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検索結果 11,582 件

  • 生物の神経回路に学ぶ省エネIoT技術

    矢嶋 赳彬 応用物理 93 (5), 289-293, 2024-05-01

    ...<p>神経回路の優れた特徴を模倣して情報処理ハードウェアを設計する手法は,ニューロモルフィック工学と呼ばれ注目を集めている.本稿では,アナログ回路や相転移材料を駆使した神経回路の模倣によって,優れた省エネ性を実現するIoT技術について紹介する.具体的には,神経回路を模倣した回路によって制御や学習を超低消費電力に行う取り組みと,末梢神経の温度センサを模倣したデバイスによって優れた2次元センシングを行う...

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  • MC1R作動薬MT-7117(dersimelagon phosphoric acid)の創製

    山元 康王, 佐藤 篤史, 諸熊 賢治, 宮代 昌彦, 鈴木 毅 MEDCHEM NEWS 34 (2), 74-79, 2024-05-01

    メラノコルチン1受容体(MC1R)作動薬は、メラニン形成の促進や炎症および線維化を抑制することが期待される。実際に合成ペプチドであるafamelanotideが、皮下インプラント製剤として赤芽球性プロトポルフィリン症(EPP)に対して欧米で承認されている。筆者らは患者さんの利便性を大きく改善する経口剤を目指し、強力なアゴニスト活性と薬物動態および安全性を両立する化合物の創出に挑戦した。多くの試行…

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  • 中毒性末梢神経障害

    松岡 雅人 産業医学レビュー 37 (1), 1-17, 2024-05-01

    ...本稿では、中毒性ニューロパチーを中心に、末梢神経障害の分類および病態(神経細胞体障害、軸索障害および髄鞘障害)について解説する。職業性の化学物質ばく露による末梢神経障害については、労働基準法施行規則第35条に基づく別表第1の2第4号1において末梢神経障害が主たる症状または障害に該当する13化学物質を挙げ、そのうち、1-ブロモプロパンと鉛についての神経中毒学的知見を整理する。...

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  • 層状化合物 EuPdP の高圧下価数転移の研究

    光田 暁弘, 馬場 佳吾, 石松 直樹, 河村 直己, 水牧 仁一朗 SPring-8/SACLA利用研究成果集 12 (2), 106-108, 2024-04-30

    層状六方晶構造をもつ EuPdP の価数秩序と価数転移を研究するために高圧・低温下において Eu L<sub>3</sub> 端のX線吸収実験を行い、Eu 価数を調べた。圧力印加に伴って価数が3価方向へ大きくシフトするとともに 1.7 GPa において温度による価数転移が新たに出現することが明らかになった。更に 5 GPa 以上で価数が2価方向へシフトする様子が明らかになった。これは通常の …

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  • 高次脳機能の制御基盤としての海馬の糖鎖

    神野 尚三 生化学 96 (2), 152-161, 2024-04-25

    ...中枢神経系にさまざまな糖鎖が存在することは古くから知られていた.大脳皮質や海馬のGABAニューロンの周囲にペリニューロナルネットと呼ばれる糖タンパク質からなる特殊な細胞外マトリックス構造が形成されていることについては,多くの優れた解剖学的研究がある.しかしながら,その機能の研究は遅々として進まず,ペリニューロナルネットが神経可塑性の制限や精神神経疾患の病態に関わっていることがわかってきたのは,比較的最近...

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  • 配線間容量を利用したニューロン電子回路に基づく範囲内ハミング距離検索連想メモリ

    西口 大嗣, 矢原 充敏, 原田 裕二郎, 福原 雅朗, 藤本 邦昭 J107-C (4), 125-132, 2024-04-01

    ...近年,パターンマッチングの高速化がデータ圧縮やネットワークの分野などで求められている.しかし,このパターンマッチングの処理を一般的なコンピュータで行った場合,データ量の増加に伴い検索時間が増大する.本論文では,配線間容量を利用したニューロン電子回路に基づく範囲内ハミング距離検索連想メモリを提案する.通常,配線間容量は回路の誤動作の原因となるため削減対象であるが,本ニューロン電子回路では配線間容量を積極的...

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  • 脱髄と伝導ブロック診断のpitfall

    神林 隆道 臨床神経生理学 52 (2), 132-141, 2024-04-01

    ...しかしながら, 障害が脱髄性かどうかの解釈や, 脱髄性ニューロパチーの診断において極めて重要な所見である伝導ブロックの診断には多くのpitfallが存在する。...

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  • 痙性対麻痺児に対する髄腔内バクロフェン療法とロボットスーツHAL®での歩行練習を併用した集中的介入の報告

    西川 良太, 佐藤 紗弥香, 小松 昌久, 増田 智幸, 夏目 岳典, 大多尾 早紀, 那須野 翔, 竹内 史穂子, 白井 真規, 本林 光雄, 三澤 由佳, 宮入 洋祐, 稲葉 雄二 小児理学療法学 2 (Supplement_1), 154-154, 2024-03-31

    <p>【はじめに,目的】</p> <p> 痙縮に対する髄腔内バクロフェン療法 (ITB)は,本邦では歩行困難患者への施行が大部分であり,歩行可能症例に対してITBを施行された場合でも,歩行能力の低下が報告されている.一方で,ロボットスーツHAL®(HAL)による運動療法の効果として,歩行能力が向上することなどが報告されている.今回,痙性対麻痺を呈する歩行器歩行が可能な男児に対し, …

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  • 動物モデルを用いたパーキンソン病の排尿障害発症メカニズムの解明

    山本 達也, 荒木 信之 千葉県立保健医療大学紀要 15 (1), 1_51-1_51, 2024-03-31

    ...</p><p> パーキンソン病ではドパミンニューロンを中心としたカテコラミン作動性ニューロンが変性することが知られているが,カテコラミン作動性ニューロンが比較的選択的に障害される理由は明らかでない....

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  • 脊髄性筋萎縮症Ⅱ型患者における呼吸機能の長期経過

    福本 幹太, 三浦 利彦 小児理学療法学 2 (Supplement_1), 77-77, 2024-03-31

    ...<p>【はじめに、目的】</p> <p> 脊髄性筋萎縮症 (Spinal Muscular Atrophy,以下SMA)は,体幹や四肢の近位筋優位の筋萎縮と進行性筋力低下を示す下位運動ニューロン障害である.SMAⅡ型患者は幼児期に発症し,起立や歩行は獲得せず,発育不全による脊柱変形や呼吸不全などの合併症が問題となる.特に呼吸障害は,呼吸筋力低下や咳嗽機能低下などによる排痰困難などが挙げられ、...

