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検索結果 89 件

  • 1 / 1

  • 死者に接して絆に繋ぐ

    諸岡 了介 宗教研究 96 (2), 195-217, 2022-09-30

    ...</p><p>こうした死者問題やそれと関連した宗教への注目は、たしかに現世主義的世界観としての世俗主義を相対化しようとする動きである。しかし同時に、死者との関係を生者の心理に与える効果において評価し、それを取りもつ機能において各宗教伝統を横並びに扱うという点で、リベラル世俗主義という現代的条件に与するものである。</p>...

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  • 世俗主義の葛藤を生きるトルコの宗教的少数派

    今城 尚彦 文化人類学 87 (1), 026-043, 2022-06-30

    ...しかし人類学において世俗主義批判と称されるアプローチでは、世俗主義によって言論の自由を保障されるためには「宗教」の範囲を規定する世俗主義の文法に従わねばならないというジレンマが指摘されている。このジレンマは、トルコにおいて多数派のスンナ派ムスリムから差別されてきたアレヴィーにとって特に深刻なものである。...

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  • 世俗化する「イスラーム主義者」と急進化する「世俗主義者」

    外川 昌彦 文化人類学 86 (4), 563-583, 2022-03-31

    ...<p>本稿では、バングラデシュのイスラーム主義を掲げる宗教政党と、それを「原理主義」として批判し、世俗主義を標榜するNGO団体との関係を、1990年代を中心とした多様な相互交渉と対立の過程を通して検証する。...

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  • 包含的ヒンドゥー・ナショナリズムとそれが生み出すネットワーク

    丹羽 充 南アジア研究 2021 (33), 37-64, 2022-03-30

    ...<p>今日のネパールでは、世俗主義国家化への反発として、ヒンドゥー・ナショナリストの活動が顕在化するようになっている。本稿では、数あるヒンドゥー・ナショナリスト団体の中でも圧倒的に長い歴史と歴代の国王との関係を有する世界ヒンドゥー連盟に着目する。...

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  • 宗教を論じる政治的審議は二度ベルを鳴らす ―セシール・ラボルドの最小限世俗主義について

    大森, 秀臣 岡山大學法學會雜誌 71 (3・4), 347-402, 2022-03-18

    ...従来の区分論を再構成しつつ政治的審議という設定を組み入れて、これらの問題を克服しようとするのがラボルドの最小限世俗主義である。この考えの下では、宗教は、政治的審議の場において、第一段階で誰にも理解可能な理由やインテグリティの根拠に基づくことが示される限りで議題としての参入が認められ、第二段階でリベラルな実体的諸価値と両立すると是認される場合に、特別に扱われ公的に容認される、と考えられる。...

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  • フッタライトの学校教育にみる「宗教の自由」と「学習権」の調整のあり方

    UKAI, Miyuko, 鵜海, 未祐子 金城学院大学キリスト教文化研究所紀要 24 21-35, 2021-09-30

    ...とくにフッタライトの学校教育の独自な運営体制,教育方法・内容において,教育行政がめざす子どもたちの「学習権」保障と,フッタライトが希望する「宗教の自由」実現との部分的で段階的な調整が,素朴な世俗主義や宗教主義のいずれにも還元されない形で,相互性のうえになされていることを確認する。...

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  • 穏健な「イスラーム主義者」と急進的な「世俗主義者」

    外川 昌彦 日本文化人類学会研究大会発表要旨集 2021 (0), C01-, 2021

    ...本報告では、バングラデシュの「世俗主義」を掲げるNGO団体へのイスラーム政党の批判と、それを「原理主義」として批判するNGO団体との関係を、社会開発や女性の人権をめぐる争点が暴動に発展した、1998年のブラフモンバリア事件の背景を通して検証する。公的領域でのイスラーム的価値の実現を目指す宗教政党と、社会開発を通して政教の分離を試みるNGO団体との、相互の交渉を通した運動の形成過程を検証する。...

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  • インド・モディ政権と対中東政策

    清水 学 中東レビュー 7 (0), 115-137, 2020

    <p>India’s status in the world has been elevated since the beginning of this century, supported by its accelerated economic growth. In order to grow from a regional to world power, the foreign …

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  • 戦闘的民主主義の現在

    大竹 弘二 年報政治学 71 (2), 2_55-2_81, 2020

    ...特に2000年代以降、イスラムと自由民主主義の両立可能性が疑われるなかで、ヨーロッパ人権裁判所は世俗主義の擁護を名目とした各国でのムスリムの権利制限を容認する判決を下すようになったが、これに対しては戦闘的民主主義の過剰適用として批判も多い。こうした問題を受けて、近年の新戦闘的民主主義論者は、民主主義の敵を排除するだけでなく、それを包摂する実践も伴った二重戦略を構想するようになっている。...

    DOI Web Site Web Site 参考文献18件

  • 越境とアレヴィーリキの変化

    佐島 隆 宗教研究 94 (2), 137-164, 2020

    ...伝統的と考えられるアレヴィーリキが、イスラームやキリスト教の卓越する「多文化」社会(トランスカルチュラルな空間)、都市的社会、世俗主義社会などの社会的政治的環境のなかで、調整、適合、変化させ、持続、存続する様態を明らかにする。</p>...

