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  • 考証から紡がれる物語 : 『雨月物語』「蛇性の婬」論

    井上, 泰至 京都語文 26 30-43, 2018-11-24

    『雨月物語』「蛇性の婬」の歌枕による舞台設定(紀伊国三輪が崎・佐野の渡り)は、当時の中世歌学に従った通念とは異なった国学(契沖『万葉代匠記』(精選本))の成果による歌枕考証を基にしつつ、その通念と国学説の間を、俳諧的連想で自由につなぐものであった。また、主人公豊雄が引用する「三輪が崎・佐野の渡り」を詠みこんだ歌は、『万葉集』が出典ではあるが、平安朝文学に耽溺する余り、その文学世界から抜け出てきた…

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  • 『武家義理物語』の語り

    井上 泰至 日本文学 66 (1), 36-46, 2017-01-10

    <p>近代の文章改革の一つ、写生文をリードしたのは、近代俳句の王者でもある高浜虚子だ。モデルとしては、やはり俳諧師だった井原西鶴の小説があった。そこで、西鶴小説の「語り」と俳諧/俳句との関係について、『武家義理物語』をサンプルに検討した。客観から主観への語りを行う点は同じでも、抒情的な上田秋成にくらべ、西鶴ははるかに省略が効き、切れがあり、連想を効かせたドライなそれであることが明らかとなった。<…

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  • 決断をめぐる物語

    井上 泰至 近世文藝 104 (0), 57-69, 2016

    <i>Buke-giri-monogatari</i>, a collection of tragicomical episodes about samurai ethics, is acclaimed for its psychological insight but unfortunately quite unpopular. Why do we think it …

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  • 写本軍書の機能

    井上 泰至 日本文学 63 (10), 2-11, 2014-10-10

    <p>軍書は、軍学・記録・教訓・娯楽・考証といった多様な顔を持つ書物群であり、それ故に近世文学の外縁に位置しながら、読み物としての、あるいは小説・演劇等に主に歴史の方面から養分を送り続ける役割を果たした。なかでも厳しい情報統制の対象となった刊行軍書からはみ出た広漠たる写本軍書の世界がある。その全体像をつかむことすら覚束ないが、まずは造本・蔵書・読書といった観点から、写本軍書の機能面に着目し、写本…

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  • 文禄・慶長の役を記憶する : 「復古」/「維新」の前提としての武家説話(<特集>近世文学にとっての<歴史>)

    井上 泰至 日本文学 59 (10), 57-66, 2010

    ペリー来航前後から安政の大獄あたりまでの、武家説話や、志士の言説における秀吉の朝鮮攻略について検討した。文化・文政期には昌平坂学問所の古賀[トウ]庵が、はやく秀吉のこの戦争の非倫理性を認めつつ、諸外国に示した「武威」の点で評価していたが、幕末になると秀吉の雄大な志を評価する方に傾き、そうした認識は、儒学・国学・洋学・水戸学の垣根を越え、漢文武家説話から絵本読本にまで確認できた。さらに、水戸学の影…

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  • 純情と演技の間 : 人情本という鏡(<特集><近世> 江戸と明治のはざまに-継続と断絶-)

    井上 泰至 日本文学 56 (10), 2-11, 2007

    江戸時代における身体性や演技を軸とする恋愛小説人情本と、近代における特にキリスト者を中心とする純愛との比較を行うことで、前者への低い評価が、後者を出発点とする近代的「愛」のバイアスによるものであることを論じ、ひるがえって人情本の評価軸を探るとともに、幸田露伴の『風流魔』『風流悟』に、恋愛における前近代と近代の継続と断絶の様相を見た。

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