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  • 定型発達児におけるbimanual coupling効果と微細運動技能との関係

    信迫 悟志, 大住 倫弘, 中井 昭夫, 森岡 周 小児理学療法学 2 (Supplement_1), 34-34, 2024-03-31

    <p>【目的】</p> <p>Bimanual coupling (BC)効果とは,片手で直線を描きながら同時にもう片方の手で円を描くと,直線が楕円形に歪む現象のことであり,これは片方の手で円を描く運動プログラムが,もう片方の手で直線を描く運動プログラムに影響するためである.したがって,BC効果の減少は,両手を同時に別々に操作する能力が高いことを表す.BC効果は6歳児で既に強くみられ,子…

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  • 大脳皮質背側視覚経路の機能

    宇賀 貴紀 神経眼科 41 (1), 9-13, 2024-03-25

    ...<p> 一次視覚野から頭頂葉の一部である下頭頂葉皮質に向かう大脳皮質背側視覚経路は,今でも空間視経路とよばれている.しかし,背側視覚経路の機能は,空間視というよりも,感覚情報を用いて行動,つまりアクションを生成することではないかと考えられている.実際,下頭頂葉皮質には,手,眼,腕,頭などの運動を制御する脳領域が存在し,これら脳領域のニューロンは,運動の目標となる視覚情報と運動の両方に反応する.また最近...

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  • ペン・セントラル鉄道の経営危機と短期資金調達(1969-1970年)

    須藤 功 明治大学社会科学研究所紀要 62 (2), 126-139, 2024-03-25

    ...ペン・セントラル鉄道の経営破綻に向かう過程で、連邦準備制度は譲渡性預金証書の上限金利の引き上げやユーロダラー預金に対する必要準備規制を導入して、ユーロダラー金利の急落、米銀行のユーロダラー取入れの急減など、ユーロダラー市場の「危機」を誘発することになった。...

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  • 子どもが自分で鼻症状ケアができるようになる3つのコツ

    八代 将登 日本小児アレルギー学会誌 38 (1), 109-116, 2024-03-20

    <p>小児のアレルギー性鼻炎が近年急増している.アレルギー性鼻炎の症状には鼻汁・鼻閉・くしゃみなどがあり,日々の症状を軽減するために患児や保護者が家庭で行う鼻症状ケア方法を習得しておくことは非常に有用である.鼻症状ケアの最終目標は患児自身が自発的に鼻症状ケアを実行できるようになることであり,実践するにあたり3つのコツがある.一つ目は「簡単であること」である.1回だけの説明では理解することが難しい…

    DOI Web Site 参考文献1件

  • 医学/社会モデルから考える自閉スペクトラム症とLGBT

    出水, 友理亜, 石丸, 径一郎 お茶の水女子大学心理臨床相談センター紀要 25 141-146, 2024-03-01

    ...近年,発達障害に関する支援をする上で,発達障害を「障害」ではなく「特性」と捉えるニューロダイバーシティという活動や考え方が話題になっている。発達障害を,障害か特性かを考えるにあたって,まずは精神疾患とは何か,障害とは何かを考える必要がある。このことから,同様の議論がなされているLGBT を参考にし,障害の医学/社会モデルから自閉スペクトラム症における障害について考察した。...

    HANDLE Web Site

  • Direct Action of Celastrol on Hypothalamic ARC Neurons to Increase Leptin Sensitivity

    Akiko, Murakami, Ken, Ebihara, Masayo, Isoda, Chihiro, Ebihara, Koji, Shibuya, Akihito, Takei, Shoko, Takei, Tetsuji, Wakabayashi, Daisuke, Yamamuro, Manabu, Takahashi, Shuichi, Nagashima, Katsuya, Dezaki, Shun, Ishibashi 自治医科大学紀要 46 9-16, 2024-03

    Leptin is an adipocyte-derived hormone that is involved in the regulation of food intake and energy expenditure. Individuals with obesity generally exhibit hyperleptinemia and leptin resistance. …

    機関リポジトリ

  • 多価不飽和脂肪酸およびFABPに着目した精神疾患の病態解明

    山本 由似 日本薬理学雑誌 159 (2), 118-122, 2024-03-01

    ...情動行動の調整に関与する辺縁系の一部である.FABP3欠損マウスでは,ACCにおいてGABA合成および抑制性シナプス伝達が過剰となる.一方,n-3系PUFAに強く結合するFABP7も脳内において重要である.我々はFABP7がアストロサイトにおいて脂質ラフト機能を制御し,FABP7を欠損したアストロサイトは,外部刺激に対する応答に変化をもたらすことを見出した.さらにFABP7欠損マウスは,錐体細胞ニューロン...

    DOI Web Site PubMed

  • 生活時間調査における新しいかたちの国際連携

    伊藤 文 放送研究と調査 74 (3), 60-67, 2024-03-01

    国際生活時間学会(International Association for Time Use Research,IATUR)が2023年11月、東京で開催された。テーマは『持続可能な社会と生活時間調査』。24のセッションがあり、延べ60件あまりの発表が行われた。その中から、「生活時間における男女の差異」、「生活時間データ収集の新しい方法」の2つのセッションの概要を報告する。 …

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  • アメリカ合衆国私立学校およびカナダ公立学校視察報告 : ディスレクシアへの対応やAT活用を中心に

    辻 佑子, 氏間 和仁, 山下 祥代 広島大学特別支援教育実践センター研究紀要 22 39-49, 2024-03-01

    ...本稿では、日本でも課題となっているディスレクシアを始めとするニューロダイバーシティのある学習者への対応についての示唆を得るべく、アメリカ合衆国およびカナダにおける学校等での取組をテーマに行った視察の概要を報告する。小学校から大学まで、また公立も私立も含む様々な学校を合計10校訪問し、それぞれの取組内容、特にディスレクシアへの対応、アシスティブ・テクノロジー(AT)の活用状況につき確認した。...

    DOI 機関リポジトリ

  • 嗅覚刺激療法および嗅覚診療の今後

    奥谷 文乃 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会会報 127 (2), 71-76, 2024-02-20

    ...末梢受容器である嗅細胞はニューロンでありながらも再生能力が高く, 活発なターンオーバーをしていることから, 活動依存性に嗅球の糸球体における僧帽細胞とのシナプス可塑性が生じやすい. これが嗅覚がリハビリテーションに向いている理由となっている....

    DOI Web Site Web Site

  • 発話意欲推定に基づく適応的対話戦略を備えたインタビューロボット対話システム

    長澤 史記, 岡田 将吾 人工知能学会研究会資料 言語・音声理解と対話処理研究会 100 (0), 204-209, 2024-02-20

    <p>本研究のゴールは、ユーザが話したいことや興味のあることを共有できるパートナーとしてのコミュニケーションロボットの実現である。本研究ではこのロボットの実現に向けて、マルチモーダル特徴から対話中のユーザの発話意欲を推定する機械学習モデルと、推定結果に話題の転換/継続を基づいて話題を切り替えて質問を行う適応的対話戦略を開発して評価した。最初に、発話意欲推定モデルとして、対話中のユーザーの姿勢や発…

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  • 重度の感覚性運動失調に対し運動療法を行った1例

    柴田 晴美, 椎名 義明, 田村 吏沙, 尼子 雅敏 理学療法学 51 (1), 12-17, 2024-02-20

    ...<p>【はじめに】急性自律性感覚性ニューロパチー(acute autonomic sensory neuropathy:以下,AASN)の治療として薬物療法に並んで理学療法が推奨されているが,具体的な運動プログラムは確立されていない。...