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  • 「他者」のコスモロジーはいかに理解されるのか

    桂 悠介 日本文化人類学会研究大会発表要旨集 2020 (0), E23-, 2020

    本発表では人類学における「他者」のコスモロジー理解およびそれに伴う「われわれ」の相対化という課題に対して、コンヴァージョン・プロセスの研究に可能性があることを指摘する。具体的な事例としてイスラームへのコンヴァージョンを取り上げ、そのプロセスにおける理解の諸側面について先行研究および改宗者の語り、記述から明らかにする。

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  • 「中東」の後で:地域再編のなかのトルコ・イラン関係

    Adib-Moghaddam Arshin 中東レビュー 6 (0), 75-81, 2019

    ...1979年のイラン革命直後の一時期はその例外であって、この時期には世俗主義的なケマル主義との齟齬が前面に出ていた。近年においてイラン・トルコ関係が大きく変化したのはトルコの親イスラーム政党である公正発展党(AKP)の2002年における躍進以降である。...

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  • 経済の共同体から価値の共同体へ

    八谷 まち子 日本EU学会年報 2018 (38), 21-40, 2018-05-25

    <p> The transition from an economic community to a community of values is at the heart of the evolution of the European integration project. While recognizing that the Maastricht Treaty (1993) …

    DOI Web Site 参考文献9件

  • マフディー・アーミルによる宗派主義国家の理論

    早川 英明 日本中東学会年報 33 (2), 41-69, 2018-01-15

    ...第一に、レバノンの左派の「世俗主義」を、単なる「政治と宗教の分離」という主張ではなく、近代レバノン国家の再編成を目指すものとしても理解できる。これにより、レバノンの左派における「世俗主義」と「宗派主義」「近代」との複雑な関係も認識できるだろう。...

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  • 「公益」の生成

    奈良 雅史 日本文化人類学会研究大会発表要旨集 2018 (0), 136-, 2018

    中国では、1978年に改革・開放政策が導入されて以降、宗教政策が大幅に緩和され、宗教が復興してきた。こうした状況下、宗教団体による慈善事業などの公益活動が活発化してきた。本発表では、中国雲南省昆明市におけるイスラーム系少数民族である回族を中心に展開される公益活動を事例として取り上げ、改革・開放以降の回族社会の変化との関連から宗教と公共性の関係について考察する。

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  • 革命に抗する判決:エジプト司法権力と権威主義体制の復活

    Darwisheh Housam 中東レビュー 5 (0), 72-93, 2018

    ...</p><p>エジプト司法界はこの間民主化を希求する国内の様々な政治主体やその政治過程に対して絶大な影響を与え続け、他方でムスリム同胞団の統治期には非イスラーム主義的な世俗主義勢力側もまた同胞団の権力行使に対抗するべく司法的な手段に訴えることが度々であった。...

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  • 宗教と開発の人類学

    石森 大知 日本文化人類学会研究大会発表要旨集 2018 (0), 131-, 2018

    ...本分科会では、宗教(宗教者・宗教組織)による開発実践の事例を取り上げ、それにかかわる人びとや諸組織間の相互作用を明らかにするとともに、ポスト世俗主義的な捉え方の限界について考察をおこなう。具体的には、開発の現場でみられる宗教-世俗の境界線の揺らぎや、超越性に基づくネットワークの構築・操作、そして宗教が社会全体の課題や関心に接近する様態などに注目しつつ、先行研究を批判的に検討する。...

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  • Editor's Note

    澤江, 史子 上智アジア学 = Sophia Journal of Asian, African, and Middle Eastern Studies (35) 127-129, 2017-12-27

    ...〈特集2〉トルコにおけるイスラム主義と世俗主義: Islamism and Secularism in Turkey...

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  • 神社本庁と憲法改正を目指す政治

    LARSSON Ernils Japan review : Journal of the International Research Center for Japanese Studies 30 227-252, 2017-07-24

    Since early January 2016 Jinja Honchō has participated in a campaign led by Nippon Kaigi to establish popular support for constitutional reform. In this essay, I seek to understand Jinja Honchō’s …

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  • 前近代の世俗主義

    PARAMORE Kiri Japan review : Journal of the International Research Center for Japanese Studies 30 21-37, 2017-07-24

    This article argues that secularism is not an exclusively modern phenomenon, but is rather a recurring pattern which arises throughout different periods of premodern and modern history. I begin with …

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  • <特集論文>モラルを超えたモラル - 現代ミャンマーにおける仏教の公共的役割についての一考察

    藏本, 龍介 コンタクト・ゾーン 8 (2015), 15-28, 2016-03-31

    ...具体的には、X僧院を結節点として在家信者のネットワークが形成されていること、そしてこうした在家者たちはX僧院のモラルに感応しつつ「逆説的世俗主義」とでも呼びうる政治的立場を醸成していることを指摘する。それによってX 僧院のモラルが、宗教/世俗の区別を強化することにつながり、結果として宗教の政治介入を抑制しうることを示す(3 章)。...

