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  • 『小説神髄』の本当の敵:馬琴ではなかった

    坂井, 健 京都語文 31 259-279, 2024-02-29

    ...坪内逍遥の『小説神髄』は曲亭馬琴の『南総里見八犬伝』に代表される勧善懲悪主義を否定し、写実主義の主張をしたものである、というのが通説である。確かにそのような一面もあるが、「緒言」を手掛かりに考えていくと、馬琴の勧善懲悪主義そのものではなく、馬琴の亜流、勧善懲悪主義を隠れ蓑として読者に媚びる劣悪な小説を量産していた『小説神髄』発表当時の戯作者たちを直接の批判の対象としていたことが分かる。...

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  • 日本の近代化と写実主義短歌の生成

    中村, 眞人 東京女子大学紀要論集 73 (1), 1-25, 2022-09-30

    ...雑誌『アララギ』に拠る人々は、写実主義を標榜し、『万葉集』を模範としながら、大衆的な広がりをもった文芸活動を実践した。斎藤茂吉はヨーロッパ滞在の体験や、飛行機への搭乗の体験などを素材として、近代にふさわしい短歌の様式を創り出した。土屋文明は、あえて殺風景な都市景観を即物的に描写しつつ、短歌の韻文としての格調を確立した。茂吉と文明は、『万葉集』における写実的な心情の表現と民衆的な基礎を尊重した。...

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  • 「絵画らしさ」の判断に影響を及ぼす要因の検討

    栗川 直子 日本心理学会大会発表論文集 85 (0), PI-023-PI-023, 2021

    ...また,制作年代・様式別によって絵画らしさの評定に有意な差がみられ,ロココ,フランス古典主義,写実主義,イタリアゴシックの絵画は,他の様式に比べてより絵画らしいと判断されていた。絵画らしさの判断には写実性がかかわっているが,写実的であれば絵画らしいというわけではなく,他の要因が介在す ることが示唆された。</p>...

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  • 三島由紀夫〈菊田次郎もの〉論

    中村 佑衣 日本文学 67 (6), 36-46, 2018-06-10

    ...メタフィクションによって本作品は、読者が慣れ親しんできた〈主人公=作者〉とする定式、及びその定式を成立させる写実主義(リアリズム)の再検討を読者に促す。『仮面の告白』(一九四九年七月)を契機に形成されつつあった「三島由紀夫」像を相対化することで、戦後の三島文学が次の段階に進んだことを本稿は指摘した。</p>...

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  • 「社会の罪」の探索

    木村 洋 日本近代文学 97 (0), 1-16, 2017-11-15

    ...<p>坪内逍遥『小説神髄』の登場を経た一八八〇年代後半から一八九〇年代は、写実主義小説の時代だったと要約できる。しかし徳富蘇峰は逍遥の小説観に沿わない考え方を抱いていた。そしてこの人物を主な推進者とする形で一八九〇年前後に始まった、ユゴー流の認識の導入によって日本文学の刷新を図るという企ては、「社会の罪」という提言(森田思軒)を得ることで多くの賛同者を集め、のちの樋口一葉たちの小説に結実する。...

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  • 虚飾と真実

    永井 聖剛 日本文学 61 (1), 44-55, 2012

    ...小稿は、写実主義から自然主義への推移の過程で、〈変身〉が排除されようとする現場を辿り直すことで、それによって囲い込まれた「現実」や「真実」がいかなる性格のものだったのかを考察しようとする試みである。</p>...

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  • 名詞/動詞概念辞書の開発と物語生成システムにおける利用

    栗澤 康成, 大石 顕祐, 小方 孝 人工知能学会全国大会論文集 JSAI2012 (0), 1N1OS1a4-1N1OS1a4, 2012

    ...<p>物語生成システムにおける利用を目的とした名詞概念及び動詞概念のための概念辞書の開発を進めているが,該当概念をほぼ網羅したので,開発及び評価の現状を報告する.共に原則として単一継承である.各動詞概念は格フレームと制約条件を持ち,制約は名詞概念体系における一定の範囲の参照を指定する.この制約を利用すると比較的写実主義的な物語の生成が可能になるが,別に開発中の異化機構によりその逸脱も可能になる....

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  • Figurality(形象性)と近代意識の発展

    イノウエ チャールズ シロー 日本研究 : 国際日本文化研究センター紀要 = BULLETIN OF THE INTERNATIONAL RESEARCH CENTER FOR JAPANESE STUDIES 34 13-49, 2007-03-31

    ...それは、(1)音声中心主義、(2)写実主義、(3)象徴的な枠を造る傾向である。この三つが、近代において支配的だった「近代小説」という形で合流してきた。近代小説に口語的、描写的、心理的な要素があるのは、このような傾向があったからである。あの時代になぜ小説がそれほど人気を集めたのか、また一九世紀の終わりごろになぜ挿絵とテキストが分裂したのかがこれで説明できるであろう。  ...