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  • 神経回路のアナロジーに基づく省エネエレクトロニクス

    矢嶋 赳彬 電気学会誌 144 (2), 84-87, 2024-02-01

    <p>1.はじめに</p><p>急速な技術革新と情報化によって生活の自由度は飛躍的に増大したが,それによってヒトは本当に幸せになっただろうか。技術革新が目的化してヒトが置き去りにされることがないよう,ヒューマンセントリックな考え方が広がっている。情報デバイスの性能よりも,ヒトの感じ方や経験</p>

    DOI Web Site 参考文献7件

  • 脊髄障害性疼痛症候群の疼痛に対してオキシコドン内服徐放剤が奏効した1例

    須藤 一郎, 佐々木 陽平, 小早川 真由美, 橋本 龍也, 鈴木 賢二 日本病院総合診療医学会雑誌 20 (1), 55-62, 2024-01-31

    ...オキシコドンについては, 近年, 細胞内情報伝達系を介した鎮痛効果の他に, 細胞膜内のGタンパク質活性型内向き整流性K<sup>+</sup>チャネルによって中枢神経系のニューロン細胞を過分極にして神経障害性疼痛への効果をもたらすことが報告されており, 自験例もそれを裏付けるものである。...

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  • 成熟ラットを用いたレーザ照射の鎮痛効果の検討

    石橋 直也, 歌 大介 日本レーザー医学会誌 44 (4), 350-359, 2024-01-15

    ...の発火に与える影響を,<i>in vivo</i>細胞外記録法により検証した.単一ニューロンの発火を記録するために,ラット脊髄後角表層に電極を刺入した.レーザ照射の前後で,0.6 gから26.0 gの種々のvon Frey filament(vFF)を用いて坐骨神経が支配する皮膚受容野に機械刺激を加え,脊髄後角表層ニューロンにおけるvFF誘発発火を記録・解析した.レーザ照射方法として,皮膚を切開し露出...

    DOI Web Site 参考文献40件

  • 2乗結合を用いた深層学習モデル識別部の構成

    和泉 勇治, 田中 宏卓, 加瀬澤 正 電子情報通信学会論文誌D 情報・システム J107-D (1), 30-33, 2024-01-01

    ...2乗結合はニューロン間の伝達信号を2乗する結合方式で,ニューロンの発火領域を特徴空間の局所領域に限定することが可能である.これを利用することで深層学習モデルのパターン認識性能を維持したままパラメータ数と計算量を削減できることを示す....

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  • 中枢自律神経系の系統発生:節前細胞の比較解剖学

    船越 健悟 自律神経 61 (1), 11-15, 2024

    ...<p>哺乳類の脳幹には,副交感節前細胞からなる脳神経核が存在し,鰓弓運動性の脳神経核とは区別される.一方,魚類や両生類では,脳幹の節前細胞は,鰓や鰓弓由来の筋を支配する運動ニューロンと一体化した神経核を形成するが,核内部では多様な分化傾向がみられる.爬虫類・鳥類の節前細胞は,哺乳類と同様に鰓弓運動性の脳神経核から分離して,迷走神経背側運動核や唾液核を形成している.哺乳類の交感節前細胞は,中間質の内外方向...

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  • ATTRvアミロイドーシスの多彩な自律神経障害と新たな検査法の確立

    安東 由喜雄 自律神経 61 (1), 118-122, 2024

    ...<p>トランスサイレチン型遺伝性アミロイドーシス(ATTRvアミロイドーシス)は,TTRの遺伝子変異が原因となり,アミロイド線維が末梢神経,心臓,消化管,腎臓,眼や自律神経系に沈着し機能障害を起こす遺伝性全身性アミロイドーシスである.本症の多くの症例で,小径線維ニューロパチーを起こすとともに,早期から起立性低血圧,発汗障害,消化管運動異常,勃起不全などの多彩な自律神経障害を認め,患者の生命予後やQOL...

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  • 末梢枝への反復ブロックで疼痛コントロールした舌咽神経痛の症例

    左合 徹平, 安藤 瑛香, 椎葉 俊司 日本口腔顔面痛学会雑誌 16 (1), 55-58, 2024

    ...<br><b>考察</b>:舌咽神経末梢枝への低濃度局所麻酔薬によるブロックは,末梢からの触刺激を一定時間遮断することによりエファプス伝達やニューロンの易興奮性を鎮静化させたり,自然な不応期に導いたりする効果があり,鎮痛効果が持続する可能性がある. <br><b>結論</b>:舌咽神経痛の疼痛コントロール方法として低濃度局所麻酔薬による舌咽神経ブロックが有用である可能性が示唆された....

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  • 神経症状が先行し,上肢に出現した非典型的な皮疹から診断し得た皮膚動脈炎による血管炎性ニューロパチーの1例

    中村 大和, 宇佐美 清英, 谷口 智彦, 中島 沙恵子, 加来 洋, 髙橋 良輔 臨床神経学 64 (1), 33-38, 2024

    ...異常感覚が出現し,3ヶ月の経過で異常感覚,筋力低下が四肢に拡大し入院した.右三角筋,右第一背側骨間筋,右前脛骨筋などに筋力低下を認め,神経伝導検査では多発性単神経炎が示唆された.入院直前に前腕に小径の皮疹が出現したが,下肢には皮疹を認めず,性状や分布からは血管炎を疑いにくいとされた.しかし神経所見を考慮すれば血管性病態の評価が不可欠であり,生検の結果中径動脈の血管炎が示唆され,皮膚動脈炎に伴う血管炎性ニューロパチー...

    DOI Web Site PubMed 参考文献11件

  • CIDP診療の最前線:EAN/PNS改定ガイドライン2021を踏まえて

    桑原 聡 臨床神経学 advpub (0), 2024

    ...<p>慢性炎症性脱髄性多発根ニューロパチー(chronic inflammatory demyelinating polyradiculoneuropathy,以下CIDPと略記)は慢性免疫介在性脱髄性末梢神経障害の総称であり,中心病型は対称性に近位筋・遠位筋が障害される典型的CIDPである.概念の変遷により類縁疾患が分離された結果,典型的CIDPとvariant(遠位型,多発単ニューロパチー型など...