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  • Moby Dick: Quest for the Alien God

    Zion, Mark N. 紀要 7 123-152, 2015-03-01

    ...また世俗主義者なら、ジークムント・フロイトの宗教的信念は自然と死に対する防御であるという考えに惹かれるかもしれない。宗教を文字通り信じる傾向のある数多くのアメリカ人は、このどちらに対しても猛反対するだろう。彼らにとって、神聖なるものは日常生活における客観的な現実なのだから。アメリカにおける宗教は、スコットランドの宗教改革にその多くが由来するのだが、アメリカに来てかなり独特な発展を遂げている。...

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  • アメリカにおける国家と宗教 : リベラル・デモクラシーと政教分離(<特集>国家と宗教)

    藤本 龍児 宗教研究 89 (2), 323-350, 2015

    国家と宗教について考える際の基本理念は「政教分離」である、とされる。しかし、日本の「政教分離」は、欧米諸国のそれと比べて特殊な類型に属すと言わねばならない。しかも、欧米ではその理念じたいが見直され始めている。そこで本稿では、とくにアメリカの「政教分離」を中心に論じ、その思想的問題を明らかにすることを試みた。第一章では、まず日本における「政教分離」理解を、判例や学説を通して確認する。また、その特徴…

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  • フランス都市空間の「危険な均衡」

    能代 透 日本地理学会発表要旨集 2014s (0), 100096-, 2014

    ...<br><br>IV おわりに<br> 現在のフランスは、約500万人のムスリムが暮らしているが、彼らの「外に見える行為」を実践するイスラム信仰は、フランス共和国の世俗主義の観念になじまない。  移民二世・三世の重層的な空間への帰属意識がアイデンティティの不安定化を招き、フランスで生まれた移民子孫たちが差別を受ける中でイスラムに覚醒していく。 ...

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  • 革命後チュニジアの政治的不安定

    渡邊 祥子 アフリカレポート 51 (0), 63-78, 2013-10-16

    ...</p><p>ナフダ政権の不安定は、よく言われるような、「世俗主義」対「イスラーム主義」の対立が政治と社会を二分する状況に起因するというよりは、チュニジアにおける政党政治の成熟度と関わっている。すなわち、反体制の社会運動として始まり、30年の非合法活動を経て、革命によって一躍与党となったナフダの背景を考慮した時、同党の不安定性は、新興民主主義国の政党に特有の問題として浮かび上がってくる。...

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  • 公共宗教と世俗主義の限界

    高田 宏史 年報政治学 64 (1), 1_38-1_59, 2013

    This article examines Jose Casanova's theory of public religion which first appears on his <i>Public Religion in the Modern World</i>, and the reorganization of liberal secularism that Charles …

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  • なぜ国際関係論における宗教に注目するのか?

    フィッツジェラルド ティモシー 人文學報 102 51-63, 2012-03

    ...私には, 理性的な世俗主義者たちの平和的な仕事を悪意を持って破壊するエイジェントとして働くという「宗教」のイメージが特に印象的だった。このような「宗教」のイメージは, 抽象的なカテゴリーに決断と意志を与えがちである神話言語を示唆している。しかし, 宗教と紛争との間には特別な結びつきがあることは9.11以前からかなり長い間信じられてきた。...

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  • 西洋のスーフィズム認識に見る諸問題 : 宗教と近代を巡る言説の変遷を通して

    高尾 賢一郎 一神教世界 2 30-42, 2011-03-31

    ...具体的には、近代以降のイスラーム世界において「脱中世」的イスラーム思想と「脱イスラーム」的世俗主義に対し守勢に立つスーフィズムが、一方で西洋の研究においてはポスト世俗化の宗教形態として注目を浴びている今日の言説状況を整理し、その西洋のスーフィズム認識と西洋世界を中心とした宗教と近代を巡る言説の変遷との平行関係を検討する。...

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  • タラル・アサドと西谷啓治 : 「宗教とは何か」という問いをめぐって

    小野 真 宗教研究 85 (1), 1-24, 2011

    近年、「宗教とは何か」という宗教学の根幹をなす問いが揺らいでいる。タラル・アサドによれば、この問いを発する我々の学的立脚点が、そもそも一定の時代的制約の中から生じた、世俗化した西洋近代という立場に依拠している。それゆえ、この問いに答えても宗教の普遍的定義は得られないことになる。それならば、「宗教とは何か」という問いは、空虚な問いになってしまったのであろうか。この点、「宗教」の定義を理論的に求める…

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  • ヒンドゥー王権と村落社会 : インド西ベンガル州の女神の聖地 (sakta pitha) の事例から

    外川 昌彦 民族學研究 62 (3), 315-339, 1997

    ...このような, 南アジア社会に固有の社会的歴史的条件に根ざした政治システムの考察は, 今日の世俗主義(secularism)と宗派主義(communalism)という図式的な対比にも再検討を迫るものとなるだろう。論文は, 8章で構成されている。序論では, 従来の王権論の議論を整理し, 村落社会との関係についての具体的な事例に基づく考察の必要性が論じられる。2章では, 調査村の概況が述べられる。...

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