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  • 中日近代文学に於ける主題走向について : その密閉と開放

    南, 海, NAN, Hai 鈴鹿国際大学紀要Campana 11 175-183, 2005-03-20

    ...本文は中日近代文学に於ける主題の走向問題について論ずる.個性自由への追求,人間としての尊厳を求めるのは中日両国近代文学に於ける共通した主題であるが,形態は実にそれぞれ異なっている.自然主義を主潮とする日本文学の場合は大体「密閉的自我」の形態であるのに対し,写実主義を主流とする中国の「五四」小説は「開放的自我」を見せている.このような違いから当然来るべき結末もそれぞれ異なり,情緒基調や審美風格も異なっている...

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  • 中国近代文学における浪漫主義の言説 : ポストコロニアル文化論・翻訳論の視角から

    中里見 敬 言語文化論究 18 89-109, 2003-06-25

    ...1902年到1920年之前,梁启超、王国维、蒋智由等人将浪漫主义和写实主义理解为相对立的一般性概念: 如理想派/写实派,造境/写境,热的文章/冷的文章。周作人《中国新文学的源流»(1932)中的言志派/载道派也可以说是一种变异。 五四后,郭沫若、郁达夫等创造社成员的创作以及由郭沫若翻译的《少年维特的烦恼》风靡一时。文学研究会的茅盾和留美学生梁实秋等人也均肯定浪漫主义精神。...

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  • 島村抱月における修辞採否の問題

    トマシ マッシミリアーノ 日本文学 44 (2), 31-38, 1995

    ...明治維新以降の文壇では、修辞採否の問題が登場し、写実主義・自然主義の思想によって修辞を廃止する傾向が強まった。本稿では抱月の修辞論において、新旧の文章の違いは修辞の差異であり修辞の有無ではないことが明らかにされたこと、形成されつつある新しい日本語では新しい修辞の工夫が必要とされたこと、真実を語る新しい自然主義的文学では新修辞学の必要性が主張されたこと、等の三点を指摘し、その経過及び内容を論じる。...

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  • <論説>元代画壇の復古運動と文人画家

    田村 実造 史林 64 (5), 686-713, 1981-09-01

    ...北宋末の宣和1119〜1125以来約百年間、中国画壇の主流をなしてきた院体画は、南宋中期の十三世紀はじめから伝統的技巧主義一形式的写実主義一の弊におちいり、さらに元代になって、これまで院体画を保護・育成してきた画院が廃止されると急に衰微してきた。...

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  • Fr. Hebbel の抒情詩より見たる Goethe 覊絆よりの離脱と文芸観の確立

    結城 謙治 ドイツ文學 33 17-27, 1964

    ...Gurlitt 宛の彼の書簡における,「ゲーテと私との間の相違は, ゲーテは不調和以前の美を, 人生の反抗的な力や要素に就いては皆目心得ておらず, 全然知ろうともしない夢想-美をもたらし, これに反し, 私は不調和を美自体の中へ摂取した美, 一切の反抗的なものを克服する事を心得ている美をもたらそうとする点にある」の言葉こそは, 彼を古典主義, 浪漫主義と劃するものであり, 後の自然主義ともわかち, 且つ詩的写実主義...

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  • フォンターネの世界観

    藤田 賢 ドイツ文學 26 86-94, 1961

    ...1848年以後のドイツにおける政治的・社会的変動を微妙に反映し, また, 同時代の「詩的写実主義」の作家達と一線を劃するフォンターネの作家活動の特異性は, 彼の世界観の複雑な形成過程と密接な関連をもっている。<br>本稿は, つぎのような観点から, 彼の独特な世界観およびその形成過程を解明する方法に考察を加え, フォンターネ研究への一指針を探りだそうと試みたものである。...

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  • 「はつ姿」から「魔風恋風」への一面

    小久保 伍 文学史研究 9 28-36, 1958-04

    ...「はつ姿」はその序文によって、写実小説の角書に示された、作者の意図を語るものとして、普通、前期、自然主義あるいは写実主義の先駆的意義が認められている。一方「魔風恋風」は、新聞小説として人気を博した作品であって、日露戦争前の、小説界の沈滞期にあって、作者の活躍が喧伝されたのであった。いゝかえると、花袋などのいう、通俗小説との評が与えられている作品である。……...

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