    DOI PubMed

  • 免疫介在性ニューロパチーの新規治療展望

    桑原 基 臨床神経学 64 (1), 1-7, 2024

    ...において新規治療薬の臨床での使用が可能となりつつあり,免疫性介在性ニューロパチーでもこれらの分子標的薬を用いた複数の臨床試験が進行中である.本総説では,免疫介在性ニューロパチーにおける治療の現状と新規治療の今後の展望について概説する....

    DOI Web Site PubMed 参考文献49件

  • Complete ophthalmoplegiaを呈した中脳傍正中–両側視床梗塞の1例

    山田 大輔, 宮崎 貴則 脳卒中 46 (1), 42-46, 2024

    ...CO)を呈していた.頭部MRI検査により,中脳傍正中から両側視床の脳梗塞を認め,それらに起因した動眼神経核障害とpseudo abducens palsy(PAP)と診断した.抗凝固薬を導入し,リハビリを開始したが,非閉塞性腸管虚血症と誤嚥性肺炎を発症し,第21病日に永眠された.中脳梗塞におけるCOは稀であり,外転神経障害を伴わずに外転障害を呈するPAPという病態を呈する.これは,輻輳を抑制するニューロン...

    DOI Web Site 参考文献12件

  • 岩手県におけるニホンジカの増加に伴うオオバナノエンレイソウ南限個体群の衰退

    真崎 開, 富松 裕 保全生態学研究 advpub (0), 2024

    <p>要約:オオバナノエンレイソウは、北日本の夏緑樹林に生育する林床植物で、IUCNレッドリストにおいて絶滅危惧II類に指定されている。著者らは、岩手県と秋田県の南限個体群を対象として2013年から継続観察を実施してきたが、岩手県内の個体群周辺で近年ニホンジカが急増している。本稿では、主に2013−2022年の9年間にわたる個体群の変化に基づき、ニホンジカによる影響について検証した。岩手県内の2…

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  • 交通調整からみた異種交通モード間共同経営の歴史的意味とMaaS新時代の交通政策への示唆

    土井 健司, 手嶋 一了, 青木 保親, 葉 健人 土木学会論文集 80 (3), n/a-, 2024

    ...交通政策への示唆を論じている.異種交通モード間の共同経営を明記した陸上交通事業調整法の経緯を概観し,香川・徳島で実現した新旧2つの事例との関連性を捉えた.両者は,行政と交通事業者が連携したコーディネーションに基づき,地域の輸送資源を総動員し,交通事業者の経営基盤を強化しつつ,利便性の高いサービス提供を図る点で共通する.この知見に基づき,MaaS新時代において必要となる多様な主体の関係性の基盤を示し,ニューローカル...

    DOI Web Site 参考文献6件

  • せん妄のエピジェネティクス仮説に基づいた候補遺伝子探索およびゲノム網羅的アプローチによる研究

    篠崎 元 日本生物学的精神医学会誌 35 (1), 40-45, 2024

    ...この傾向は,脳のグリア成分でも保たれていることを確認したが,ニューロンでは失われていることを報告した。さらに,せん妄患者と非せん妄患者の比較から,せん妄群におけるTNF‐alpha遺伝子のメチル化低下が示され,せん妄発症におけるこの変化の重要性が示唆された。また,神経栄養因子遺伝子のメチル化パターンの年齢依存的な変化も観察され,これがせん妄リスクの増加に関連している可能性も示された。...

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  • 子ども虐待の現状と再生医療

    大草 亘孝, 中井 真理子 日本再生歯科医学会誌 22 (1), 11-18, 2024

    ...注意することが重要である.しかしながら、虐待により子供が亡くなった場合は真摯に受け止め、その事象を生かさねばならない.そこで法医学、歯科法医学分野では虐待死から様々なことを学び、今を生きる子ども達、臨床の現場に知識を還元し、早期発見・防止に貢献するわけでる.また、虐待と再生医療についても発展段階ではあるが、研究が進められており、被虐待児の海馬萎縮から虐待の記憶が抜けず世代伝播が多々見受けられるが、ニューロン...

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  • 下顎智歯抜歯後の舌神経麻痺に対する治療の一例

    井村 紘子, 山﨑 陽子, 坂元 麻弥, 栗栖 諒子, 川島 正人, 前田 茂 日本口腔顔面痛学会雑誌 16 (1), 65-69, 2024

    ...<b>症例の概要</b>:患者は41歳の男性で,主訴は左側舌縁のピリピリ感と麻痺感であった.近医にて下顎左側智歯抜歯後,左側舌縁部の感覚がない状態が続いていた.メコバラミンを処方され内服したが症状の改善が見られないため,当科紹介され受診した.左側舌神経麻痺,左側舌神経ニューロパチーと診断された.メコバラミン,プレガバリンや桂枝加朮附湯の処方に加え,近赤外線療法,鍼通電療法を施行した.初診から1年5か...

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  • ALSにおける異常タンパク質の伝播

    坪口 晋太朗, 小野 寺理, 上野 将紀 ファルマシア 60 (5), 393-397, 2024

    ...<p>筋萎縮性側索硬化症(ALS)は,運動ニューロンが変性し,筋が動かなくなる難病である.病態の進行において,神経細胞に蓄積するTDP-43が神経回路内を伝播する可能性が提唱されている.著者らは,TDP-43の伝播を検証可能なマウスモデルを確立し解析を行った.結果,TDP-43はオリゴデンドロサイト以外,神経回路内を伝播しなかったが,TDP-43が蓄積した運動ニューロンから,脊髄や筋へと,病巣の遠位...

    DOI

  • 食欲とオレキシン

    田川 菜月, 船戸 弘正 心身医学 64 (3), 239-245, 2024

    ...<p>視床下部外側野のニューロンが産生する神経ペプチドであるオレキシンは,摂食行動を促進するペプチドとして同定されたが,その後の研究により睡眠覚醒制御において必須の役割を果たしていることが明らかになった.また,摂食に関しては基礎的な摂食行動よりも報酬価の高い食事への嗜好に関与していることや,摂食行動を含めたエネルギー出納のバランスが肥満側に偏らないように作用していることが明らかになっている.本稿では...

    DOI

  • 網膜の再生医療

    万代 道子 四国医学雑誌 79 (5.6), 217-220, 2024

    ...網膜は,眼底で視覚情報を最初に受け取ってシグナル処理を行う組織であり,光を受け取る視細胞,情報を処理しつつ伝える双極細胞をはじめとする2次ニューロン,脳に情報を伝える視神経の中に軸索を伸ばす神経節細胞(RGC細胞)の3層構造から成り立っている。...

    DOI

  • 筋萎縮性側索硬化患者の開腹腸瘻造設術に対し 腹直筋鞘ブロックを行った一例

    安部, 桂, 清水, 一郎, 武智, 健一, 安部, 俊吾, 彭, 懌, 伊東, 真理 松山赤十字病院医学雑誌 48 (1), 35-39, 2023-12-28

    ...筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic lateral sclerosis : ALS)は,上位下位運動ニューロンの変性により全身の筋萎縮,筋力低下を生じ呼吸筋麻痺による呼吸不全となる稀な神経変性疾患である.ALSを合併した患者に対する周術期管理では呼吸器合併症や呼吸機能低下を防ぐことが求められる....

