 2016-11

    ...丹沢山地におけるブナ林衰退の原因のひとつとしてオゾンが挙げられている。ブナ林衰退地に近接する西丹沢犬越路測定局のオゾン濃度等の経年変化を検討したところ、特にブナへの影響が大きいと考えられる4~9月のオゾン平均値やAOT40は2008年をピークに低下していることが明らかとなった。...

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  • 衰退リスクから見たブナ林の再生優先地マップの作成

    鈴木, 透, 谷脇, 徹, 山根, 正伸 神奈川県自然環境保全センター報告 = Bulletin of the Kanagawa Prefecture Natural Environment Conservation Center (14) 75-80, 2016-11

    ...丹沢山地における高標高域のブナ林ではブナの衰弱・枯死や草地化の進行といった森林の衰退が深刻となっている。そこで本研究では、現在実施されている丹沢大山自然再生事業をより効率的・効果的に実施するために、ブナ林の衰退が著しい丹沢山塊東部の主稜線を中心にブナ林の衰退リスクを評価し、これを基に再生優先地マップを試作した。...

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  • 丹沢山地ブナ林の衰退要因とその複合作用

    谷脇, 徹, 相原, 敬次, 齋藤, 央嗣, 山根, 正伸 神奈川県自然環境保全センター報告 = Bulletin of the Kanagawa Prefecture Natural Environment Conservation Center (14) 1-12, 2016-11

    ...丹沢山地のブナ林衰退の実態と、衰退要因と考えられるオゾン、水ストレスおよびブナハバチの影響に関する知見を整理し、衰退機構の要因連関仮説を検証した。丹沢山地のブナ林では、蛭ヶ岳から丹沢山にかけての主稜線や檜洞丸の山頂付近を中心に草地・裸地の拡大が生じていた。オゾンは高標高域で高い濃度が観測され、衰退地や風衝地を中心としてブナの成長抑制を引き起こしている可能性が高い。...

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  • 丹沢山地の衰退ブナ林に適した水ストレス診断手法の開発

    上田, 正文, 城向, 光弥, 水野, 沙保里 神奈川県自然環境保全センター報告 = Bulletin of the Kanagawa Prefecture Natural Environment Conservation Center (14) 41-48, 2016-11

    ...丹沢山地におけるブナ林の衰退原因の一つと考えられている水ストレスについて、実際に丹沢山地に生育するブナに生じているか否かを判定するために必要な山岳地域に適した診断手法について議論した。...

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  • 植生保護柵を用いた丹沢のブナ等冷温帯森林の再生 : 天然更新と植栽の試験から

    田村, 淳, 谷脇, 徹, 井田, 忠夫, 中西, のりこ, 吉田, 直哉 神奈川県自然環境保全センター報告 = Bulletin of the Kanagawa Prefecture Natural Environment Conservation Center (14) 67-73, 2016-11

    ...丹沢ブナ林の林冠の衰退状況が異なる3つの林床植生型(スズタケ退行型、高茎草本型、ミヤマクマザサ型)の計5地域21調査区において、植生保護柵の有無を考慮した天然更新試験を実施して、5年後の時点で更新木の種数や個体数を林床植生型間で比較した。また、3地域の柵内で植栽試験を実施して、天然更新と同様に5年後の時点で相対生存個体数と樹高を比較した。...

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  • 神奈川県丹沢地域における大気中オゾンの動態

    大森, 成晃, 神田, 勲, 相原, 敬次, 齋藤, 央嗣, 岡崎, 友紀代, 若松, 伸司 神奈川県自然環境保全センター報告 = Bulletin of the Kanagawa Prefecture Natural Environment Conservation Center (14) 13-25, 2016-11

    ...丹沢山地のブナ林衰退の原因の1つと推測されているオゾンについて、2012年3月より4箇所の山頂付近において連続測定を実施した。また小型オゾン計を用いた山道の徒歩移動観測を実施し、従来研究よりも高標高域における高密度なデータを収集した。連続測定では、従来研究と同様な日変動、季節変動が確認され、4箇所の山頂付近におけるオゾン濃度変動は多くの場合で類似していた。...