    機関リポジトリ

  • サッケードのトリガー神経回路と固視の神経回路

    高橋 真有 神経眼科 40 (4), 390-398, 2023-12-25

    ...<p> 脳幹縫線核にあるオムニポーズニューロン(OPN)は,固視の間,持続発火をするが,サッケードの直前とサッケード中に発火を停止する.この部位の電気刺激でサッケードの発現が抑えられることから,固視の際,対象へのサッケードを抑制していると考えられた.サッケードの開始に際してこのオムニポーズニューロンを抑制するニューロンを同定するため,サッケードの司令中枢である上丘からOPNへの入力パターンを,細胞内記録法...

    DOI

  • 言語症状をもたらす神経変性疾患:症状の特徴と対応

    大槻 美佳 神経心理学 39 (4), 271-287, 2023-12-25

    ...,要素的言語症候(発語失行,文産生障害,音韻性錯語,喚語障害,単語の理解障害,復唱障害)で整理するとわかりやすい.発語失行では,音の歪み,連結障害,プロソディー異常のほか,不適切な息継ぎがみられる.非流暢/失文法型PPAは,原発性進行性発語失行と原発性進行性失文法に分けられ,前者の背景病理は4Rタウオパチーであると報告されている.進行性に前部弁蓋部症候群を呈する一群は,TDP-43が蓄積し,運動ニューロン...

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  • 若齢雄豚の精子直進性に対する血漿中L-カルニチン濃度の影響

    祐森 誠司, 渡邉 貴之, 蜷川 琢磨, 王堂 哲 日本養豚学会誌 60 (4), 138-144, 2023-12-21

    ...血液と精液は53頭の189〜394日齢(平均約300日齢)のデュロック種豚から採取した。総精子数,精子の総運動率,直進運動率と血漿中L-カルニチン濃度との相関分析を行った。そのうち精子の直進運動精子率と遊離型L-カルニチン濃度との間に弱い正の相関(r=0.253, p=0.068)を認め,L-カルニチンの血中濃度測定により精子性状を推定し得る可能性が示唆された。...

    DOI Web Site Web Site 参考文献21件

  • イメージング技術を応用した神経活動計測

    坂本 雅行 日本神経回路学会誌 30 (4), 189-196, 2023-12-05

    ...<p>高次脳機能の仕組みはとても複雑かつ難解であり,解明が期待される現代科学の究極の課題の1つである.高次脳機能はニューロンが構成する複雑なネットワークの上に成り立っているため,その働きを明らかにするためには,基本素子となる個々のニューロンの活動や情報処理機構について理解することが重要である.近年,ニューロンの電気的活動を光学シグナルに変換する活動イメージング技術が急速な発展を遂げている.活動イメージング...

    DOI Web Site 参考文献38件

  • 神経筋疾患におけるMUNIXとMUNEによる運動単位推定

    阿部 達哉, 今井 富裕, 小森 哲夫 臨床神経生理学 51 (6), 637-644, 2023-12-01

    ...今回,運動ニューロン疾患(MND)および筋疾患(MYO)において,MUNIXとMUNEを用いた運動単位数の評価の意義について検討した。対象はMND 10例,MYO 13例,健常者10名である。短母指外転筋でMUNIXとMUNEを実施し,成績を比較した。...

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  • ベンチプレス後に右長胸神経麻痺を呈した神経痛性筋萎縮症の1例

    中屋 亮彦, 松本 有史, 金子 仁彦, 宮澤 康一, 永野 功 臨床神経生理学 51 (6), 645-650, 2023-12-01

    <p>症例は養鶏業に従事していた右利きの26歳女性。運動不足を気にしてX-4月からトレーナー付きのスポーツジムへ通い始めた。20回のベンチプレス(10 kg)を行った翌日のX月某日起床時,右後頚部から右肩部および右側胸部に強い疼痛を自覚した。疼痛は緩徐に消失したが,右上肢挙上時の右肩部から右側胸部の重苦しさが持続したためX+7月に当科を受診した。神経診察上,右翼状肩甲を認め,MRIで右前鋸筋は萎…

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  • “UN COUVENT DE LE CORBUSIER” 制作における構成の解明

    池田 理哲, 白石 哲雄, 藤井 由理, 古谷 誠章 日本建築学会計画系論文集 88 (814), 3407-3415, 2023-12-01

    <p>The present study focuses on clarifying the composition of the book "UN COUVENT DE LE CORBUSIER" by Le Corbusier in collaboration with Jean Petit. It shows that:</p><p>1. 11 types were broadly …

    DOI Web Site

  • 神経伝導検査と免疫固定電気泳動法からPOEMS症候群と診断し得た59歳男性例

    時村 瞭, 原 涼, 久保田 暁, 石浦 浩之, 小玉 聡, 代田 悠一郎, 濱田 雅, 戸田 達史 臨床神経生理学 51 (6), 651-657, 2023-12-01

    ...神経遠位部より中間部に伝導速度の低下が目立ち,下肢にアクセントのある神経障害の合併はPOEMS症候群と他の脱髄性ニューロパチーとの鑑別に有用である。POEMS症候群を疑った場合は免疫固定電気泳動法によるM蛋白測定が必要である。</p>...

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  • 下垂体後葉ホルモンの新たな生理作用〜遺伝子改変動物を用いた研究〜

    上田 陽一, 丸山 崇 血管 46 (3), 1-6, 2023-11-26

    ...私たちは、バソプレシン・オキシトシンを産生する神経分泌ニューロンを生細胞のまま同定するために蛍光タンパク遺伝子を挿入した融合遺伝子を用いてトランスジェニックラットを作出した。また、それぞれのニューロンを特異的に活性化するためにDREADDsを応用したトランスジェニックラットも作出した。本稿では、これらのトランスジェニックラットを用いて得られた新知見を概説する。...

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  • 発達障害の人の“働きたい”を支える支援者による取り組み

    鈴木 慶太 産業精神保健 31 (4), 200-204, 2023-11-20

    <p>Kaienは,発達障害の人が強み・特性を活かした仕事に就き,活躍することを応援している.発達障害をはじめとした就労支援で大事なのはまず支援者と当事者家族のディーセント・ワーク実現だ.これらの礎があったうえで当事者支援が成り立つからである.発達障害当事者のディーセント・ワークには,強みを活かす視点が重要だ.強みとは他者との比較優位性ではなく,自分自身の中で感じる得意な特徴と捉えたほうが良い.…

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  • 神経難病に対する装着型サイボーグを用いた運動機能の再生

    中島 孝 The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine 60 (11), 933-940, 2023-11-18

    ...<p>神経難病は進行するだけで治療やリハビリテーションは不可能と考えられてきたため,歩行などの運動機能回復のための治療法の研究は十分行われてこなかった.この10年のHAL医療用下肢タイプ(Cyberdyne Inc.製)の医師主導治験(NCY-3001,NCY-2001試験)の成功と疾患修飾薬の実用化の中で,ニューロリハビリテーションの概念は神経筋疾患やHTLV-1関連脊髄症,遺伝性痙性対麻痺などの...

    DOI Web Site 参考文献18件

  • 神経ブロックとデュロキセチンが疼痛治療に有効であった神経痛性筋萎縮症の1例

    髙松 美砂子, 冨田 美佐緒 日本ペインクリニック学会誌 30 (10), 236-240, 2023-10-25

    ...<p>神経痛性筋萎縮症(neuralgic amyotrophy:NA)は,肩や上肢の激しい痛みと疼痛の軽減後に顕在化する同側上肢の筋萎縮・筋力低下を特徴とする.NAの疼痛治療に神経ブロックを行った症例の報告は少ない.今回,NA患者の肩・上肢の遷延する激痛に対し,神経ブロックとデュロキセチン(DXT)による治療を行った.腕神経叢へのデキサメタゾンリン酸エステルナトリウム(DEX)投与は亜急性期の肩と...

    DOI

  • 観念運動失行症例の箸操作に着目した一例

    豊田 拓磨, 佐々木 克尚, 清水 大輔, 沖田 学 作業療法 42 (5), 622-629, 2023-10-15

    <p>失行症状を含む高次脳機能障害と運動麻痺を呈した症例は,「箸を使ったら疲れる」と訴え食事に1時間かかった.各評価および動作特性から,主な病態は症例がイメージする適切な箸の把握形態の構成が難しく,努力的な箸操作につながっていた.さらに箸の使いにくさを感じながら運動の誤りに気づけず,自己修正が困難で疲労感の増大を助長させていると解釈した.介入方針は,症例が最適な箸の把握形態が構成できて,その把握…

    DOI Web Site 医中誌

  • 寸法配列における多声音楽的手法の抽出

    銅銀 一真 日本建築学会計画系論文集 88 (812), 2821-2831, 2023-10-01

    <p>This study aims to analyze “pans de verre ondulatoires” of “Couvent de La Tourette ,” designed by Iannis Xenakis under Le Corbusier, by using a novel visualization method that transforms the …

    DOI Web Site 参考文献4件

  • 非侵襲的脳機能検索法にみられる原因推定

    長峯, 隆 札幌医学雑誌=The Sapporo Medical Journal 92 (1-6), 1-10, 2023-09-30

    ...体外で捉える電気信号を元にその源となる神経活動を推定することになりますが、得られる情報の数がその原因となるニューロンなどの数より圧倒的に少ないという問題に直面します。この制約条件の克服のため、複数方法による相互補完と生理学的知見の応用を模索してきました。...

    機関リポジトリ Web Site

  • 下肢機能における神経可塑性変化

    大畑 光司 The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine 60 (9), 773-779, 2023-09-18

    <p>脳損傷後の下肢機能に対する神経可塑性は上肢と比較して不明瞭なことが多い.その理由の1つとして,機能回復に関連する可塑的変化が皮質,皮質下を通じて広範に生じている可能性があることが考えられる.交差する外側皮質脊髄路だけでなく,交差しない皮質脊髄路や網様体脊髄路,脊髄固有路などが下肢機能に対して影響を与えると推察されるが,いまだ詳細についてはわかっていない.神経学的な代償である神経可塑性を利用…

    DOI Web Site 参考文献32件

  • 上肢運動機能の改善を促すニューロモデュレーション

    山田 尚基 The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine 60 (9), 768-772, 2023-09-18

    ...ニューロモデュレーション療法は主に電気・磁気刺激,または何らかの薬物療法に狭まるが,リハビリテーション治療をはじめとしたコンビネーション療法が多く,侵襲的なアプローチを含む複合的な治療法も多い....

    DOI Web Site 参考文献12件

  • 歩行再建から考える脳可塑性変化

    西田 大輔 The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine 60 (9), 785-791, 2023-09-18

    ...<p>脳障害における脳可塑性変化に注目した歩行再建が注目されている.脳活動と動作解析手法を組み合わせ,歩行動作と脳の神経活動の関係性が少しずつ明らかになっている.本稿では歩行動作と脳機能の解析手法とその知見について概観し,脳障害の病態でニューロモデュレーションの臨床応用,研究が比較的進んでいるパーキンソン病を例に外部刺激,薬剤,電気刺激,磁気刺激による歩行再建について検討する.また,ロボットリハビリテーション...

    DOI Web Site 参考文献20件

  • 上肢機能における神経可塑性変化

    河野 悌司, 宮井 一郎 The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine 60 (9), 762-767, 2023-09-18

    ...<p>上肢運動機能における神経可塑性変化は,ニューロイメージングや神経生理学的検査などの手法を用いることにより神経ネットワークの構造的結合と機能的結合の観点から評価することができる.上肢運動機能において,構造的結合の観点からは錐体路だけでなく小脳や高次運動野などを含む運動経路も回復に寄与しているとされる.機能的結合の観点からは半球間の病変相同部位,一次運動野以外の病変側半球内の運動関連領域や非病変側半球内運動関連領域...

    DOI Web Site 参考文献19件

  • 脳損傷後の神経可塑的変化の総論

    森岡 周 The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine 60 (9), 749-753, 2023-09-18

    <p>脳損傷後の神経可塑性については,動物モデル研究および臨床研究によって明らかにされた.身体の使用頻度によって脳の構造的変化が生じることや,課題の練習の伴う学習の経験によって脳の機能的変化が引き起こされることが明らかになったことは,リハビリテーション医療にとって重要なエビデンスとなった.脳損傷後の運動麻痺からの回復には,麻痺の重症度による違いはあるものの,残存する運動関連領域の機能的代償,非損…

    DOI Web Site 被引用文献1件 参考文献26件

  • 脳波を用いた左右示指能動/受動屈曲運動に対する脳活動評価に関する基礎的研究

    末山 大勝, 西山 太基, 伊賀崎 伴彦 電気関係学会九州支部連合大会講演論文集 2023 (0), 29-29, 2023-08-31

    ...<p>運動機能障害患者の機能回復にはリハビリが有効であり,その手法の一つに脳活動を用いたニューロフィードバックがある.この手法下では患者が能動的に運動したと知覚することが重要であり,効果の高いリハビリを行うには運動が能動的か受動的かを判別する必要がある.NIRSによる研究は行われているが,時間応答の悪いためリハビリには不向きである.本研究では時間応答の良好な脳波により,日常生活でも一般的に用いられる...