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  • 丹沢山地におけるブナハバチ対策

    谷脇, 徹, 相原, 敬次, 齋藤, 央嗣, 山根, 正伸, 伴野, 英雄, 山上, 明, 谷, 晋 神奈川県自然環境保全センター報告 = Bulletin of the Kanagawa Prefecture Natural Environment Conservation Center (14) 59-65, 2016-11

    丹沢山地の高標高域のブナを枯死・衰弱させているブナハバチの防除法の知見を整理した。食害の規模に応じた効果的な対策には、気象データによる重回帰予測式と、産卵期にあたる展葉期のメス成虫捕獲数の2手法を組み合せた事前予測が有効と考えられる。成虫は誘引効果がある黄色の衝突板トラップを、尾根筋を中心に設置することで効果的に捕獲できる。樹幹に群がる行動をとる幼虫は、大発生年に粘着シートを設置することで大量に…

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  • 企業等との協働によるブナ林再生への取組み

    小山 泰弘, 竹垣 英信, 岩崎 唱, 三石 和久, KOYAMA yasuhiro, TAKEGAKI hidenobu, IWASAKI tonao, MITSUISHI kazuhisa 中部森林研究 64 65-68, 2016-04-28

    ...ブナ林を伐採して開発した牧場が、時代の流れと共に閉鎖され、そのまま放置されていた。しかし、放置から10年以上経過しても森林化が進まなかったため、企業等の社会貢献活動によりブナの再生を試みた。本事業では、2013年から現地周辺に自生するブナ稚樹を移植して森林化を図ることとして、NPO法人が主体となって企業の協賛を得て活動を行った。...

    DOI 機関リポジトリ HANDLE ほか1件

  • 芦生研究林を基産地(Type locality)とする動植物

    渡辺, 弘之 森林研究 (79) 55-62, 2016-01

    ...貴重なブナ林が残されている芦生研究林からは植物ではアシウスギ(アシオスギ),アシウアザミ,アシウテンナンショウが,キノコではツバフウセンタケモドキが新種・新変種として記載され,動物ではクモ類16種,甲殻類等脚目2種,昆虫類ではコメツキムシ11種など34種,ササラダニ類で2種など合計で少なくとも,58種もの新種が記載されている。...

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  • 台風撹乱がブナ老齢林を構成する主要樹種の稚樹の個体群動態に及ぼす影響

    鳥丸 猛, 若林 真隆, 佐野 淳之, 永松 大, 松下 通也, 稲永 路子, 戸丸 信弘, 西村 尚之 日本森林学会大会発表データベース 127 (0), 545-, 2016

    ...西日本のブナ林はしばしば台風の経路と重なっているため、台風撹乱がブナ林を構成する樹種の共存に果たす役割は大きいと考えられる。そこで本研究は、鳥取県大山のブナ天然林に設置した固定調査区内において、主要構成樹種であるブナ、ハウチワカエデ、コミネカエデの稚樹(樹高 ≧ 30cm かつDBH < 5cm の幹)の毎木調査を2009年から2015年まで2年間隔で実施し、台風撹乱に対する応答を調査した。...

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  • 目視調査によるブナの個体ごとの開花数の評価と豊凶予測への応用

    長谷川 喬平, 小山 浩正 日本森林学会大会発表データベース 127 (0), 550-, 2016

    ...この条件を県内のブナ林5ヶ所で検証した結果、4ヶ所で有効性が確認された。よって、今後はこの条件を用いれば、個体ごとの目視調査のみで豊凶予測が可能になると示唆された。この方法は実施が容易なため、豊凶予測の簡便化への貢献が期待される。...

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  • ブナ樹冠内の葉クラスターの特性・機能を決定する要因

    望月 貴治, 水永 博己 日本森林学会大会発表データベース 127 (0), 566-, 2016

    ...新潟県苗場山の立地環境の異なる5つのブナ林の林冠を3Dレーザスキャナによって測定し、一辺20cmの立方体セルごとに葉面積密度を推定した。それぞれの林分から優占したブナ5-6個体ずつの葉分布を抽出して解析に用いた。樹冠内の葉群の断片化は、林分が高齢になるとともに、また、個体毎の樹冠内のLAIが低下するとともに顕著になった。...

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  • 丹沢山地檜洞丸のブナ成木への薬剤樹幹注入によるブナハバチの防除効果

    谷脇 徹, 鶴田 英人, 猪野 正明, 齋藤 央嗣, 相原 敬次, 柳澤 賢一, 岡田 充弘 日本森林学会大会発表データベース 127 (0), 578-, 2016

    ...丹沢山地の高標高域において,ブナの葉を食害して枯死・衰弱させるブナハバチの効果的かつ環境負荷を抑えた防除法開発を目的として,食害影響によりブナ林衰退が進行している檜洞丸の山頂付近において,産卵期にあたる展葉期の直前および直後にジノテフラン8%液剤を樹幹に注入し,卵および幼虫への防除効果を検証した.その結果,展葉前の注入では,産卵を妨げることはなかったが,卵の死亡率は水を注入した対照区が2~4%であり...

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