    DOI

  • 長期使用中のオピオイドからミアンセリンへの変更によって間欠性跛行が改善した1例

    藤田 建, 伊藤 浩明, 長谷部 千夏 日本ペインクリニック学会誌 30 (7), 178-181, 2023-07-25

    ...<p>76歳男性が歩行に伴う両足底痛のため間欠性跛行となった.両足底痛はオピオイドの開始後に軽減したが経時的に増悪した.末梢動脈疾患や腰部脊柱管狭窄症による間欠性跛行は否定的であり,足根管部のチネル徴候が陽性であったことから足根管症候群と臨床診断した.オピオイドとデュロキセチンを併用したが間欠性跛行は改善せず,オピオイドから四環系抗うつ薬であるミアンセリンに変更し間欠性跛行が改善した.オピオイドから...

    DOI 医中誌

  • データ効率の良い学習を支える脳のベイズ可塑性機構

    平谷 直輝 日本神経回路学会誌 30 (2), 84-93, 2023-06-05

    ...<p>脳内の学習は,多様なシナプスおよびニューロンの可塑性メカニズムによって担われている.この複雑な可塑性機構についての洞察を得て,実験的検証可能な仮説を導くためには,可塑性がどのように機能するかについての規範的な理論を構築することが重要である.ベイズ脳仮説は,動物行動および脳の情報処理の理解へと広く応用されている規範的理論であるが,脳の学習機構がベイズ脳仮説で説明できるかは依然よく理解されていない...

    DOI Web Site 参考文献36件

  • 狂犬病ウイルストレーシングを用いたマルチスケール神経回路解析

    釡口 力, 小坂田 文隆 日本神経回路学会誌 30 (2), 56-65, 2023-06-05

    ...<p>脳には膨大な数のニューロンが存在し,それらがシナプスを介して複雑に絡み合うことで神経回路システムを構築している.この神経回路で行われる情報処理が様々な脳機能の基盤となっていることから,神経回路の構造・機能をそれを構成する多様な神経細胞種と関連づけて理解することが脳の仕組みの理解へ繋がると考えられる.我々は神経回路を解析する手法として,経シナプス感染能を有する狂犬病ウイルスベクターを用いた神経回路標識法...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 被引用文献1件 参考文献39件

  • 多次元有向コヒーレンス解析を利用した脳波による情動判定

    鳥居 暖華, 島田 尊正, 阪田 治, 深見 忠典 電子情報通信学会論文誌D 情報・システム J106-D (6), 401-408, 2023-06-01

    ...近年,脳活動を手がかりとした情動に関する研究が行われ,脳内における情動処理のメカニズムについて多くの知見が得られるようになった.更にその知見を用いて,各種刺激が人の情動に与える影響の研究が盛んになっているとともにニューロマーケティングなどへの応用の研究も進められている.しかしながらこれまでの脳活動からの情動判定法では,fMRIのような高額で一般の会社等への普及が難しい機器を用いていたり,多くの情動判定法...

    DOI

  • 小児難治性てんかん治療薬soticlestat(TAK-935)の創製

    小池 竜樹, 吉川 真人, 安藤 春陽, 宮本 真紀, 西 俊哉 MEDCHEM NEWS 33 (2), 64-69, 2023-05-01

    コレステロール24ヒドロキシラーゼ(CH24H, CYP46A1)は、コレステロールを24S-ヒドロキシコレステロール(24HC)に変換するCYPファミリーに属する酵素で、脳特異的に発現し、脳内コレステロールの恒常性バランスの調節に深く関与している。一方で、CH24Hに選択的な阻害剤はこれまで報告されておらず、その創薬標的としての有用性は十分検討されていなかった。筆者らは、structure-b…

    DOI 医中誌

  • 積層In-Ga-Zn-O薄膜を利用したニューロモルフィックデバイスの知的学習への応用

    岩城 江津子, 河西 秀典, 木村 睦 J106-C (4), 129-136, 2023-04-01

    ...,作製したデバイスでパターン認識学習を行った場合をシミュレーションすることでデバイスが知的学習が可能であるかの確認を行った後,実験を行い,シミュレーションと同様に学習が可能であることを実証した.結果として2文字の文字パターンである0と1の学習に成功し.ニューロモルフィックデバイスとして作製したデバイスが有用であることを示した....

    DOI

  • アメリカの戦後企業体制における労使関係の形成

    河村 哲二 イノベーション・マネジメント 20 (0), 21-46, 2023-03-31

    ...それは、アメリカ型大量生産システムとそれに適合的に確立された戦後「伝統型」労使関係、「ビューロクラティック」な経営管理組織を伴う「成熟した寡占体制」を主要な支柱とするものであった。...

    DOI

  • ムンバイ,アールデコ様式の住居建築の発祥・背景と現在への変遷

    後藤 克史, シュロフ ヴィシュワ 住総研研究論文集・実践研究報告集 49 (0), 157-168, 2023-03-31

    本研究ではボンベイの近代化の基礎となる19世紀中頃以降の紡績工業の発展により引き起こされた公衆衛生に関する法整備がやがては住居改善の法律へと発展していく変遷をたどりつつ,特に二つの世界大戦の間,1930年代を通じて建設されたアールデコ様式のアパートメントを対象にアールデコ様式のアパートメントの平面計画,特にキッチン,トイレと洗浴場と居室との関係性を中心に当時のアパートメント居住に抱かれた「あこが…

    DOI

  • 痛み・疲労と小径線維ニューロパチー(SFN):

    喜山 克彦 全人的医療 21 (1), 62-80, 2023-03-25

    ...<p>近年,痛みや疲労に関する臨床的な理解は,小径線維ニューロパチー(SFN)にパラダイムシフトしている.SFNは末梢神経のうち小径線維(Aδ線維とC線維)が障害される疾患である.小径線維は優先的に影響を受けることにより,外的および内的環境の脅威を迅速に検知し反応する役割を担っている.持続的なSFNは,感覚神経障害による慢性疼痛や自律神経障害による病的疲労や多臓器障害を引き起こす.SFNの約50%を...

    DOI

  • マングースと蛇の戦い――ミーマーンサー対仏教――

    片岡 啓 印度學佛教學研究 71 (3), 961-968, 2023-03-25

    ...はクマーリラの散逸した著作である『ブリハット・ティーカー』から大量の詩節を前主張として引用する.そして,後主張において,クマーリラの主張を逐一否定する.本稿では,ミーマーンサーと仏教の対立を,マングースと蛇の戦いにクマーリラが例えている前主張部(TS 3154-55)と,それに対してシャーンタラクシタが答える後主張部(TS 3374-79)とを取り上げる.この議論は,クマーリラの先行著作である『シュローカ・ヴァールッティカ...

    DOI Web Site Web Site 参考文献2件

  • 初期仏教における善巧方便の研究

    Le Huu Phuoc 印度學佛教學研究 71 (3), 988-991, 2023-03-25

    ...Schroeder(ジョン・シュローダー)など,様々な仏教学者によって研究されてきた.しかし,初期仏教における善巧方便については,これまで,あまり注目されてこなかった.この教義は後のマハーヤーナ(<i>Mahāyāna</i>)諸経典<i>Aṣṭasāhasrikā­prajñāpāramitāsūtra</i>(アシュタサーハスリカー・プラジュニャーパーラミター・スートラ),<i>Vimalakīrti­nirdeśa­sūtra...

    DOI Web Site Web Site 参考文献3件

  • 線虫C. elegansの低温耐性・馴化における全身周回性の神経回路による腸の脂肪蓄積の制御

    山城 芹奈, 寺西 宏顕, 本村 晴佳, 太田 茜, 久原 篤 低温科学 81 19-26, 2023-03-20

    ...動物の寒冷適応戦略の解析モデルとして使われている線虫C. elegansの低温応答・低温耐性に関する最新の研究を紹介する.C. elegansは,そのエレガントな姿に引けを取らないほど古典的な遺伝学に力強い長所があり,それに加えて,最新の全脳イメージングや,個体が持つ302個の全ての神経細胞の単一ニューロントランスクリプトームデータベースなど,最先端の学術ソースを兼ね備える究極のモデル動物である.本稿...

    DOI HANDLE Web Site

  • 末梢神経障害の診断と治療up date

    正門 由久 The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine 60 (3), 184-191, 2023-03-18

    ...<p>末梢神経障害は,手足のしびれや筋力低下などを呈し,日常診療において非常に多く遭遇する疾患である.末梢神経障害の原因は多種多様であり,詳細な病歴聴取および全身の診察(併存する疾患や随伴症状のチェック),神経学的所見の評価に基づき,種々の検査を行うことが診断に重要である.神経伝導検査は主に大径有髄神経の機能を反映しており,一方アミロイドニューロパチーなどの小径線維優位型の評価法(自律神経機能評価)...

    DOI Web Site 参考文献12件

  • 遺伝性末梢神経障害のリハビリテーション医療

    大竹 弘哲 The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine 60 (3), 197-201, 2023-03-18

    ...</p><p>一方,家族性アミロイドポリニューロパチーは無治療の場合,10~15年で致命的な状態に陥る心筋障害を伴い,心臓リハビリテーションに準じた対応が必要である.左室駆出率を保ちつつ心不全に至ることが多いとされ,心肺運動負荷試験の結果をもとにして訓練を進めることが望ましい.</p>...

    DOI Web Site 参考文献11件

  • 免疫性末梢神経障害のリハビリテーション医療

    山中 義崇 The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine 60 (3), 192-196, 2023-03-18

    ...<p>免疫性末梢神経障害は,自己免疫の機序により末梢神経の髄鞘あるいは軸索が障害をきたすことにより生じる疾患群である.代表的な疾患にGuillain-Barré症候群や慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチーがあり,抗補体薬や免疫グロブリン皮下注射などの新規薬物療法の開発が急ピッチで進められている.リハビリテーション治療の基本方針は,急性期は二次障害予防を主に実施し,病勢のコントロールがついたら速やかに低負荷高頻度...

    DOI Web Site 参考文献10件

  • 末梢神経筋骨格系疾患による疼痛に対する高頻度反復末梢神経磁気刺激

    出江 紳一 The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine 60 (3), 210-217, 2023-03-18

    <p>20 Hz以上で反復するパルス磁場による四肢・体幹への刺激が局所の疼痛を緩和することが報告されている.作用機序として局所作用だけでなく感覚運動野のmaladaptive changeの是正も考えられている.従来の研究では経頭蓋磁気刺激装置が用いられていたが,現場のニーズに基づいて新しい磁気刺激装置が開発された.磁気刺激の無痛性と深達性は筋骨格系の疼痛治療に有利であると思われる.</p>

    DOI Web Site 参考文献27件

  • 網膜におけるドーパミンの神経修飾作用

    梅本 潤, 石金 浩史 専修人間科学論集. 心理学篇 13 29-38, 2023-03-15

    ...神経修飾物質であるドーパミンは,網膜神経回路においてさまざまなニューロンを標的に修飾作用を及ぼす。これまで網膜におけるドーパミン作用について多くの研究がなされてきた。しかし,動物種,ニューロンの種類ごとに異なる結果が得られており,その作用やメカニズムについて未解明のものが多い。これまで背景光強度と関連したドーパミン作用が多く報告されており,ドーパミンが光順応において重要であるとされている。...

    DOI 機関リポジトリ Web Site ほか1件

  • Dopamine error signal to actively cope with lack of expected reward

    石野, 誠也, 鎌田, 泰輔, サポン, ギデオン, 北野, 樹里亜, 司, 玲央, 向平, 妃沙, サン, ファンミャオ, リ, ユーロン, 小林, 憲太, 本田, 直樹, 大石, 直也, 小川, 正晃 Science Advances 9 (10), 2023-03

    To obtain more of a particular uncertain reward, animals must learn to actively overcome the lack of reward and adjust behavior to obtain it again. The neural mechanisms underlying such coping with …

    DOI HANDLE Web Site 参考文献59件

  • フェロモンを導入したスワームロボットによる協働採餌行動時のコミュニケーションの解析

    鈴木 雅詞, 岩館 健司, 鈴木 育男 精密工学会学術講演会講演論文集 2023S (0), 714-715, 2023-03-01

    ...<p>本研究では搬送作業の自動化のためにニューラルネットワークとフェロモンコミュニケーションを導入したスワームロボットシステムを構築し,協働採餌行動を解くようニューロエボリューションを用いて最適化を行った.また最適化の結果からロボットの挙動に対するフェロモンの効果を解析し,どのようなフェロモンコミュニケーションを行っているかを調べた.</p>...

    DOI

  • 超解像蛍光顕微鏡の原理・限界と将来像

    岡田 康志 日本結晶学会誌 65 (1), 26-32, 2023-02-28

    <p>The resolution of the optical microscope was limited by diffraction. Recent advances in the super-resolution microscope have broken this barrier. In this review, its limitations and future …

    DOI Web Site 参考文献26件

  • カオス四元数連想メモリにおける四元数の幾何的特徴を考慮した値の割り当て

    中嶋, 優貴, 長名, 優子 第85回全国大会講演論文集 2023 (1), 863-864, 2023-02-16

    ...四元数ニューロンモデルでは、実部と3つの虚部の各成分に-1か1を割り当てることで16値パターンを表現しているが、複素ニューロンモデルにおいて行われている複素数の幾何的特徴を考慮した値の割り当てに相当するような方法は提案されていない。そこで、本研究では、ノルムが1の四元数全体は4次元空間における半径1の球の球面、3次元球面を構成することに着目し、3次元球面上の円を多値に割り当てる方法を提案する。...

    情報処理学会

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